プロテクション問題 解説編
前回のプロテクション問題の答えと解説です。
問題はこちら
Ｑ１．
対戦相手は《黒騎士》を、あなたは《白騎士》を戦場に出している。
対戦相手が《黒騎士》でアタックしてきた！
君はこれを《白騎士》でブロックできるだろうか？ できる場合、戦闘の結果何が起こる？
Ａ１．
ブロックできない。
飛行を飛行でブロックするように、プロテクションでプロテクションに対抗するようなことはできない。
Ｑ２．
対戦相手は《悪意の騎士》を、あなたは《浄光の使徒》を戦場に出している。
対戦相手が《悪意の騎士》で攻撃してきた！
君は《浄光の使徒》でブロックできるだろうか、できる場合 戦闘の結果何が起こる？
Ａ２．
ブロックできる。
先制攻撃によりまず《悪意の騎士》が２点ダメージを与えてくるが全て軽減される。
生き残った《浄光の使徒》が反撃する。
「色からの呪禁」は「プロテクション(色)」に似ているがプロテクションではない。
《浄光の使徒》が２点ダメージを与えるのでタフネス２の《悪意の騎士》は死亡する。
Ｑ３．
あなたの《浄光の使徒》を対象に対戦相手の《平和な心》が唱えられた。
このまま処理が進むならどうなる？
Ａ３．
若干のひっかけ問題。
当たり前だがプロテクション（黒）は白い呪文には何もしない。
そのまま《平和な心》が《浄光の使徒》にエンチャントされる。
プロテクションで防げる色は文字で書かれただけで直感視覚的な判断がパッと出てこないこともある。
プロテクション（黒）を持つ白のカードをうっかりプロテクション(白)として扱わないように注意！
Ｑ４．
あなたの《鍬引きの牡牛》を対象に対戦相手が《金縛り》を唱えた。
《金縛り》がスタックにいる間に《神々の思し召し》で《鍬引きの牡牛》にプロテクション(青)を与えた。
そのまま処理を進めるとどうなる？
Ａ４．
プロテクションにより青い呪文は《鍬引きの牡牛》を対象に取れなくなる。
対象が不適正なので《金縛り》は解決されずに直接墓地へと送られる。
戦場に出なかったので「戦場似た時にタップする効果」も誘発しない。
対象を取る呪文から守るためにプロテクションを付与する場合、かならずしも先につけておく必要はない。
対象に取る呪文を使われたのを見てからプロテクションを与えても間に合う。
Ｑ５．
あなたが《祖先の刃》を唱えて戦場に出し、その能力で生成された兵士トークンに装備させている。
対戦相手のターンに《平和な心》が兵士トークンに対して唱えられたので、
あなたはそれに対応して《神々の思し召し》でプロテクション(白)を兵士トークン与えることにした。
スタックの呪文全てを解決した時、戦場はどうなっているか？
Ａ５．
兵士トークンと、装備されていない《先祖の刃》が戦場に残る。
まず《神々の思し召し》の解決直後の状況起因処理で《先祖の刃》がプロテクションの持つ「装備されない」という効果で外れる。
オーラと違って装備品は外れても墓地には送られない。
その後、《平和な心》が解決されずに墓地へ送られる。
プロテクションが装備を外すこと自体は昔からあるルールだが、当時は装備品が色を持っていることは稀だったので、プロテクションが装備品を外すことを忘れているかもしれない。
復帰勢はここで思い出しておこう。
基本セット2020にはいくつかの「色を持つ装備品」があるのでプロテクションと併用する時は注意が必要。
Ｑ６.
