バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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超次元MTG対戦TYPE/Zeroぱうぱー 第1話「ルールに空いた穴!鼠たちの策略!」

TYPE/Zer番外編
~公式(?)Pauper~ 

シリーズ本編1話

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 


登場人物紹介

 

レイちゃん

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マジック:ザ・ギャザリング大好き女子高生。
それがMTGである限りフォーマット(遊び方)は選ばず、どんなゲームにも応じる。
「珍しいフォーマットでデッキを組んだら、とりあえずレイちゃんのところに行けばいい」
というのが行きつけのショップのプレイヤーたちの共通見解。
プレイスタイルは『ジェニー/タミ―』
(面白いデッキやコンボなどに創造性を発揮し、特殊なプレイを好む)
あまり色にはこだわらないが強いて言えば白系のデッキを使う。

 

アオイちゃん

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レイちゃんの親友。
比較的常識的なマジックプレイヤー。
変なフォーマットが流行るたびに振り回されがち。
実はかなりの負けず嫌い。
プレイスタイルは『スパイク』(勝利のために技術を磨くプレイヤー)
好きな色は当然、青。

 

ミドリちゃん

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同じくレイちゃんの友達。
一般的なマジックプレイヤー。
基本的にスタンダード(最近発売されたカード中心のフォーマット)しか遊ばない。
パワーの高いクリーチャーとかド派手な効果が大好き。
プレイスタイルは『タミ―』(豪快さや興奮を求めるプレイヤー)
好きな色はもちろん緑。

 

長田さん

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タイプゼロ四天王のひとりである黒単ゴスロリガール。
キャラ作ってロールプレイするのが好きなプレイヤー。
マジックの背景ストーリーとか好き。
美学的分類は『ヴォーソス』傾向(フレーバーテキストやイラストを高く評価する)

 

ミンメイ

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中国系アメリカ人留学生ガール。
「知っているのか、ミンメイ!」でお馴染みの歩くMTGwiki
カード知識を集めるタイプのプレイヤー。
美学的分類は『メル』傾向(カードデザインやメカニズムを評価するプレイヤー)
本編でプレイしたことがない彼女の実力は…?

 

本編ここから

 

2019年6月28日

 

その日、レイは衝撃の発表を目撃していた。

「なんてこと…まさかPauperが公式フォーマットに…!?」

「それに合わせて使用可能カードが増えるの!?」


「基本セット2020で盛り上がっていたのに、まさかこんな爆弾発表だなんて…」
「最近のウィザーズ社は私みたいなカジュアルプレイヤーをたくさん楽しませてくれるね…」

 

「うーん、これとかいいと思うんだけど…おっこれも面白そう…」

しばらく何が新しく使えるようになったかを調べるレイ…そして彼女は気づいてしまった。

「あれ…まさか『これ』使えるの…?」

慌ててルールと公式ホームページを見比べる。

「…今のところ、使えるみたいだね」
「鉄は熱いうちに打て…早速今日ショップに持ちこんでみよう…」

 

~いつものショップ~

 

「こんばんはー」

 

「レイちゃん、今日は遅かったね」

 

「うん、一回 家に帰って新しいデッキ組んできたから」

 

「レイが一度帰るのは珍しいな」
「いつもは新デッキ作るなら前日に組んで、学校に持ってきて、そのままショップに来るのにな」

 

「うん。今日は学校にいる間に新ルールの発表があったから

 

「新ルール? ああ、ヒストリックか。」

「私はスタンダード以外やらないけど、ヒストリックならいいかなって思ったんだ」
「また使いたいんだよな…《霊気との調和》」

 

「あ、いやそっちじゃなくてね。公式パウパーだよ」

 

「公式パウパー!?」

 

「知っていますの、ミンメイ!?」

 

「パウパーはMTGの非公式フォーマット!」
「レアリティが一番低いコモンのカードだけしか使えないルール アル!」

 

「レアカード禁止ってこと?」

 

「微妙に違うアル。基本的にはレアどころかアンコモンも禁止ネ」

 

「だからデッキに入るカードのほとんどは安く売られているネ」

 

「そんなパウパーが公式のフォーマット認められるようになったんだよ!」
「そして、ルール整備がされて『グレーゾーン』が明確になったの」

 

「グレーゾーン?」

 

「例えば『電子版マジックではアンコモンなのに紙のカードではコモン』みたいなのがあるんだ」

 

「《トーラックへの賛歌》なんかが有名アル」

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「今までは基本的にダメだったけど非公式から公式になるにあたってそこの基準が変わったの」
「紙か電子版、どちらか一方でもコモンがあればオッケーってことになったんだ」

 

「じゃあ私が黒単デッキをパウパーで組んだら《トーラックへの賛歌》も仕えますの?」

 

「そうだけど、違うんだ」

 

「変な言い方をしますのね」

 

