バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【ラノベ・Webノベル布教記事】登場人物みんなが和マンチのPC、そんな群像劇を読みたくはないか?【#異修羅】

今回はラノベ布教記事の回です。

 

最初にまずこの質問からしましょう。

「あなたはTRPGを知っていますか?」

 

知らない方、TRPGとは何か?

色々な解釈があり僕にとっては「協力して物語を生み出す遊び」なのですが、

そう言ってもピンと来ないと思います。

 

TRPGとは「ルールのあるごっこ遊び」です。

ごっこ遊び」をするのは流石に恥ずかしい年になってしまった僕たちが、

全力でごっこ遊びをする「建前」みたいなもんです。

 

TRPGはルールのある、ゲームである。」

(ゆえにやりたい放題の子供のごっこ遊びとは違うんだぜ~)

みたいな免罪符を掲げて大人げなく児童のように「ごっこ遊び」をできる素敵なゲームなのです。

詳しく知りたければTRPGについてはまあこの記事とは別のところで覚えてください。

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

で、そんなTRPGには「ルールがあります」

 

ルールのあるごっこ遊びですからね、そりゃあルールはあります。

 

で、多分ゲームで遊ぶ人は「ああー」ってなると思うんですが

ルールのあるゲームって必ず「抜け道を探す人」や「最強を目指す人」が生まれるんですよね。

そんな中でマンチキンという概念があります。

 

これもまた詳しく知りたければこの記事じゃないところで…

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

マンチキン

その中でも「和マンチ」とされるタイプのプレイヤーはある種の迷惑さと同時に一部のプレイヤーからの尊敬を集めています。

 

ルールの範疇、ルールの解釈の中で「最強」を目指す遊び方をする人たちです。

児童から子供になって(そして大人になって)なお、「ごっこ遊び」をする僕らはやっぱり「最強」というものに憧れます。

そして同時に「薄っぺらい最強」というものをちょっと斜に構えた目で見てしまいます。

(トラックに轢かれて異世界に行ったらチートスキルで最強とかそういうの)

 

で、拗らせたうえで「ちゃんとしてるように見える最強」みたいなのに焦がれるんですよ。

 

これは「チート最強」と「ちゃんとした最強」の間に優劣があるという話ではなく、

前者を好まない層の中にも最強に憧れる層はいて、その人たちは後者を高く評価する…程度の話です。

 

和製マンチキンとはそういった「ちゃんとしてるように見える最強」のある種の極致です。

 

「だってルールは守ってるんだからおかしくないよな?」を盾にやりたい放題したい放題。

ハメ技とかコンボとかの開発に心血を注ぐわけです。

 

「おい、いつまでそんな話をしてるんだ。ラノベの布教はどこに行ったんだ?」

 

 

ええっと、そうでした。そうでした。

ラノベの布教をしたかったのです。

 

異修羅(いしゅら)』という小説の作者はぜったい根っこがマンチキンだと僕は思っています。

 

「弱点の○○を克服できる××キャラを作ろう」とか

「○○以外は凄い××の中で、もし○○が凄いキャラを作ったら…」みたいな。

 

そういうことを考えてキャラを作ってるに違いありません。

 

例えばニヒロという女性キャラがいます。

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参照:https://twitter.com/bunko_dengeki/status/1160840051606953984?s=20

 

彼女の初登場エピソードは『異修羅(いしゅら)』書籍版1巻に収録されていますので是非読んでほしい。

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異修羅I 新魔王戦争 (電撃の新文芸)

 

 

このキャラクターについて説明するので皆さんは説明を聞いた後で「マンチの作ったキャラだな」と言ってください。

 

ニヒロの戦闘スタイルは「絶対防御」です。

イラスト右側のクモっぽい奴。

あれがニヒロが乗る多脚戦車です。

 

防御力が凄くてマジで一切の隙間が無い。

こういう「凄く硬い防御」の、いわば「鎧」を着込んでいるキャラの弱点は古今東西

「衝撃を内部に通す」だとか「毒殺する」とか「絶対防御状態を維持しすぎて内部で窒息する」だとか「使用者の寿命が切れる」とかそんなのが思いつきますね。

早い話が「中の人」を戦闘不能にすればいいのです。

 

このようにして「何かすごく強い武装」だけを突き詰めたりすると、

大抵揚げ足を取られて負けます。ゲームマスターも対策仕様としてきますからね。

 

そういう「揚げ足を取られるであろう文脈」の一歩先を行くキャラの造形が多いのが『異修羅』です。

 

このニヒロという女性は…ゾンビです。

「衝撃を内部に通す」だとか「毒殺する」とか「絶対防御状態を維持しすぎて内部で窒息する」だとか「使用者の寿命が切れる」とか。

そういう「中の人」を戦闘不能にする手段の多くを却下してきます。

だってゾンビだもん。

ゾンビが寿命で死にますか?

ゾンビが窒息して死にますか?

ゾンビが毒殺されますか?

 

いいえ、ゾンビはもう死んでいます。

 

ええ、そうです。

「マンチの作ったキャラだな」

 

 

こういうのがたくさん出てくるラノベ、それが『異修羅』です。

 

カッコイイ主人公とか無能扱いされる主人公が持つ「能力無効化」みたいなキャラもいます。

まあ情にほだされたり、近接格闘で負けたりするやつですね。

策士に騙されて利用されるというのもある種の敗北でしょうか。

 

作者はマンチキンなのでこの能力無効化を「言葉が通じないデカいオーガ」に与えました。

コミュニケーションに難があるからいいように利用することもできないムキムキマッチョの無効化キャラ。

 

「マンチの作ったキャラだな」

 

こういったキャラを集めてトーナメント戦をやるのが『異修羅』です。

 

マンチキンの最強決定戦群像劇なんだよな。

 

そもそもなんで彼らは戦うのでしょう。

勝てば何でも願いが叶えてもらえるとかそういうのでしょうか?

いいえ、違います。

 

実はこの世界、魔王とか勇者とかそういうのがいる世界です。

で、この魔王様がしばらく前に死にました。

多分、勇者が殺したんでしょう。知らんけど。

 

しかし、勇者。一向に名乗りを挙げません。

 

困った国の偉い人たちは考えました。

「せや! 最強決定戦しよう! 勝った奴が勇者。魔王を倒せるくらい強いんだからそこら辺の『ただ強い奴』に負けるとかないやろ」

 

そういう建前で最強決定戦が始まり、勇者候補の修羅たちが戦うのです。

 

例えば「四次元ポケット」的な「どうぐぶくろ」から各種ダンジョンで入手した高レアリティアイテムを使ってくる勇者候補アルスもいます。

勇者っぽ~い!

 

まあ、でもこいつは魔法みたいな技が使えるわけでなく「魔法みたいな効果を持ったアイテム」を使うタイプの「アイテムユーザー」で、

大体そういうタイプの敗因は「アイテムを使うより早く攻撃される」とか「手がふさがってる」なんですよね。

ドラえもんが、ガサゴソとポケットの中から道具を探して両手をポケットに入れているシーンが「ピンチ」として描かれるのは何度も見たことがあるだろう。

ドラえもんだいだいのパターンでは探すのが間に合う。

ただ、そこは読者もちょっとだけハラハラする(たまに目当ての道具が出てこないしね)

 

そこで作者はアルスワイバーンにしました!

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あと手も一本付け足しておきました。

これで道具袋を探す間も残る1本の手で武器や防具が使えて便利ですね!

あと飛んでるしとっても速いので、道具を探すのが間に合わないこともなさそうです。

 

「マンチの作ったキャラだな」

 

もちろん手が一本多いという「障害」を患っている彼の悲しさとかオリジンストーリーとかは結構、感動してじわっと涙が浮かんだんですが、一歩引いた目で見ると完全に「腕が3本ある」はメリット能力ですからね、ゲーム的には。

 

そういうわけで、この作品の作風がなんとなくわかって来たと思います。

 

でも話はもう一段階進むんじゃ。

 

 

「強さ」とは何か?