あなたの《巨大な戦慄大口》の攻撃を対戦相手が《ゾンビの異国者》でブロックした。
あなたが対戦相手に割り振れる最大のダメージは？
６点、４点…それとも１点もプレイヤーに通らない？
Ａ６．
トランプルのダメージ割り振りの問題。
「ブロッククリーチャーを十分に殺せるダメージ」さえ与えれば残りをプレイヤーに通せるというのがトランプル。
実際に殺せるかどうかは関係ない。
なので2点をクリーチャーに割り振り、残りの４点をプレイヤーに割り振る。
軽減され倒せないのが分かっていても、0点と6点のようなダメージ振りをすることはできない。
逆にプロテクションに6点全てを軽減されるわけでもない。
Ｑ７．
あなたの《鍬引きの牡牛》に相手がＸ＝５で《苦悩火》を唱えた。
Ｘ＝５なので《苦悩火》は呪文や能力によって打ち消されず、軽減することが出来ない。
あなたは《神々の思し召し》で《鍬引きの牡牛》を守れるだろうか？
Ａ７．
プロテクション（赤）を与えて守ることができる。
まず、軽減されないについて…
軽減されないダメージがある場合、プロテクションでダメージを受けないようにすることはできない。
ここは前回 説明したとおりだ。
しかし、それが対象にとるダメージ呪文や能力であればプロテクションにより対象不適正となり打ち消すことができる。
《苦悩火》のような打ち消されない呪文でもそうだろうか？
《苦悩火》はよく読むと「呪文や能力によって打ち消されない」（＝ルールによって打ち消されることは防げない）
プロテクションを付けた呪文が《苦悩火》を打ち消すわけでなく、
対象が適正でないことによってルールが《苦悩火》を解決させないのだ。
よって「呪文や能力によって打ち消されず軽減できない、対象を取る火力呪文」は対象がその呪文へのプロテクションを持つことで防げる。
Ｑ８．
《変容するケラトプス》を《静かな潜水艇》に搭乗させることができるか？
Ａ８．
できる。
機体は比較的新しく登場したメカニズムで、有色の機体は更に新しい。
ここでしっかり把握しておこう。
まず《静かな潜水艇》は青か？
青である。有色装備品同様、有色機体は有色アーティファクトである。
次に搭乗能力について。
プロテクションで防ぐものは搭乗の登場では更新されていない。
装備や城砦化、エンチャントのイメージで阻害するものに含まれてるという勘違いがおきるかもしれないが、
搭乗はプロテクションの影響を受けない。
機体の方ががプロテクションを持つ場合も同様に影響を受けない。
最後に機体は搭乗するクリーチャーを対象に取るかを確認。
登場は対象を取らない。よって「対象に選ばれない」ことによって弾かれることもない。
プロテクションは機体の搭乗には無関係なのだ。
Ｑ９．
あなたの《セラの天使》が攻撃している。
対戦相手は《セラの天使》を対象に《殺害》を唱えた。
あなたはそれに対して《神々の思し召し》を唱えた。
対戦相手はそれの解決前に《神聖なる矢》を《セラの天使》に唱えた。
あなたがそれを見て2枚目の《神々の思し召し》を《セラの天使》に唱え、その解決時にプロテクション（白）を与えた。
他のカードをこれ以上使わないとして、この後にどのような処理が行われるか順番に述べよ。
Ａ９．
結論から書くとあなたは占術１を1度行い、《セラの天使》は死亡する。
順番に説明しよう。
まずは２枚目の《神々の思し召し》を解決する。
《セラの天使》はプロテクション（白）を持ち、あなたは占術１を行う。
次に《神聖なる矢》が対象が不適性なため解決されずに墓地に送られる。
そして１枚目の《神々の思し召し》。
この《神々の思し召し》は白であり、現在セラの天使はプロテクション（白）を持つ。
たとえあなた自身の呪文でもプロテクションは働く。
《神々の思し召し》は対象が適性ではないので解決されない。
解決されないので占術部分を行うこともなくただちに墓地へ送られる。
プロテクション（黒）が与えられていないので《殺害》は適切な対象をとっている。
《セラの天使》は《殺害》の解決で破壊され死亡する。
さて、これですべての問題の解説が終了だ。
少しはプロテクションについて知る助けになっていればありがたい。