「理屈としてはそれであってるんだけどね」
「強すぎるからってことで公式化の発表と同時に《トーラックへの賛歌》は禁止リストに追加されちゃったんだ」

 

「まあ…見るからに強いもんな…仕方ない」

 

「と言うわけで新しく禁止になった3枚を除いて…今までグレーだったカードが大量に解禁されたんだよ」
「それに合わせた新しい『公式パウパー』のデッキを組んできたんだ」

 

「さすがにそんなに早く対応してるのはレイだけだろ…」

 

「新カードは入っていませんが、ここに今までのパウパーのデッキがありますわ」

「話を聞く限り、使えるカードが増えただけで、使えなくなったカードはないんですのよね?」
「でしたら、こちらの古いPauperのデッキでも戦えるのでは?」

 

「うん、その通りだよ」

「では始めましょう」


デュエル!

 

「先攻後攻はコイントスでよろしくて?」

 

「じゃあ、私は裏を宣言」

くるくる…ウラ!

 

「私が先攻をもらうね」
「マリガンチェック…キープ」

 

「マリガンチェック…こちらもキープですわ」

 

「私の先攻、まずは沼を置くよ」

 

(あら、レイさんも黒いデッキですの?)

 

「そして伏せているカードを公開!」

 

「は?」

 

「《ブレイゴの厚意》だよ」

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「指定していたカード名は《ネズミの群棲》」

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「《ネズミの群棲》が1マナで唱えられるようになったから沼からの1マナで《ネズミの群棲》を唱える」
「さらに秘策公開。《即応行動》《楽園の秘密》それから4枚の《ムッツィオの準備》」

「指定はどれも《ネズミの群棲》」

 

「これでネズミの基本スペックは1マナ6/5速攻」
「さらにタップして1マナが出るようになったよ」

 

「ネズミAをタップして黒マナを出して、ネズミB…」
「ネズミBからネズミCを出すよ」

「ネズミは他のネズミによってパワーが上がるから今はどのネズミも8/5だね」

 

「1マナで《動員》を使って、ネズミ全員をアンタップ」

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「3体でアタックして24点ダメージ」

 

「…?」

 

WINNER レイ!

 

「いや、ちょっと待て」

 

「パウパーってこんなフォーマットなの?」
「いや、絶対こんなフォーマットじゃないよね?」

 

「策略は本当に悪さしかしないネ…」

 

「レイ、いちおう何か弁解はあるか?」

 

「思いついたら回したくなりました。もう二度と使いません」

 

「うん、それがいいと思うよ…」

「でも…これが公式フォーマット化するの…?」

 

「いや、されないアル…多分」
「あと数日中に多分消滅するネ」

 

「いったいどういうこと?」

 

「それはね策略カードの特殊性に由来するアル…」

 

「策略カードはね、紙のカードしかなくて電子版が存在しないカードなんだ」
「だから今回の改定までは、そもそも使えなかった」

 

「でもパウパーが公式になることで、紙のコモンが使えるようになったアル」
「同じように策略が使用可能なカードプールにあるレガシーなどでは策略は禁止カードにされてるネ」

 

「でもその禁止発表時はまだパウパーは公式フォーマットじゃなかった」
「非公式なんだから当然禁止カード化の発表もなし」

 

「というわけでね、今発表されてる情報だけで考えるとPauperで策略を使うことは可能なんだよ」

 

「問題は『あくまでパウパーは公式化されてない』ってことアルね」

 

「え? さっき公式化されるって…」

 

「そう。『公式化されるのが決定』であって厳密には今はまだ公式化してないネ」
「ルールは発表された。でもそれはまだ有効なルール文書にはなっていないアル」

 

「おそらく些細なことだから告知に書かなかったか、ミスで抜けてるだけだから」
「ルール文書が正式公開される頃には何らかの形で対処されて使えなくなっているはずネ」

「つまりそのデッキは『現状発表されているルール』が正式文書とした場合に組める…という仮想のデッキにすぎない」

 

「だから数日もすれば消滅すると思うよ」

 

「え? じゃあ、お前実際にはまだ公式には使えないし、公式で使えることがこれからもないであろうデッキを組んだの?」
「わざわざ、今日のためだけに?」

 

「仕方ないんだよ。思いついちゃったから」

 

「いや、思いついても作らないだろ」

 

「わかってないなあミドリちゃん、思いついたら作って試さないと気が済まないんだよデッキビルダーは」

 

「まあネタでやってみたかっただけだから、これで崩すよ」

 

「お待ちなさい…」

 

「え?」

 

「崩すのは待ちなさいと言っているのですわ!」

「今、私が負けたのは『同じ舞台』に立っていないから!」
「私も同じ条件でデッキを組んで再戦を申し込みますわ!」

 

次回、超次元MTG対戦

策略Pauper編

TYPE/Zeroぱうぱー

第2話『スパイ、裏切りのデッキ破壊』

 

 第2話

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