 

トーナメント式の最強決定って、読んでる方からのイチャモンがつくことがたまにあるんですよ。

ヤムチャ最強論とか。

ドラゴンボールのトーナメント戦で一回戦負けしたヤムチャの対戦相手が本来出場するような存在ではない『神様』という規格外の存在だったため、神様のが乱入がなければヤムチャが優勝してた可能性があるというイチャモン。

 

ヤムチャ最強論を謳う人は大抵本気でヤムチャが最強だとは思っていないが「トーナメント制による最強決定」への問題指摘として引き合いに出される。

 

「たまたま『石太郎くん』は一回戦で相性の悪い『紙の助』に負けたけど、実はトーナメントの組み方が違って一回戦で『紙の助』と『ハサ美ちゃん』が当たってたら相性で『ハサ美ちゃん』が勝って、2回戦で当たった『石太郎くん』と『ハサ美ちゃん』では『石太郎くん』が勝つかもしれないじゃん」

みたいな相性論法とかもある。

 

オタク、そういうこと言いがち。

 

なので『異修羅(いしゅら)』では、そういう「トーナメントを決める政治力」とか「そういう政治力のある人間とコネクションが作れるか」とかも強さの中に含まれるし、

もっと言うと『試合開始前に油断している相手をぶち殺したら?』とかもっとひどい『***自主規制***』とかそういう盤面の外から手出しするのも強さに含まれる。

 

 

「マンチ、戦闘じゃなく言葉で物事を解決しようとする」

 

 

そういうわけで、『異修羅(いしゅら)』は多角的に「強さ」を扱いながら最強決定戦を進める。

もちろんそこには物語がある。

 

「腕が3本あるワイバーン」は一歩引いたらマンチのキャラビルドですが、

ここに「物語」がつくと「余分な腕のせいでバランスが取れず、飛ぶことすら満足にできないワイバーン」が「決してあきらめない貪欲さのある人間」と出会って変わっていくとかそういう「エモい文脈」で修飾してお出しされるわけです。

 

むき出しの骨格ではなくそこには「物語」による魔法がかけられています。

だから『異修羅(いしゅら)』は面白いんだと思います。

 

万人がおもしろいと思うことはないんだけど、「ハメ技じゃないか…」みたいなのが好きな人にはかなりウケがいいと期待してます。

 

ちなみに僕の好きなキャラは小人の、クウロです。

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彼が活躍する短編が、コロナ関係のステイホーム応援企画のため無料で読めちゃうからそこから読むのもいいかもしれません。

電撃の新文芸『異修羅』/珪素 - KADOKAWAラノベ横断企画 スペシャルSSでおうち時間を楽しもう!(電撃文庫) - カクヨム

 

「おうち時間を楽しもう!」「ステイホーム!」みたいな企画にこういうのを投げる作者なんですよね…

 

異修羅(いしゅら)』、和マンチの書きそうな小説が読みたい人にオススメです。

www.youtube.com

 

 

 

 

【#MTG初心者 向け】キッカー能力のルール整理。打消しとコピーの話【#ゼンディカーの夜明け】

やあ、お馴染み豆猫さんの初心者向けMTGルール講座シリーズだよ。

今回のテーマは「キッカー」だ。

 

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キッカーはかなり昔からある能力で再録回数も多い。

ゼンディカー次元を最初に訪れた時もキッカーは収録されていた。

 

前回ゼンディカーを訪れたパックでは「ゼンディカー住民vsエルドラージの怪物」という構図を意識しすぎたあまり、初代ゼンディカーとは大きく異なってしまったことを主席デザイナーのMark Rosewater氏は「失敗だった」と後悔している。

そして、これまでリベンジの機会をうかがってきた。

 

満を持してエルドラージとの決着がついた今、ゼンディカーを舞台としたパック『ゼンディカーの夜明け』が発売する。

初代ゼンディカーにあった「ゼンディカーらしさ」に立ち返った『ゼンディカーの夜明け』では、キッカーが再び収録される!

 

とはいえ、こう言った再録メカニズムを「もう知っているよ」で済ませられるのはそれなりのマジック歴があるプレイヤーだけであり、初心者にとっては再録メカニズムも新しいメカニズムと変わらない。

 

古参・復帰プレイヤーは復習を兼ねて、新規プレイヤーは発売前の予習として、

「キッカー」について勉強しよう!

 

 

キッカーって何?

 

キッカーは一部の呪文が持つ能力だ。

本来のコストに加えて追加でコストを支払うことで、追加の効果を得たり、効果を書きかえることができる。

 

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追加コストを支払う場合、その呪文は「キッカーされた」ものとして扱い、

文章欄にある「キッカーされている場合」の処理を進める。

 

キッカーは必ず使う必要はないため、元のコストで追加効果なしで使うこともできる。

軽く小さな効果or重く大きな効果とを使い分けるのだ。

 

キッカーはインスタントやソーサリーだけでなくクリーチャーなどの戦場に出るカードが持つこともある。

 

その場合はパワータフネスを大きくする効果や、戦場に出た時にする効果のオマケがつくことが多い。

 

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キッカーコストって?

 

呪文をキッカーするために支払うコスト。そのままだね。

本来の呪文コストに追加して支払うことになる。

よく似た表記の変容などが「書いてあるコストを代わりに支払う」ものであるのに対し

キッカーは「書いてあるコストを追加で支払う」ことに気を付けてほしい。

 

例えば変容を持つクリーチャー《威厳あるレオサウルス》は通常のコストが(赤)(白)の2マナで、変容コストは(1)(赤)(白)の3マナだ。

 

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威厳あるレオサウルスを変容コストで唱えるなら、支払うのは(1)(赤)(白)の3マナだ。

 

ではキッカーの場合を見ていこう。

 

キッカーを持つ呪文《火による戦い》を唱える場合、通常のコストは(2)(赤)で

キッカーコストは(5)(赤)と書いてある。

 

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つまりキッカーする場合は6マナを支払うのか?

そうではない。

よく読むとキッカーコストの後に括弧つきの注釈分がある。

 

追加で支払ってもよい。つまり(2)(赤)を払ったうえで(5)(赤)払うことでキッカーは成立する。

 

具体的に言おう。

キッカーした《火による戦い》のために支払う必要のあるマナは(7)(赤)(赤)の9マナということになる。

 

キッカーする場合、基本のコスト支払いにキッカーコストを上乗せ。

覚えておこう。

 

 

キッカーするかしないかを決めるのはいつ?

 

もし《巻き込み》のような呪文を使うとしたら、ここは大いに気になる事だろう。

 

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例えば対戦相手が山を9枚並べている時に

《火による戦い》を唱えます」といった。

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キッカーしない場合3マナだから《巻き込み》を唱えてもマナを払われるかもしれない。

でもキッカーしていたら《巻き込み》で打消す絶好の機会となる。

 

これって打消しを唱えるのを決められるのはいつなんだろう?

キッカーを相手が宣言する前? 宣言した後?

 

答えはキッカーを相手が宣言した後だ。

 

もう少し詳しく言うとキッカーを宣言するかどうかを決めて、

その後で火力の対象に何を選ぶか相手が決める。

それを聞いた後で君は《巻き込み》を唱えるか決めることができる。

 

逆に言えばキッカーを唱える時は、まず先に自分がキッカーをするのかどうかを対象を示す前に宣言しないといけない。

これは《火による戦い》の効果を見れば分かりやすいだろう。

キッカーするかどうかでプレイヤーを対象に取れるかどうかなどの違いがある。

 

だからキッカーするかを決めるのは唱えて対象を決めるより少し前なのだ。

 

 

キッカーと点数で見たマナコスト

 

《軽蔑的な一撃》など一部の打消し呪文は、打ち消す呪文の「点数で見たマナコスト」を参照する。

 

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キッカーして9マナを支払った《火による戦い》「点数で見たマナコスト」は何点だろう?

 

もし基本のマナコストの通り3点なら《軽蔑的な一撃》では打ち消せない。

キッカーを含めた9点なら《軽蔑的な一撃》で打ち消せる。

 

一体どちらなんだろう?

 

 

正解は「《軽蔑的な一撃》は《火による戦い》を対象に取れない」

 

キッカーによって増えた分は点数で見たマナコストには含まれないからだ。

 

 キッカーコピー

 

対戦相手がキッカーした《火による戦い》をあなたは《ナーセットの逆転》でコピーした。

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この時、コピーとして生まれた《火による戦い》とキッカーの関係はどうなっているだろう?

 

1.あなたはそれをキッカーしていないので基本効果のまま。

2.相手がキッカーしてくれているのでキッカーされた状態。

3.あなたがキッカー・コストを支払えるならキッカーできる。

 

 

 

正解は

2.相手がキッカーしてくれているのでキッカーされた状態

呪文のコピーは元の呪文がキッカーされていたかどうかも真似できる。

逆に言えば、キッカーされていない《火による戦い》はキッカーされていないし、

あなたがキッカーされていない《火による戦い》をキッカー・コストで強化することもできない。

 

 キッカーされたクリーチャーコピー

 

同様のパターンで今度は《ナーリッドの群棲》について考えよう。

 

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対戦相手はキッカーされて戦場に出た《ナーリッドの群棲》をコントロールしている。

 

あなたが《クローン》を呼び出して、《ナーリッドの群棲》として戦場に出すことを決めた場合、どうなるだろうか?

