バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【スタンダードPauper】土地から組むコモンデッキ【諜報フィンケル】

土地から組むコモンデッキ【諜報フィンケル】


やあ、バーチャルバーチャルYoutuber(バーチャルモデルを用意して架空のバーチャルYoutuberになりきる遊びをする人のこと)の豆猫さんだよ!

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さておススメのフォーマット「スタンダードPauper」
そこでのデッキの組み方の記事だ。

レアは土地だけで十分だ!の記事は楽しんでもらえたかな?
あるいは「土地から」デッキを組む話は読んでもらえたかな?
それぞれの記事へのリンクも張っておくので
まだの人はそちらも読んでもらえると嬉しい。

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

さて、今回は「スタンダードPauper」というフォーマットの話。
フォーマットというのは「デッキ構築の制限」だ。
「スタンダードPauper」には大きく2つの制限がある。
というより2つのフォーマットの複合が「スタンダードPauper」だ。

 

1つ目はスタンダード
まあMTGで一番メジャーなフォーマットだと言っても過言ではない。
「比較的最近のカード」だけが使えるフォーマットだ。
「古いカード」はそもそも使えないため新しく始めたプレイヤーが古参プレイヤーにカード資産で追いつくのが早く、昔からやってた人とのカードプールによる差がつきにくい。
(たとえばレガシーというフォーマットは日本語版MTGが出るより昔の英語版しかないような絶版カードで採録されてないやつが「持ってないとかありえない」と言わんばかりに扱われる。スタンダードは大抵のショップで売ってるカードばかりなので入手するのは明らかに手軽だ)
「スタンダードで使える」というのはカードにとって付加価値を持つ
例えば《稲妻の一撃》《灼熱の槍》はほぼ同じカードだが、
スタンダードには《稲妻の一撃》だけが存在する。

 

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そうなると(コレクション的な価値を除けば)稲妻の一撃の価値が高くなる。
結果的に「他のフォーマットでも強い」カードはスタンダードでは値段が高くなりやすく理想のデッキの価格はかなり高めになるだろう。


2つ目はPauper。
「Pauper」とは「貧乏人の」という意味であり
安くデッキが組めるというのが特徴のフォーマットだ。
構築制限は「レアリティの一番低いカード、つまりコモンだけを使えるというものだ。
「レアは土地だけで十分だ」の記事では土地タイプを持たないカードはすべてアンコモンとコモンだった。
このパウパーではもっと厳しい。
土地も、それ以外もコモン。レアの土地やアンコモンの切り札は使ってはいけない!

ただしPauperは実は言うほど初心者にとって敷居が低いわけではない。
比較的安いというだけで意外と高いカードも多いので。
古くて入手困難だったり人気があったり、特殊セット限定カードだったり。

なによりコモンでさえあれば過去のたくさんのカードの中から使えるので
「どんなカードが使えるか」とかを把握するのも大変だ。
「1セットでのみ使われたメカニズム」なんかも覚えないといけないと思うと実はかなり知識がいる。

Pauperは適切な先輩プレイヤーと遊ぶならカード入手が楽だし(ただで分けてくれるかもしれない。コモンだし)

 

 

両者の欠点を補った、お財布のひもを緩めたくない初心者向けの格安フォーマット


それが「スタンダードPauper」だ。


スタンダード使用可能な「最近のカード」の中から「コモン」だけを使う。


今売ってるパックから出るコモンカードばかり使うので、デッキ構築にかかる値段は他のフォーマットとは比較にならないほど安い

 

そんなスタンダードPauperの欠点の1つはプレイ人口の少なさだ。
他のフォーマットで使われる魅力的なカードの数々と違い、
「パックのハズレ枠」みたいなので戦うのは派手さに欠ける。
積極的にプレイする人が少なく、安いデッキとはいえ対戦相手がいないんじゃつまらな過ぎるという偏見の目で見られている。
(もし気心の知れた友人と遊ぶなら何個かデッキを作って君の友達にプレゼントしてもいいかもしれない。そうしてもいいくらいめちゃくちゃ安いゾ)

 

プレイ人口の少ないフォーマットだったが、今はスタンダードPauperに大革命が起こっている!
PCで遊べるネット対戦MTG「MTGアリーナ」だ!