 

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1.載っているカウンターの数をコピーしキッカーもコピーする。カウンター4つ

2.載っているカウンターの数はコピーするがキッカーされない。カウンター2つ。

3.同上。ただし、あなたはキッカー・コストを払えば4つにできる。

4.キッカーされて出てくるが、載っている分はコピーしない。カウンター2つ。

5.キッカーされていない扱いで、載っている分もコピーしない。カウンター0。

 

さっきに比べて選択肢が多いね。

 

 

 

 

 

今回の正解は…

5.キッカーされていない扱いで、載っている分もコピーしない。カウンター0。

 

一旦、場に出たクリーチャーはそれがキッカーされたかどうかをコピーされることはない。

そしてクリーチャーのコピーは乗っているカウンターまではコピーしない。

 

 

キッカーと能力の打消し

 

最初にキッカーは能力だと説明したので最終問題はそこに焦点を当ててみよう。

 

対戦相手は《火による戦い》をキッカーしてあなたを対象に唱えた。

あなたの残りライフは10点しかないのでこのままでは負けてしまう。

あなたの手札には《物語の終わり》があるが、《火による戦い》は伝説の呪文ではないから打ち消せない。

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しかし、あなたはキッカーが呪文の持つ「能力」であることを知っている。

知らない? なら、今知った。

 

さて、では「キッカーを《物語の終わり》で打ち消せるのではないか?」

 

これが最終問題だ。

選択肢はこちら…

 

1.キッカーは誘発型能力であるため、打ち消せる。

2.キッカーは起動型能力であるため、打ち消せる。

3.キッカーは常在型能力であるため、打ち消せない。

 

 

 

 

 

 

 

現実は非常である。

正解は

3.キッカーは常在型能力であるため、打ち消せない。

 

常在型能力はあるカードが「どこか」にある限り常に自動で働く。

キッカーは呪文が「スタック領域(唱えている呪文が解決までの間にいる場所)」にいる間、

「この呪文を唱える際に追加コストを支払い、キッカーされた状態になることができる」という常在型能力である。

 

キッカー・コストを払う行動自体は能力を起動したことにならないし、キッカーしたことでキッカー能力が誘発するわけではない。

 

だから起動型、誘発型能力を打ち消せる《物語の終わり》をもってしてもキッカーする行為は打ち消すことはできない。

 

というわけで私がキッカーのルールについて教えられることは、これで全部だ。

お疲れ様。これで君は「キッカー能力」というものについて少し詳しくなったはずだ。

(あるいは復習することができた)

 

最後に宿題。

 

海門の嵐呼び》をキッカーせずに2マナで唱えて戦場に出した。

 

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その後、《不屈の団結》をキッカーして4マナで唱えた場合、あなたがコントロールしているクリーチャーのパワーは何点の修整を受けることになるだろう?

 

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キッカーが再びやってくる日はすぐそこだ。

土地をたくさん並べて大きなコストで呪文を強化し、唱えよう!

 

 

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【#MTG】パーティ・カードは添加的散漫によって過小評価されている【#ゼンディカーの夜明け】

さて、いよいよマジックの新パック『ゼンディカーの夜明け』が発売する。

 

このカードセットでは「パーティ」という新しいメカニズムが登場する。

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パーティがどう機能するかについては既に記事を一本書いてあるので、

パーティ・メカニズムがどういうものかわからない人は先にそちらから読んでほしい。

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

では、今回はパーティのメカニズムを持つカードの強さについて話すことにしよう。

 

プレイヤーは「条件を達成すると強化されるカード」を見た時に、どう評価するだろう?

恐らくまず初めに「そのカードをフルパワーで使った場合、何が起こるか」を見る人が多いんじゃないかな?

 

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最低2マナで撃てる呪文!?

(白)(青)の2マナで唱えられる3ドロー3ゲインはぶっ壊れ呪文《Ancestral Recall》と同サイクルの《治癒の軟膏》でライフを得たのと同じであり、それはもう絶対に強い。

 

そして次に考えるのは恐らく「フルパワーで撃てる状況がどんな盤面か」だろう。

 

ええっと、《冒険の戦利品》をフルパワーで撃てる状況は…

ウィザードがいて、クレリックがいて、ならず者がいて、それから戦士もいる状況だ。

 

…まず大前提としてクリーチャーが4体いて?

それらが特定のクリーチャータイプで…なおかつ全てのタイプがバラバラである必要がある??

(ウィザード・クリーチャーを4体並べてもそれらは4人のパーティではないため)

 

 

とてもじゃないが《冒険の戦利品》を2マナで撃てる状況は構築戦では見かけないだろう。膠着しやすいリミテッドの方が起こりうる可能性はあるんじゃないかな。

 

《冒険の戦利品》を2マナで唱えるスタンダードのデッキを構築するのは至難の業で、それを達成できる試合はそう多くないだろう。

 

 

じゃあ《冒険の戦利品》は弱いのか?

 

そんなことはない。

《冒険の戦利品》はどちらかと言えば「強いカード」なのは間違いない。

どのくらい強いか具体的に言うと僕はこのカードをソーサリーだと勘違いしていたくらいには強い。

あまりの強さに「こんなインスタントが存在していいはずがない!」と思い、無意識にInstantの表記を見落とし、脳内で勝手に「ソーサリーなんだろうな」と勘違いしていたのである。

 

 

確かに《冒険の戦利品》をフルパワーで使える状況は決して多くない。

というか今のところスタンダードでは滅多にない事のように思える。

(これで新スタンダードでバンバン2マナで撃たれてたら笑ってほしい)

 

しかし、《冒険の戦利品》は条件をフルに満たさないと恩恵を得られないカードではない。

例えば君が《厚かましい借り手》をクリーチャーとして場に出しているときに《冒険の戦利品》を唱えるとしよう。

その場合、《厚かましい借り手》ならず者だからコストは1減って5マナの3ドロー3点ゲインとなる。

 

これはかなりコストパフォーマンスがいいインスタントなんじゃないかな。

 

というか、そもそもの話としてだ。

 

あなたが青白コントロールだとしよう。

場にクリーチャーがいなくてパーティを結成していない。

そんな状況で「6マナの3ドロー3点回復インスタント」の事をどう思うかな?

 

それって普通に強いんじゃないかな??

 

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「終了ステップに唱えます。X=3」

スフィンクスの啓示》という往年の名カードがある。

このカードはゲロ強かったということは知っているかな?

1.知っていた。 2.今知った。

 

そう、スフィンクスの啓示》はゲロ強いカードだ。

その強さの大部分はXを自由に選べる点にあるのは確かだけど、

それは言ってみればゲロ強いのゲロの部分であり、このカードをX=3に固定してもきっとそれなりに強い。

 

実際に君はターンの終わりにX=3で啓示を撃たれたことがあるかな?

撃たれた側の感想を聞いたことは?

なければ教えよう。「は?」である。

 

 

《冒険の戦利品》は効果をX=3に固定したまま、条件次第で唱えるときのコストの方のXだけを安くできるスフィンクスの啓示》なのだから、ゲロ強いことはなくとも決して弱いカードではないはずだ。

 

しかし、《冒険の戦利品》を評価しようとするとき、最初に「弱い」と感じたプレイヤーは恐らく少なくない。

 

これはパーティ・メカニズム自体が「添加的散漫/Additive distraction」問題を抱えているからだ。


添加的散漫」というのは何か?


Mark Rosewater氏(マローの愛称で知られるMTG開発部主席デザイナー)が「ゲートウォッチの誓い」という拡張パックのデザインを補佐していた時に見つけた現象である。(奇しくも夜明けと同じくゼンディカーを舞台にしたパックだ。)

 

プレイテストする人数が増えるにつれて、「添加的散漫」とでも言うべき問題が明らかになったのだ。

説明のために、こんなバニラ・クリーチャーを見てみよう(デザインなので、クリエイティブはまだ見ていない)

ステロイドの熊〉
(1)(G)
クリーチャー ― 熊
3/4

 これを周りに見せたら、多分かなりの高評価を得るだろう。このコストでこのパワー/タフネスを持つカードは過去に1枚しか存在せず(『ポータル』の《植物の精霊》だ)、しかも森を生け贄に捧げる必要があった。さて、このカードをこう調整してみよう。

 

ステロイド変熊
(1)(G)
クリーチャー ― 熊
あなたがアーティファクトを10個以上コントロールしているなら、[カード名]はトランプルを得る。
3/4

 

 これを周りに見せたら、おそらく高評価はぐっと少なくなるに違いない。アーティファクト10個という条件に目を取られて、最終的にこれを入れられるようなデッキは存在しないという結論に到るだろう。

 しかし、ここで考えてほしいのは、その追加の行がないカードには興奮したということだ。〈ステロイド変熊〉は、カードパワーの面から見て〈ステロイドの熊〉の「完全上位互換」なのだ。条件付きでさらに強化される。最低でももとのカードと同じ強さで、非常に稀な場合に、さらに強化されるだけなのだ。

 ここで重要なのは、プレイヤーはカードを見たときに感じたことでカードを評価するということだ。

 
引用:こぼれ話:『ゲートウォッチの誓い』 その1|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト


つまり一見して弱い能力が「追加」されると、それは純粋な強化にも関わらず、プレイヤーはそのカードを軽んじてしまいがちという問題である。

 

10段階評価で6点のカードに稀に条件を満たすと有効になる「微々たる追加効果」を付けると、実際は6.1点のカードに強化されているのだが、プレイヤーはそのカードを見て「4点のカードだな、いまいち」とむしろ初見での評価を下げてしまう傾向がある。

 

これが添加的散漫なんだ。

 

さあ、今度はリンヴァーラを見ていこう。

 

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パーティが全員そろうと強化される。

 

リンヴァーラもまた過小評価されがちである。

リンヴァーラのテキストの「パーティが全員そろっている」とは

「他に3体以上のクリーチャーをコントロールしていて、」

「その中に戦士がいて」

「その戦士以外にクレリックがいて」

「その戦士とクレリック以外にならず者がいる」

ことを意味している。

(ウィザードの枠はリンヴァーラが満たしている)

 

達成するのは容易ではない。

そしてその容易でない条件を達成して得られる見返りは「留置」でしかない。

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かつてのアゾリウスのメカニズム。

リンヴァーラを「弱いカード」だと見る機運は高まっている。

は? 仮に弱いとしてもあのリンヴァーラがタズリと組んで冒険者組織を率いているとかエモエモのエモなんだが? これだから性能厨は…

 

落ち着け。

 

まず本当にリンヴァーラが弱いのかもう一度考えてみよう。

もちろん添加的散漫に気を付けながらだ。

 

達成不可能、あるいは困難な条件はカード性能を弱く見せる。

一度そのテキストを外してみよう。

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非添加的リンヴァーラ

この非添加的リンヴァーラを見て!

 

ふむ。これは弱いだろうか?

 

3マナ3/3飛行という肉づきは「あーこれ、昔なら3マナ2/2、よくて2/3だったろうな…」と感じさせられる良好なマナレシオだ。

(ちなみに以前登場したリンヴァーラは4マナ3/4飛行6マナ5/5飛行でマナレシオが1を割っている)

 

固有の能力は《無私の霊魂》に似ている。

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採用実績のある強力なカード

それに加えてリンヴァーラは《無私の霊魂》では防げなかったいくつかの状況にも対処できる。

例えばクリーチャー1体を追放する除去や対象を取るコントロール奪取だ。

 

地味にここでも添加的散漫の罠があり、「リンヴァーラを生贄にしてまで呪禁を付けたい状況はそう多くないよ」というものがいるかもしれない。

しかし、それでもなおリンヴァーラには破壊不能を付与する《無私の霊魂》能力があるのだ。

 

対戦相手の全体除去をリンヴァーラ1体で「かばう」ことができるのなら、それは非常に心強いことだ。

能力の起動にタップやマナの支払いがないため、どんなタイミングでもパッと使えるのも心強い。

 

そう、非添加的リンヴァーラは強力なクリーチャーの部類なのだ。

そして本物のリンヴァーラはさらなるオマケとしてパーティ能力を持っているのだ。

 

高得点のカードに稀に発生する追加効果で0.1点が加点されると添加的散漫が発生し、それは弱く見えてしまう。

 

恐らくこれからのプレビューでいくつものパーティカードが出てくるだろう。

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《慈悲の天使》の亜種

僕は構築で《英雄たちの世話人が活躍するとは思わないけど、

《慈悲の天使》《尽きぬ希望のエイヴン》リミテでどれだけ活躍したか知っているor覚えているだろうか?

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ライフ回復つきのパワー3フライヤー

 

 

例えばこんなクリーチャーがいるとしよう。

 

《非添加的な世話人

(4)(白)

クリーチャー-天使・クレリック

非添加的な世話人が戦場に出た時、あなたは2点のライフを得る。

3/4

 

これは(リミテのコモンとして)強いカードだろうか?

少し迷うかもしれないが、少なくとも《慈悲の天使》《尽きぬ希望のエイヴン》の実績を見る限り「弱いカード」ではなさそうだ。

 

こちらはどうだろう?

 

《やや添加的な世話人

(4)(白)

クリーチャー-天使・クレリック

やや添加的な世話人が戦場に出た時、あなたは2点のライフを得る。

あなたが戦士かならず者かウィザードをコントロールしているなら、代わりに4点のライフを得る。

3/4

 

《やや添加的な世話人「ライフ回復が1点減った代わりにタフネスが1高い《慈悲の天使》」だが、場にパーティ適正のあるクリーチャーが1体いるだけで《慈悲の天使》を上回る。

このことを考えればリミテッドではかなり強力な部類のクリーチャーである。

 

そして本物の《英雄たちの世話人は基本的にはこれらの架空の世話人の上位互換であり、時には8点のライフを与えてくれる。

しかし、その「時には」の頻度が低いことで評価が本来のスペックよりも過小評価されているのだ。(これが添加的散漫

 

もちろんリミテッドでの強さは他のカードに左右されるので、これからフルスポイラーが出てくるなかで変わるかもしれない。

しかしそれでも《英雄たちの世話人の評価が大きく下方修正されることはないんじゃないかな。

 

 

 

パーティのメカニズムは非常に複雑で、またパーティ全員をそろえるのが困難なのは確かだ。

しかし、その困難な条件をすべて満たさなくとも、少し満たすだけで強力になるカードは恐らくたくさんセットにあるはずだ。

 

これからのパーティ・カードのスポイラーでは強さ議論に入る前に、添加的散漫を思い出してほしい。

 

 

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【#MTG初心者】パーティを組む上での注意事項【#ゼンディカーの夜明け】

新パック『ゼンディカーの夜明け』は古典的なRPG(ダンジョンズ&ドラゴンズなどのTRPG)の要素をオマージュした冒険のセットだ。

 

新メカニズムである「パーティ」の登場はそれをより色濃く反映している。

 

この「パーティ」について公式の解説記事が既に出ているんだけど、

Twitterなどでは「パーティがどう機能するのかよくわからない」というツイートも見るので自分の理解を整理する意味も兼ねてパーティ解説記事を書こう。

 

パーティを組もう!

 

パーティを組むのに特別な行動は必要ない。

単純にあなたの盤面に該当するクリーチャーがいればそれは自動でパーティを組む。

どのようなパーティが組まれているのかはゲームのその時々に自動でチェックされる。

 

・パーティを構成できる種族は4種類

・「パーティの構成人数」は0~4人

・1つのタイプが複数いてもカウントは1

・役割は兼ねられない

 

この3つの基本によってパーティ構成のチェックは行われる。

 

順番に見ていこう。

 

・パーティを構成できる種族は4種類

 

TRPGの原点、ダンジョンズ&ドラゴンズには「戦士であるファイター」「いわゆる盗賊職のローグ」「癒やし手のクレリック」「魔法の使い手ウィザードの4つの職業クラスがあり、それらの役割を持ったキャラクターが集まることでパーティを組んでいた。

 

MTGではそれらは似たクラスにパーティ加入に適性がある。

ファイター戦士・クリーチャー

ローグならず者・クリーチャー

*注* 英語版MTGでは「ならず者」はRogue

クレリックはそのままクレリック・クリーチャー

ウィザードウィザード・クリーチャーである。

 

これらのいずれかのタイプを持つクリーチャーをあなたが戦場に出しているなら、

あなたはパーティを構成していることになる。

マジックには戦士以外にも狂戦士多相の戦士といった戦士と名の付くタイプがあるけど、これらは戦士に含まれない。

 

 

 

・「パーティの構成人数」は0~4人

 

『ゼンディカーの夜明け』には「パーティを構成しているクリーチャーの数」を数えるカードが存在する。

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《冒険の戦利品》は「冒険者のパーティを上手く結成できていれば冒険を成功させるのがより簡単になる」というフレーバーをいきいきと描いたカードだ。

例えばあなたの場に兵士と忍者とドルイドと邪術師がいるとしよう。

 

これはこれで案外いいパーティなのかもしれないけど、

ルールに従うならどのタイプもニアミスだ。

「パーティを構成しているクリーチャーの数」は0と言うことになる。

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この場合、《冒険の戦利品》のコストは下がらない。

 

 

 

例えばあなたが《英雄たちの世話人を戦場に出す。

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そうしたなら、「あなたのパーティを構成しているクリーチャー」の数を見て、

1体につき2点のライフを得る。

 

ここでパーティの構成人数について改めて確認しておこう。

例えばあなたの戦場に他にクリーチャーが何もいない状況で、

《英雄たちの世話人を戦場に出したなら、あなたは「クレリック1人のパーティ」を構成していることに注意してほしい。

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パーティはたった1人でもパーティなんだ。

つまり「1体につき2点のライフを得る」効果は、あなたに2点回復させてくれる。

 

もし戦場にその他の冒険者クラスのクリーチャーが1体いれば2人として扱われる。

戦場にウィザード・クリーチャーがいる時に《英雄たちの世話人を召喚すれば「パーティを構成するクリーチャーの数」は2体ということになる。

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この場合、2人いるので1人につき2点の回復は2点の2人分で4点となる。

パーティを構成できる職業クリーチャー・タイプは4種類なので、この人数は0~4の範囲になる。

パーティを構成する人数が5人以上になることはない。

 

 

 

・1つのタイプが複数いてもカウントは1

 

先ほどと同じように自分の場にパーティ加入資格のあるクリーチャーがいる場合を考えよう。

ただし今回はウィザードでなくクレリックだ。

この場合、クレリックが2人いるわけだが…

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パーティは1人しかいないものとして数えられる。

テキストにある括弧つきの注釈文を見てみよう。

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(あなたのパーティは、ウィザードとクレリックと戦士とならず者それぞれ最大1体から構成される。)

 

日本語訳の時に若干ニュアンスが歪んで意味をとりづらいけれど、

ここにはっきりと示してある。

 

用はパーティ内に同じ役職の者が2人いても、構成数には数えないのだ。

ここを把握するのに「パーティ枠」という概念を思い浮かべるといいかもしれない。

 

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パーティには役職の枠が4つあり、「いくつの枠を埋められているか?」を質問されているのだ。

 

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例えばクレリックが3体いて、他の職業枠に該当するクリーチャーがいない場合、