アリーナは現在オープンβテスト中で簡単に無料で遊べる
クローズドβの時も楽しかったが、今はより多数のプレイヤーがいて活気がある。

そんなアリーナで「スタンダードPauper」の遊べるモードがある

(期間限定なのでもうすぐ終わるがこういうイベントはまたすぐに回ってくるだろう)


挑戦にはゲーム内通貨か課金が必要…あっ待って待って。

無料って言ってお金とるんじゃん!と思うかもしれないが
ゲーム内通貨は無課金でも「赤い呪文か青い呪文を合計40回唱える」とかのミッションで稼げる。
しかも「唱えるだけ」でいいので勝てなくてもたまるんだ。

もちろん勝てば勝利ボーナスでコインがもらえる。

このコインを使って「ドラフト」や「シールド」というモードで遊ぶこともできるが
Pauperはそれらのモードの10分の1のゲーム内通貨で遊べる。

たくさんコインを貯めずとも遊べるし、勝てば報酬でコインが帰ってくるだけでなく
新しいカードもランダムに入手できる。

報酬カードも「コモンで戦ったからコモン」というけち臭いことにはなってないらしい。
僕はスタンダードPauperで遊んでたら神話レアカードであるニコル・ボーラスが手に入った。(うん。ここはただの自慢だ。いいだろう?)

 

スタンダードPauperは無課金で遊ぶなら最高の体験をくれる。

なにせ相手もコモンしか使えない
やたら値段の高そうな強力カードやプロモBOX限定カードにボコボコにされない。
自分の持ってないレアカード?
そもそも使えない!
最高だ! コモンカードはコモン(ありふれた)という名前の通り簡単に手に入る。
なんなら「MO(マジックオンライン)」ならタダで貰えたりもする。

 

安く遊ぶなら!スタンダードPauper

 

というわけでスタンダードPauperのデッキを組もう。

僕のデッキの組み方は覚えているかな?
そう!「まず土地より始めよ」だ!

 

まず土地より始めよ


現在のスタンダードでコモンで使える土地は驚くほどシンプルだ。


基本土地5種類。
それからタップインの2色土地15種類。
フェッチランド(デッキから別の土地を持ってくる土地)が1種類。
「呪文の枠で採用できる土地」はコモンには存在しない。

まず注目するべきは2色土地15種類
2色の組み合わせは10種類あるが、土地は15種類。
そう。レアの土地を抜いてもスタンダードでは「歪な土地基盤」であるという事情は変わらない。

 

単色でも3色でもデッキは組めるが2色デッキをおススメする。
コモンで単色だとどうしても「かなり弱いカード」をデッキに入れざるを得なくなる。
また「単色で組むことにボーナスを与える」デザインのカードはコモンには少ない。
多色化するのが無難だ。

(とはいえ不可能ではない白単や赤単はよく見るデッキだ)


3色は土地基盤が不安になる。
ただ4枚まではフェッチランドが入れられるので少量のフィニッシャーでなら3色目の採用も検討は不可能ではない。
だが3色の多色カードはコモンにはないので、事故の危険を抱えるくらいなら2色にまとめるべきだ。

 

さて、では何色を選ぶべきか?
それを土地に聞いてみよう。
現在コモンで土地に恵まれている2色の組み合わせはは5組。
「ラヴニカのギルド」に登場する5つのギルド

のボロス軍
のセレズニア議事会
のゴルガリ
のディミーア家
のイゼット団

これらのギルドカラーが土地に恵まれている。
そして選ぶなら最後の2つ「ディミーア家」か「イゼット団」だ。

(もちろん君が他のギルドに強いこだわりがあるならそっちを。楽しく遊べるのが一番だ)

 

なぜならこれらの土地はタップ状態で場に出るためにテンポが遅れがちだ。

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そのため攻めより防御の強いデッキで特に力を発揮する。

を含むギルドを選ぶのは重要だ。
これは僕が青を好きなプレイヤーであることを別にしてもかなり大事なことなのだ

何故が重要か?
コモンカードはカードパワーが低い。
カード1枚ずつをぶつけ潰しあう戦いになることが多い。
(あるいはそれを嫌って場が膠着する)