「パーティを構成するクリーチャーの数」は1である。

 

また、この枠がすべて埋まっている状態を「パーティが全員そろっている」と呼ぶ。

この「パーティが全員そろっている」を参照するカードは各職業枠のすべてにクリーチャーがいる場合に有効になる。

 

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例えば海門の擁護者、リンヴァーラ》という天使・ウィザードは自分自身がウィザードの枠を埋めるので、

他に「戦士1体以上」「ならず者1体以上」クレリック1体以上」が場に出ていれば、誘発型能力のスイッチがONになる。

 

・役割は兼ねられない

 

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《タジュールの模範》のように、入れる職業枠の種類が多いクリーチャーがいる。

しかし、それらのクリーチャーは同時に複数の役割を兼ねることはできない

 

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オールマイティー・カードとして職業枠をどこでも1つ埋められるカードだが、

1枚で複数の枠を同時に埋めることはできないのだ。

 

ただし、これはあくまで「パーティ」効果で数えるときのケースである。

 

もしあなたが「戦士を強化するカード」と「ならず者を強化するカード」を同時に使っているなら、それらは両方の効果がかかる。

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あくまでパーティに関する効果だけが「どちらか」として扱うのだ。

 

 

あとは追加の説明として「パーティの人数は常に最大になるように数える」

例えば対戦相手が《穢れた療法》を出しているとする。

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あなたの場に《タジュールの模範》がいて、《英雄たちの世話人を出した。

この時、ライフを回復する点数を低く抑える目的で《タジュールの模範》《英雄たちの世話人と同じクレリックの枠にカウントして「パーティは1人」とすることはできない。

 

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どうだろう?

パーティ効果についての疑問は解消されただろうか?

このブログが助けになれば幸いだ。

 

まだ『ゼンディカーの夜明け』のプレビューは始まったばかり。

完全に夜が明けた時に、どんなパーティ・デッキを組もうかな。

今から楽しみで仕方がないよ。

 

更なる冒険者の紹介を心待ちにしよう!

 

パーティ・メカニズムについてはもう一本記事を書いてあるの良かったらそちらも読んでいってほしい。

 

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【#MTG】ヒストリック・ブロール・プレインチェイス体験記その4【#ヒブロプ】

さて、というわけで今回もヒブロプことヒストリック・ブロール・プレインチェイス/Historic Brawl Planechaseをした話をレポートするよ。

 

まず最初にざっくりとヒブロプのルールを説明するね。

 

・使用可能なカードプールはMTGアリーナ実装済みのカードすべて

(*当然ながらヒストリック・ブロール禁止リストにもの含まれるカードを除く)

・デッキはリーダーとなる統率者カードを含む60枚

(*61枚目として相棒能力を持つクリーチャーの使用が可能)

・統率者として指定できるカードは『伝説のクリーチャーorプレインズウォーカー

 

・ランダムに選ばれた『次元』を舞台に戦う。

・ターンプレイヤーは毎ターン『次元ダイス』を振る権利を1回分持つ。

・上記の権利はマナを支払うことで追加できる。

(追加のN回目につきN点の不特定マナを支払う)

 

・開始ライフは4人プレイでは30点

(*いわゆる統率者ダメージの特殊勝利ルールはない)

 

 

今回のヒブロプ統率者紹介

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1人目

《隠された手、ケシス》

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ケシスコンボと呼ばれるループコンボで有名。

恐らくフィオーラ次元に住んでいる伝説のエルフ


同名2枚必要なコンボパーツがあるケシスコンボは、同名1枚制限ルールのあるヒブロプでは行うことはできない。

しかし、伝説の呪文をコスト軽減する能力を起点にレジェンダリー・カードを早期から連打でき、盤面をリセットされても2つ目の能力で素早く立て直せる強みがある玄人好みの統率者。

伝説呪文が多いことから出てくるカード出てくるカードに「あっ、あいつかぁ!」となる見ていて楽しい統率者だ。

 

2人目

《冒涜されたもの、ヤロク》

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ゼンディカー次元に棲む伝説のエレメンタル。

Etb(場に出た時の能力)」が2倍になるという強力なクリーチャー。

雑に「○○が戦場に出た時、~~する」というカードを多く積むだけでもデッキの形にできるため初心者でも組みやすく、上級者の仕様にも耐える奥深さのあるクリーチャーコントロール

 

 

 

3人目

《深海住まいのタッサ》

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テーロス次元に存在する神の一柱。

海を司る神であり、ブリンク (クリーチャーなどを一旦ゲームから追放して場に戻すこと)を得意とする。

ヤロク同様に場に出た時の効果を増やせるクリーチャーなので色が多く選択肢が広いヤロクに対して、色は狭いが同じカードを何度も繰り返せるタッサと使い分けられ、単なる劣化品ではない。

 

 

4人目

《ギトラグの怪物》

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次元『イニストラード』から参戦したカエルの怪異。

土地に関連する能力パッケージを持つ。

メリット能力がデメリット能力を克服し、またデメリットをトリガーとしてメリット能力が誘発するという特徴から『回っている間は強く、止まってしまうとそのままジリ貧』というピーキーな統率者。

『デッキの半分以上を土地カードで埋めたい』というランドジャンキー向け。

ブログを読んでくれている読者ならご存じの通り『デッキの半分を土地カードで埋めたい』のが誰かと言えば当然、筆者である。

 

 

 この4人の統率者でのヒストリック環境での対戦となった。

 

 

 

まずはゲーム開始時の次元カード公開。

 

 

公開されたカードは《プラーフ》

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《プラーフ》
次元 ― ラヴニカ


このターン、あなたがいずれかの呪文を唱えた場合、あなたはクリーチャーで攻撃できない。
このターン、あなたがいずれかのクリーチャーで攻撃した場合、あなたは呪文を唱えられない。
あなたがカオス・シンボルを出すたび、あなたは自分の手札にあるカードの枚数に等しい点数のライフを得る。

 

一番最初の次元カードが《プラーフ》だったことはヤロクにとって追い風であった。

 序盤の手札が多い段階で立て続けにダイスを振り22点ものライフを得ていく。

ヤロクデッキのプレイヤーは「統率者に《ボーラスの城塞》を指定したい…なんでアーティファクトは統率者になれないんだ…」と普段から呟くほどの城塞好きプレイヤーである。

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ひとたびマナの支払いをライフで肩代わりできる《ボーラスの城塞》が出れば22マナを得たも同然である。

50点超えのライフを持つヤロクは一気に他の3人のプレイヤーを敵に回し卓の魔王となった。

 

*魔王

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統率者系ルールの俗語。

魔王戦と言う名前の統率者戦とは別の形式のカジュアルフォーマットがあり、

強力な専用カードを使える「魔王プレイヤー」を複数のプレイヤーで協力して倒すスタイルの遊び方をする。

転じてバトルロイヤルであるはずの統率者系ルールにおいて、突出したプレイヤーを他のプレイヤー全員で協力して攻める状況でのヘイトトッププレイヤーを魔王と呼ぶ。

 

魔王となったヤロクのライフを削るために次元カードを何枚も超える激戦が繰り広げられる。

 

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《ステンシア》
次元 ― イニストラード


あるターンに、いずれかのクリーチャーが1人以上のプレイヤーに初めてダメージを与えるたび、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。
あなたがカオス・シンボルを出すたび、ターン終了時まで、あなたがコントロールする各クリーチャーは「(T):プレイヤー1人かプレインズウォーカー1体を対象とする。このクリーチャーはそれに1点のダメージを与える。」を得る。

 

ギトラグ出身次元のイニストラードにある吸血鬼領ステンシアを訪れた時など、クリーチャーで殴れば殴るほど強化される状況となり、ギトラグもテンションが上がって攻撃しにいく。

魔王ヤロクを相手に本来はサポート用のクリーチャーである《イリーシア木立のドライアド》なども含めて一斉攻撃し、ヤロクの血をむさぼりに襲いかかる。

 

当然ヤロクも除去カードでギトラグの攻め手を潰して《ボーラスの城塞》のコストにするためのライフを残そうと抵抗する。

しかし、やがてライフが減っていき魔王と呼ぶに値するプレイヤーは他へと移ることになる。

 

次なる魔王はタッサであった。

 

タッサの場にはヒストリック禁止カード《裏切りの工作員が立っている。

 

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ヒストリック・ブロールとヒストリックでは禁止リストが異なるため、ヒストリックで禁止されていてもヒストリック・ブロールでは使用可能な場合があり、《裏切りの工作員》もまた そうして野放しにされている反則すれすれ合法カードの1枚である。

 

本来ならば場に出た時に1回だけ使える「相手のカードを奪う」という強力な効果をタッサの効果で使いまわすことで盤面を制圧していく。

まさに魔王の所業である。

 

許せねえ! ヤロクさん、さっきまでの事は水に流して一緒にあいつをぶちのめしましょうよ!

 

こうしてヤロクギトラグケシスの3人が結託し、魔王タッサ討伐のためのレイドバトルが始まる。

 

ケシスの盤面は強力なレジェンダリー・クリーチャーが複数並んでいるが、

工作員をブリンクし続けられる今、それらは「頼もしい仲間」でなく「入れ食いの漁場」も同然。

 

ここでヤロクが手札を補充するために出したクリーチャーが以前このブログでも紹介した《半真実の神託者、アトリス》

 

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基本的に選ぶことはない選択肢だがルール上は適性であるということはあまり知られていない。

総合ルール700.3d
束は0個のオブジェクトからなっていてもよい。

当然アトリス側は3枚を取るだろう。

このパターンを選択する貴重な例がブロールのような多人数戦だ。
多人数戦では「対戦相手」は必ずしも「敵対的」を意味しない。
少なくとも短期的には…。

 

今こそまさにあの記事で書いた貴重なパターンである。

「表3枚!」

 

ヤロクは振り分けプレイヤーに筆者を指定し、筆者は表の束に3枚、裏の束に0枚を割り振り、一気に手札を3枚ブーストさせてサポートしていく協力プレイ!

 

ギトラグ《死者の原野》からゾンビ・トークンを並べていき、

《終末の祟りの先陣》で強化したゾンビトークン突っ込ませて手持ちのクリーチャーを損耗しながらなんとかタッサのライフを削って圧をかけていく。

 

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猪とゾンビが玉砕覚悟で突撃した直後、ケシスが伝説の呪文《上古族の栄華な再誕》を唱えた。

 

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伝説のカードを多用するケシスらしい切札である。

これで《不和のトロスターニ》を墓地から蘇らせれば、その能力によって工作員に奪われた全てが持ち主のもとへと戻る!!

 

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しかしタッサ、これを《否認》

 

ケシス「それは分かっていた。こっちが本命の《戦慄衆の指揮》!!」

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ライフと引き換えに他のプレイヤーの墓地を含むすべての墓地からクリーチャーをリアニメイトできるフィニッシュムーブ!

 

《不和のトロスターニ》による奪還プランに重ねて更に他のプレイヤーからもパワーカードを取りに行く強力な動き…!

 

タッサ「それにスタックして《ナーセットの逆転》

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終わった。

すべてが終わった。

ナーセットの逆転により手札に戻された呪文の効果は適用されず、代わりにその効果は逆転を打った側が使える…誰もが絶望する状況だった。

 

しかし、あきらめない限り何が起こるのかわからないのがヒブロプ。

 

続くターン、打消しを消耗しきったタッサの隙をついてヤロクが唱えた呪文は《出現の根本原理》

デッキから「好きな組み合わせの呪文を踏み倒せる」という強力な効果だ。

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ただし、このカードはコンボとなるカードを確実に持ってくることができないように「対戦相手」が最終的な決定に介在する。

 

再びヤロクのカードをギトラグが選ぶ。

ギトラグなんか適当にコンボになる2枚出したら、それ残すよ

 

というわけで敢えてコンボになる組み合わせであるリリアナと祝賀を残して解決。 

 

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本来、プレインズウォーカー・カードが数ターンかけて自身の上のカウンターを増やすことで初めて使用可能になる強力な「奥義」

《次元を挙げた祝賀》での4回の選択すべてをカウンターの増殖に向けることでリリアナはその過程を吹っ飛ばす。

 

 

即座にリリアナの奥義により土地以外のすべてのパーマネントは1つを残してすべて吹き飛ぶ!

盤面の大半を吹き飛ばす強力な奥義だ!

これで勝負はわからなく…ん?

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リリアナの効果、土地以外って書いてない?

 

ヤロク以外のプレイヤーが土地1枚と1枚か2枚のパーマネント を持っただけの状態からゲームは再開。

 

 

流石にヒストリック・ブロールならこのままヤロクの勝ちで終わりそうだ。

だがこれはヒストリック・ブロール・プレインチェイス。

ここからさらにゲームは動く。

 

 

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《クローサ》
次元 ― ドミナリア


すべてのクリーチャーは+2/+2の修整を受ける
あなたがカオス・シンボルを出すたび、あなたは(白)(青)(黒)(赤)(緑)を加えてもよい。

 

ケシス「カオスシンボル! 5色5マナと1枚残った土地で6マナ…《戦慄衆の指揮》!

 

先ほど《ナーセットの逆転》で戻された《戦慄衆の指揮》を唱え直し、他の全員の墓地からリリアナの奥義で屠られたパワーカードを一気に並べていく。

 

ヤロクの墓地からはリアニメイト・回収用に統率領域でなく墓地におくられていた《冒涜されたもの、ヤロク》を拾いつつタッサからはここまでさんざん場を荒らした《裏切りの工作員を。

ギトラグからは《終末の祟りの先陣》《探索する獣》。

 

《冒涜されたもの、ヤロク》によって増幅された2回のコントロール奪取でヤロクのブロッカーをどかすと、《終末の祟りの先陣》が2回誘発して超強化された《探索する獣》が次元の修整を受けて10/10・速攻接死トランプルで突っ込んで魔王ヤロクを倒した。

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魔王は倒された!

 

しかし、魔王を倒した勇者の末路は新たなる魔王だっていう展開もまた飽きるほど見たやつだ。

 

魔王の座が今度はケシスへ移る。

《戦慄衆の指揮》の反動で大きくライフを失ったとはいえ、中盤に《黎明をもたらす者、ライラ》で大きく回復したライフは未だ残っている。

 

 

ここでタッサが《圧倒的な波》で盤面をバウンスし、一旦リセット。

 

タッサ「デッキは何枚か確認いいですか?」

 

それぞれ残りデッキは20枚と少し…

するとタッサ《迷える思考の壁》を出してライフを狙うのではなくライブラリーアウト戦法へ舵を切る。

 

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ギトラグは土地1枚から《エルフの開墾者》を召喚。

 

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リリアナに落とされた大量の土地があるので自身の能力で強化、次元効果も受けて、1マナ の5/6と化しリセット後の盤面に圧をかけ粘る。

 

ケシスの攻撃を壁で阻みつつタッサはカオスシンボルを出すことに成功。

そこからスフィンクスの精神壊し》に繋いだことで2人のデッキを10枚削った。

 

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《深海住まいのタッサ》スフィンクスを再利用。

 

2人のプレイヤーのデッキを一気にライブラリアウトに押し込んで勝…

 

ギトラグ「待った! 落とされた10枚の中に《ガイアの祝福》があったので効果が誘発! 墓地のカードをすべて再装填しライブラリーを修復!」

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返す刀で《探索する獣》を速攻で走らせタッサを追い詰める。

次元クローサによる修正を受けているため通せば残りライフが少ないタッサは敗北してしまうが、《探索する獣》の持つ「パワー2以下にブロックされない能力」により壁を無視することができる。

 

ブロックするためにはデッキ10枚を破壊し続けられるはずのスフィンクスで防ぐしかなく、

その場合は接死によりスフィンクスと獣が相打ち。

 

ギトラグスフィンクスを道連れだ! 探獣(たんけも)で速攻パンチ!」

 

ギトラグは土地デッキであり、リアニメイトカード もデッキに眠っている。

ここでゲームを停滞させれば有利なのはこちら側! この勝負もらった!

 

タッサ「瞬速クリーチャーは相手のターンでも場に出すことができる!これにより青への信心が5点になり、タッサがクリーチャーとして顕現する!」

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顕現したタッサが探索する獣をブロック。

本来なら相打ちだが、タッサは「破壊不能」を持つ…!

 

返しの総攻撃を受けギトラグの残りライフはあとわずか

 

タッサ「…あっ、まってクローサ次元で打点伸びてるからダメージもう少し伸びるから勝ちだわ。」

 

勝者、タッサ

 

 

 

ヒブロ(ヒストリック・ブロール)なら塩試合になりそうな展開が何度も起きつつも、

それが次元カードによって覆る波乱万丈の試合展開だった。 

 

ぜひ皆も、ヒストリック環境から統率者を選んで君のデッキでプレインズウォークしてみてほしい!