1枚のカードで2枚分の力を発揮できるお得なカードはコモンでは多くない。
(そういったカードで得することをアドバンテージを稼ぐ、略知ってアドとか言ったりする)

だが何事にも例外はある。
それが青のドローカードだ。

 

1枚のカードで2枚引く。
これほどわかりやすくシンプルにカードアドバンテージを稼ぐ(=お得)なカードがあるだろうか。

次に大事なのは除去呪文だ。
コモン構築ではデッキに入る切り札の数は限られている。
それらを潰すことで相手の勝ち筋を減らす、自分の負け筋を減らすことで
勝利はぐっと近づく。


スタンダードPauperでは「全部のカードが一線級!」というグッドスタッフ(高性能カードの塊デッキ)は作れない。
なら戦場の脅威を対処していけば「切り札のない」状態に相手を追いつめられる。
もちろん、それは極論でガチガチのコントロールの発想だ。
実際には切り札級のカードが4枚程度の相手に対して
2回ほど除去すれば3枚目を引くまでにはこちらが攻め切れるという形を目指すべきだろう。

その点でもどちらも魅力的だ。
黒は除去の王様だし赤は火力の王様だ。

ここは好みで決めるといい。
黒は敵のサイズによらない除去が可能なのが強みで
その分、コモンの除去はコストが重い。

赤は大きすぎる相手には対処しづらいが小粒な相手に軽い火力呪文で素早く対応できる。
また赤の火力はプレイヤーにダメージを与えることもできるので敵が次の切り札を引いてくる前に勝負を畳むことができるのは強みだ。


さて、どちらを使うか決めたかな?
僕はそうだな、既にディミーアの諜報について格安デッキを紹介しているので
ここではさらにその格安デッキを組む前の叩き台になるようなデッキとして
スタンダードPauperでの【諜報ディミーア】デッキを作ってみよう。

記事の順としてこちらが後になってしまったが
安く組むなら、まずこちらを組んでから、徐々にパーツを集めてスタンダードに移行するのがいいかもしれない。

 

さて、ではこのデッキの核は何になるか?
前回のデッキを大きく支えたのは《虚報活動》だったが、このカードはアンコモンなのでスタンダードPauperでは使えない。

コモンに諜報の恩恵を大きく受けるカードはあるだろうか?
あるとも!
《闇刃の工作員がそれだ!

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こいつは平成のフィンケルだ!…という例えはそもそもこの記事を読む層には通じないだろう。


フィンケルというのはMTGの有名なプレイヤーで近年も【ダークシーズン】などの渋いデッキでプロツアーでの戦績を残している人物だ。
そんな彼がモデルになったカードというのが存在する。
それが《影魔導士の浸透者》だ。

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モデルから名前を取ってこいつをフィンケルと呼ぶこともある。
僕はこのカードは凄くかっこいいと思うんだけど
残念ながらこいつを活かせる環境でプレイしたことはない。
そんな《影魔導士の浸透者》の現代版ともいえるのが《闇刃の工作員だ。


本家に比べれば数段劣るがこいつはレアでなくコモンだ。
つまりコモン限定構築であるスタンダードPauperで使えるってことだ!


能力は「諜報を使ったターンはフィンケルと同じドロー能力」と接死を得る。
接死は雑に言うなら「核上と戦闘しても道連れにする能力」だ。
本家フィンケルの「(特定の相手には)ブロックされない」ほど完全ではないが
相手のブロックをすり抜けられるだろう。
また相手の大物をブロックして諜報インスタントを唱えれば相手を道連れにできるというのは
フィンケルにはない利点だ。

 

《闇刃の工作員》の持つフィンケル能力」は強力だ。
Pauperでは1対1交換が基本で、あとはいかに得する部分を作るかを考える。
こいつはダメージを通すだけで得する。
ああ、もちろん諜報カードが手札から減った分を忘れてはいけないが、諜報カードも手札から捨てたわけではなく呪文としての効果は発揮しているのでやはり「得した」と見るべきだろう。

 

どんな呪文ならフィンケルで「お得になれる」(アドバンテージを稼げる・アドを得られる)だろう?
一番わかりやすいのは《致命的な訪問》だ。

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相手の盤面には大型クリーチャーが1体。
こちらの場には《闇刃の工作員だけ。

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ここで《致命的な訪問》で相手のでかい奴をやっつける。
致命的な訪問はその後デッキの上を吟味する機会をくれる。
致命的な訪問を打てるなら十分にマナはあるだろう。
デッキの上の土地は墓地に捨ててしまおう。
そして「ハズレ」である土地がなくなったデッキからフィンケル…もとい工作員が1枚ドローさせてくれるというわけだ。

どうなったか?
手札を1枚使い。1枚引いて。(プラスマイナス0。諜報でいいカードが引ければややプラス)
相手の切り札のうち1体を倒した。(大きなプラス)

かなりお得だ。
ああ、それと相手のライフが2点減った。これも得だね。

こういった感じで諜報呪文1枚と相手のカード1枚を交換したい。

他にはこんな状況はどうだろうか?

相手の場には2/2が2体。
こちらの場には2/3のフィンケル(書くの面倒だからもう訂正しないでフィンケルって呼ぶね)

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この状況でのアタックは他の要素を考えない場合は相手はブロックするのが得だ。
2/2だと2/3には敵わないって?

ところがどっこい。
2/2が2体ともフィンケルをブロックするとフィンケルは相手の2/2のうちどちらか1体しか倒せない。
だが向こうは二人がかりでフィンケルを袋叩きにするのでフィンケルも死んでしまう。
相手は2/2を失い、こちらは2/3を失う。
うん。これでは損だ。逆を言えば相手は得だ。これはブロックするに違いない。

さあ、ここで諜報呪文の出番だ。
《眩惑の光》はそれ単体では仕事をしないが多くの「相打ち」からフィンケルを救ってくれる。

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例えばこの状況で片方に撃ち込むとどうなるか?

フィンケルは2点のダメージを負うが生き残る。
そして眩惑の光の諜報はフィンケルに接死を与える。
ブロックしたクリーチャー2体とも接死でお陀仏だ!

さあ、どうなったか?
君は手札を1枚失った。(マイナス1)
フィンケルのダメージが相手に通ってないのでドローはない。(プラスマイナス0)
相手のクリーチャーが2体も死んだ。(プラス2)

手札1枚と相手のクリーチャー2体の交換。
差引で1枚分の得だ。

 

 

都合よく得な場面を出してるんじゃないかと思うかもしれない、
では1つ前の例を思い出そう。

 

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1つ前の例で攻撃しないことを選ぶ。
相手にはこう見えるだろう。
「俺様の強力な切り札に怯えてるな。こいつでブロックしちまえばそいつは死んじまうからな」
そして相手のターンだ。
「このまま殴れば、ブロックしてそいつが死ぬか…ブロックせずに生かしておいて次のターンに攻撃してくるかだ。ライフを減らしあうなら、俺の切り札の方がパワーが高い分有利だ」
そして攻撃してきた相手をブロックして眩惑の光でパワーを下げて接死を付けよう。

どうなるか。
手札を1枚失う。
フィンケルは死なない。
相手の切り札が失われる。

手札1枚とクリーチャー1体の交換だ。
最低限の1体1での交換はできる。
さらに数に出ない価値で言えば相手は切り札を失い、こちらの切り札は生き残った

 

攻防1体の「スタンダードPauperのフィンケル」を使いこなして有利な交換を繰り返して秘密結社風ギルド、ディミーア家の工作員として邪魔者を始末してやろう!

そして「目に見えるお得」(カードアドバンテージ)も大事だが、
目に見えない情報にもお得になれる可能性は潜んでいる。

例えば「スタンダードPauperでよくある状況」として互いに疲弊して
デッキトップからの引きにかけている時。諜報能力は君の助けになるだろう。

 

諜報はデッキのカードをふるいにかけてくれる。
終盤にマナフラッド(土地ばかり引いてしまうこと)の危険性を諜報能力は大きく減らしてくれる。

これがかなり馬鹿にならない。
実際にデッキを回してみると何度も土地を墓地に送りながら「もし諜報呪文を使わなかったら次のターンは1回休みだった…」と感じる機会があるだろう。

ディミーアの新たなる影魔導士よ。
小さな有利と諜報活動の積み重ねが我らがギルドに勝利を報告を持って帰ってきたまえ。

 

 

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