 

 

なお、本記事はハイライトにスポットライトを当ててかっこいいシーンばかりを書いているが醜い小競り合いもあったことを正直に書いておこう。

 

ヤロク「あー。もういいやギトラグに次元能力で『このターン、ブロックされない』がついたヤロクで攻撃。ギトラグの息の根を止めておこう。」

 

ギトラグ「なんで!? アトリスで手札3枚あげたじゃん!」

 

ヤロク「その前に次元修正を受けた7/6先制・接死のギトラグで殴ってきた恨みを思い出しました」

 

ギトラグ「通したら死んじゃうからヤロクに《迅速なエンド》」

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ヤロク「除去あるならもっと早くあっちの2人のデカいのに撃ってくれても良かったのに…」

ギトラグ「呪禁と破壊不能が多すぎるから…」

 

なんていうグダグダな展開も挟んでいたりする。

 

…でもこのグダグダがなければリリアナ奥義の後の返しの時にヤロクが墓地にいなかったことを考えるとここも重要な局面だったんだな…。

マジック、何が起こるかわからんわからん。

 

 

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【#MTG】ヒストリック・ブロール・プレインチェイス体験記その3【#ヒブロプ】

さて、というわけで今回もヒブロプことヒストリック・ブロール・プレインチェイス/Historic Brawl Planechaseをした話をするよ。

 

まず最初にざっくりとヒブロプのルールを説明するね。

 

・使用可能なカードプールはMTGアリーナ実装済みのカードすべて

(*当然ながらヒストリック・ブロール禁止リストにもの含まれるカードを除く)

・デッキはリーダーとなる統率者カードを含む60枚

(*61枚目として相棒能力を持つクリーチャーの使用が可能)

・統率者として指定できるカードは『伝説のクリーチャーorプレインズウォーカー

 

・ランダムに選ばれた『次元』を舞台に戦う。

・ターンプレイヤーは毎ターン『次元ダイス』を振る権利を1回分持つ。

・上記の権利はマナを支払うことで追加できる。

(追加のN回目につきN点の不特定マナを支払う)

 

・開始ライフは4人プレイでは30点

(*いわゆる統率者ダメージの特殊勝利ルールはない)

 

 

今回のヒブロプ統率者紹介

 

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1人目

《神秘を操る者、ジェイス》

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次元ヴリン出身の精神魔導士、ジェイス。

このジェイスは「自分のデッキにカードがない状態でドローをする場合、ゲームに敗北する」いわゆるデッキ切れ・ライブラリアウトを起こしたとき、

逆に勝利条件として扱う能力を持ったプレインズウォーカーだ。

ブロールでは統率者戦と違って、「特別に統率者指定可能なプレインズウォーカー」でなくてもプレインズウォーカーを統率者として選ぶことができる。

ジェイスのように勝利に直結するパーツをデッキの外に置いておくことでドロー運に関係なく毎ゲーム必要な時に呼び出せるので、このフォーマットにあったカードだと言える。

プレイヤーのデッキを大きく削る次元カードやドローを促進する次元カードが出れば勝利は大きく近づく。

 

 

2人目

《古き道のナーセット》

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同じくプレインズウォーカー統率者、タルキール次元出身の女性ナーセット。

ジェイスが切り札としてのプレインズウォーカーであるのと反対にデッキの潤滑剤として働く統率者だ。

今回のゲームでは使い手がノンクリーチャーコントロールを好んでいるプレイヤーであるためプラス能力で3色デッキの色マナを上手く確保することで色の濃いダブルシンボルのカードを使いやすくしたり、唱えられないトリプルシンボルカードを火力に変換して盤面をコントロールしたりと、高い対応力を見せてくれるはずだ。

 

 

 

3人目

《風の憤怒、カイカ

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ナーセットと同じコストの3色プレインズウォーカー。

イカもまた非クリーチャー型のデッキだ。

しかし、クリーチャー枚数を抑えつつも呪文を起点として生まれるスピリットたちがいるため思ったほど「生物の少ないデッキ」にはならない。

トークン型のビートダウン、前のめりなデッキとしても立ち回れるパワフルな統率者である。

展開後はスピリットをコストに重いコストの呪文につなぐこともできるため「大技」をデッキに仕込める点も評価が高い。

 

 

 

 

4人目

《ギトラグの怪物》

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次元『イニストラード』から参戦したカエルの怪異。

土地に関連する能力パッケージを持つ。

メリット能力がデメリット能力を克服し、またデメリットをトリガーとしてメリット能力が誘発するという特徴から『回っている間は強く、止まってしまうとそのままジリ貧』というピーキーな統率者。

『デッキの半分以上を土地カードで埋めたい』というランドジャンキー向け。

…というかブログを読んでくれている読者ならもう分かっているかもしれないけど『デッキの半分を土地カードで埋めたい』のが誰かと言えば当然、筆者である。

 

 

 この4人の統率者でのヒストリック環境での対戦となった。

 

 

 

まずはゲーム開始時の次元カード公開。

次元ケファライの《アレトポリス》が戦場となる。

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ライフ回復能力を持った次元から始まったためゲームの立ち上がりはゆっくりしたものなる。

 

序盤の選択ミス

筆者は序盤に《萎れ》というカードを引いた。

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《萎れ》は「置物」を除去するカードで、必要がないと思えばドローに変換できる。

これまで煮え湯を飲まされてきた《薄暮薔薇の棘、ヴィト》と置物である《極上の血》とのコンボなどに対処するために入れているカードなのだが…

今回、ヴィトはいない。インスタントやソーサリーが戦いの焦点になりそうであり、おそらく使うタイミングまで握っておくよりも早めに手札を回して序盤の立ち上がりを整えたい。

 

そう判断して《萎れ》をサイクリングした。

これが中盤以降の惨劇を引き起こすとも知らずに…。

 

そしてジェイスは2ターン目から4ターン目にかけてコツコツと同じクリーチャーを出し続ける。

同じクリーチャー?

同名カード1枚制限のブロールで?

 

そう以前の記事で紹介したアレである。

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《しつこい請願者》はデッキに好きな枚数を入れることができる。

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ブロールの基本を無視してこいつらを大量に積んで4体そろったところで自身のデッキを12枚ずつ破壊し、デッキ枚数を減らしたところでジェイスによる勝利を狙う戦略だろう。

 

途中、プレインズウォークによってレガーサ次元の《ケラル山》

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《ケラル山》
次元 ― レガーサ


あなたの終了ステップの開始時に、ケラル山の上に内圧カウンターを1個置く。
あなたがケラル山からプレインズウォークしたとき、それは各クリーチャーと各プレインズウォーカーに、それの上に置かれている内圧カウンターの数に等しい点数のダメージを与える。
あなたがカオス・シンボルを出すたび、このゲームの間、「ケラル山」という名前の次元があなたがコントロールするパーマネントに与えるすべてのダメージを軽減する。

内圧が3点以上たまった状態で噴火すればせっかく請願者を並べても焼け死んで一掃されてしまう。

しかし、無事にジェイスのプレイヤーはカオスシンボルの目を出して請願者たちを守ることに成功した。

 

噴火した先の次元はあの神河!

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《水面院》
次元 ― 神河


いずれかのプレイヤーが呪文を1つ唱えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚引いてもよい。
あなたがカオス・シンボルを出すたび、各プレイヤーは自分の墓地にある青のカードを1枚、自分の手札に戻してもよい。

 

これでジェイスはデッキを削る速度が早まり勝利に王手をかける。

 

さらに水面院はナーセットの置いていた《不吉な海》とコンボ、凄い速さで予兆カウンターがたまることになるだろう。

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そしてイカの張った《息詰まる徴税》が水面院とコンボし始めてゲームが崩壊を始める。

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3人のプレイヤーにターンが回るたびに「通常のドロー」「水面院のドロー」が発生し、イカのもとに宝物トークンが1巡で6マナ分くらい貯まっていく。

 

宝物とスピリットでカイカは重いカードでもバンバン使える。使うとスピリットが増える。

この好循環。

 

誰かが《息詰まる徴税》を除去しないことにはゲームが崩壊してしまう。

 

《萎れ》が…! 《萎れ》があれば…!!

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イカは宝物とスピリットからマナを引き出し《パルヘリオンⅡ》などの重たい強力なカードを投下。

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フィールドは大量のトークンで埋まりジェイスは空からの打点で防ぎきれず敗北。

 

筆者も負けじとトークンを並べるために《約束の刻》《死者の原野》のコンボでゾンビの群れを生成。

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フルタップを狙って《神の怒り》ナーセットが盤面をリセットしようとするも、

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イカ《ドビンの拒否権》で打ち消される。

《神の怒り》は再生できないけど、打ち消されないわけではないのだ。

 

イカ《聖騎士の進軍》によってトークンが強化され始めるとゲーム展開は完全にカイカのものに。

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後はもう呪文を唱えるだけで1ドローとトークンと全体+1/+1が載り、マナを宝物ととスピリットから出したい放題。唱え放題。

勝者は《風の憤怒、カイカ

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次元カードとデッキがかみ合うことで予想できない分回りが見られるヒブロプは最高にクール&クレイジーなフォーマットだ。

 

ぜひ皆も、ヒストリック環境から統率者を選んで君のデッキでプレインズウォークしてみてほしい!

 

 

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【#MTG】ゼンディカーを脅かすホラーの謎について迫る【#ゼンディカーの夜明け 予想】

『ゼンディカーの夜明け』のプレビュー期間が近づいているね。

MTGの新パック発売が近づくとマローことMark RosewaterMTGの開発部主席デザイナー)が自身のブログに新パックについてのティザー(思わせぶりな予告)を公開する。

 

このブログでも何度かそう言った予告からパックの内容を予想する遊びを行っている。

 

↓イコリアの時のティザーからメカニズムを予想した記事 

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 ↓テーロス還魂記のプレビューカードからストーリーを予想した記事

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それでは『ゼンディカーの夜明け』でもMaro’s Zendikar Rising Teaserからストーリーの内容や匂わされているカードを予想してみよう。

 

今回の記事で扱うのは主に次の2つ。

• A white creature that can make an opponent lose the game simply by attacking them no matter how much life they have

 here are some creature type lines you’ll see:

• Mouse

• Leviathan Crab

• Shapeshifter Rogue

• Demon Cleric

• Wurm Horror

• Hydra Horror

• Cat Horror

• Angel Wizard

 引用:https://markrosewater.tumblr.com/post/627643477075820544/maros-zendikar-rising-teaser

 

一番最初のティザーと一番最後のティザーを見てみよう。

 

まずは一番最初のティザーだ。

• A white creature that can make an opponent lose the game simply by attacking them no matter how much life they have

私訳:

対戦相手を敗北させることができる白のクリーチャー。

それも相手のライフが何点残っているかに関係なく、ただ攻撃するだけでいい。

 

ふうむ。これはかなり奇妙なカードに思える。

何が奇妙かと言えば「対戦相手を敗北させる」という派手な能力だ。

 

しかしこれまでに白で敗北条件を扱ったカードは1枚も…

いや、「対戦相手の敗北」を扱ったカードは1枚もない。

白の敗北関連カードは基本的に「あなたは通常の敗北をしなくなる代わりに、別の条件で敗北する」という形で扱われる。

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言ってみれば白のライフ回復の概念を拡張して「追加のライフ」を得る効果だと言える。

 

しかし予告されているカードはどちらかと言えば「勝利条件カード」に近いと言える。

なんらかの条件を達成した状態で攻撃することで、相手のライフ量に関係なく即死させることができる能力のはずなのだから。

 

こう言った「即死させる能力」は通常、非常に恐ろしいものを表現する黒のカードに現れる。

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ふむ。ここには奇妙なねじれが存在する。

一体、どんなカードなのだろう?

 

この白のクリーチャーは2人対戦では実質的に「特殊勝利」として働く。

対戦相手のライフに関係なく特殊勝利できるカード…

ん?

 

何か少しひっかかるな。

ゼンディカーにはこれまで対戦相手のライフに関係なく特殊勝利できる白のクリーチャーがいたじゃないか!

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《フェリダーの君主》はゲームの勝利条件を「相手のライフをなくす」ではなく「あなたがたくさんライフを得る」に変換するカードだ。

白らしく殺しはできるだけ避けたい(しないとはいってない)というスタンスを表明している。

そんな人気のクリーチャーであり、これまでゼンディカーを訪れるブロックがあれば毎ブロック収録されていると言えばこのクリーチャーを知らない人にも人気が伝わることだろう。

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そして《フェリダーの君主》は、奇しくも初代ゼンディカーのティザーとして予告されたカードでもあるんだ。

・A creature whose rules text includes the phrase "you win the game."

 引用:https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/planechasing-your-dream-2009-08-31

 

私訳:・ルールテキストに「あなたはこのゲームに勝利する」が含まれたクリーチャー

 

このフェリダーの君主に「なんらかの変化」が起きた結果、白らしい勝利効果から恐ろし気な敗北条件へとリメイクされたカードが『ゼンディカーの夜明け』に収録されるんじゃないかな。

 

《フェリダーの君主》は統率者戦で非常に人気が高いカードだ。

そのリメイクも統率者戦を意識したカードになるだろう。

ライフが40点(あるいは開始時のライフから何点か高いライフを持つこと)を条件に、攻撃された対戦相手を敗北させる「恐ろし気なフェリダーの君主」になるんじゃないかな。

 

この勝利から敗北への変化には2つの意図があると思う。

1つ目の意図は既にウィザーズが記事にしているこちらを見てほしい。

青の「実質、特殊勝利」である敗北条件カードだ。

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 この能力は、多人数戦を考慮して、コントローラーを勝利させるものではなく対戦相手を負けさせるものになっている。

2人戦ではその2つに違いはないが、多人数戦の場合は単に周り全員を一掃してしまうのではないほうがうまくプレイできるのだ。

こうすることで、もう少し戦略的になる必要と、プレイヤー1人を負けさせることで政治的関係がどうなるかを前もって考える必要が出てくるのである。

 アテムシスが特殊勝利だった場合、それは全ての対戦相手にとっての脅威となる。

当然、いくつもの妨害が飛んでくることだろう。

 

しかし、誰かひとりだけを倒す能力である場合、「政治的関係」が立ち現れる。

統率者戦においてデッキの相性がグ―・チョキ・パーの関係にある3人にアテムシスのプレイヤーを加えた4人が遊んでいるとする。

 

もし、アテムシスがチョキを狙う場合パーはこう考えるだろう。

「自分にとって不利であるチョキがいなくなるのは歓迎できる」

仮に除去カードを握っていても「チョキを倒すまで」は一旦アテムシスを放置するに違いない。

しかしチョキより先にパーを殴ろうとすれば直ちに除去呪文を唱えるだろう。

 

ウィザーズはこうした「政治的関係」を統率者に組み込みたいと考えているので、

フェリダーもその方針に沿ったリメイクをすることにしたに違いない。

 

2つ目の意図は…勝利よりも敗北の方が恐ろし気に映るからだろう。

 

勝利というフレーバーはハッピーエンドのイメージがついたものもいくつか存在する。

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一方で敗北は…まあ、穏当なものにはならないだろうね。

 

なぜフェリダーを恐ろしくするのだろう。

猫をテーマにした統率者デッキで《フェリダーの君主》を使うプレイヤーも少なくない。

こんな愛らしく獰猛な猫ちゃんの何がそんなに怖いのかな?

 

それはティザーのもう1つの項目に関係している。

ティザーにはいくつかの項目があったけど一番最後に「ゼンディカーの夜明けに収録されるクリーチャー・タイプ」についていくつか例示されている。

• Mouse/ハツカネズミ

• Leviathan Crab / リバイアサン・蟹

• Shapeshifter Rogue / シェイプシフター・ならず者

• Demon Cleric / デーモン・クレリック

• Wurm Horror / ワーム・ホラー

• Hydra Horror / ハイドラ・ホラー

• Cat Horror / 猫・ホラー

• Angel Wizard/天使・ウィザード

 

どれも目を引く組み合わせだがホラー多すぎやしないか?

ここに出ていないホラーも恐らく登場するだろうし、ウィザーズはホラーをゼンディカーでそれなりの規模で扱うつもりなんだろう。

 

ゼンディカーで?

ホラーを?

 

ゼンディカーにはもともとホラー・クリーチャーは1枚しかないのに?

 

一体ゼンディカーに何が起こったんだ!!…心当たりしかないね。

 

ご存じない方のためにゼンディカーのこれまでをざっくりと紹介しよう。

 

ここは危険と冒険の次元、ゼンディカー!

豊富なマナが溢れ、躍動する土地そのものがエレメンタルとなって襲い掛かってくるスリリングな世界!

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しかし、宝やマナを求めて原住民やプレインズウォーカーたちがこの世界で冒険をする。

 

いわゆるファイター(戦士)やスカウト・シーフ(ならず者)、僧侶(クレリック)、魔法使い(ウィザード)と言ったいわゆる「冒険者のパーティ」たちが謎の古代遺跡や面晶体という謎めいた石の秘密を探り、RPGのような旅をするのだ。

 

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パーティを組む同盟者たち

 

(この要素に再び光を当てているっぽいのがホラー以外の種族からも伝わってくるね)

 

そんな古代遺跡に神として祀られた3人の神。

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その封印が解かれた時、世界は一変する。

 

それらは異世界からの強大な侵略者であり面晶体によって抑え込まれていた怪物、エルドラージであった!

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長い時の中で伝承が誤って伝えられ神格化されたエルドラージの巨人は実際には神でもなんでもない。

善悪すら超えた破壊の化身である。

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ゼンディカーの大地が荒々しく動くのは「異物」であるエルドラージをその中に押し込まれていた次元そのものの怒り、そして悲鳴だったのだ。

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そして前回のゼンディカーの話ではニッサ・ジェイス・チャンドラ・ギデオンの活躍で、ついにこのエルドラージをぶっ倒すことに成功する。

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もうこの次元、語ることほとんど残ってなくない?

 

しかし、エルドラージによって破壊された傷跡はいまだにゼンディカーに残る。

 

 

ゼンディカーにある「セジーリ」「バーラ・ゲド」と言った土地はエルドラージによって壊滅させられている。

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特にヤロクというエレメンタルのことは抑えておくべきだろう。

 

ゼンディカーでは土地そのものがあらぶり、躍動するマナの化身となりエレメンタルが現れる。

 

エルドラージによって冒涜されたバーラ・ゲドの地も例外ではなく、荒廃した大陸からはホラーであるエレメンタルが生まれた。

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こうしたエルドラージによる荒廃の傷跡を残した現地生物、あるいは冒涜されしエレメンタルたちによって影響を受けた生き物がホラーとして荒ぶっているのではないか?

RPG的な要素とみれば魔王軍のモンスターっぽさがありますね)

 

ホラークリーチャーとして紹介されている猫・ホラー…

猫…フェリダー…恐ろし気な…

 

つながったな!

 

今回のまとめ

私がティザーから予想する『ゼンディカーの夜明け』はこんな感じ。

 

・ゼンディカーの夜明けはエルドラージによって壊滅した土地を「取り戻す」ために危険な地を冒険する話になる。

 

・「敵」の一部はホラーと化した現住生物。ボスはヤロク

 

・「相手を敗北させる白のクリーチャー」の正体はフェリダーの君主のリメイクで恐らくホラー堕ちしている。

 

この予想が当たっているのか、これから先に待つ『ゼンディカーの夜明け』の公式スポイラーを心待ちにしよう!