超次元MTG対戦
TYPE/Zeroぱうぱー
最終話 『ネズミ撃退! 友情のサイドボード』
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TYPE/Zeroぱうぱー
最終話 『ネズミ撃退! 友情のサイドボード』
「私は《みなぎる活力》を唱えるよ!」
「レイのあの呪文が通っちまえば、また1ターンキルが成立する!」
「ここですの!」
「私は手札から《島》と他のカード1枚を捨てて…」
「このコストはまさか…!」
「《撃退》を唱えますわ!」
「対象の呪文、《みなぎる活力》を打消します」
「やっぱり、あれは私の貸した《撃退》!」
「そんな! ありえない!」
「マナを支払わずに《撃退》を唱えるには島の土地カードが必須!」
「土地なしだからこそコンボが成立するデッキに《撃退》を入れられるはずがない!」
「それにさっきのゲームで既にデッキに土地がないのは確認しているのに…!」
「そうか! サイドボード アルか!」
「策略カードは通常サイドボードから使用する」
「だがサイドボードにはもう1つ別の役割が存在する…!」
「サイドボードに入れたカードは3本勝負の場合、勝負と勝負の間にメインデッキのカードと入れ替えたりすることができる」
「つまり土地を使えない《欄干のスパイ》デッキからスパイを抜いて、代わりにサイドボードから《島》と《撃退》を入れたとでも!?」
「サイドボードに入れられるカードの合計枚数は15枚しかない…」
「レイのデッキはその枠に大量の策略カードを入れている…!」
「だが、それがデッキ変形の柔軟性を奪っちまってるんだ!」
「くっ…マナがもうないからターンエンドだよ」
「確かに意表はつかれたけど」
「果たしてスパイのコンボを抜いたそのデッキで私に勝てるかな?」
「このデッキの勝ち筋はいまやスパイではなく…こちらですの!」
「私のターン! 《水蓮の花びら》から黒1マナで…!《ブレイゴの好意》で軽減した《死体発掘》!」
「このカードは両方のプレイヤーが墓地から自分のクリーチャー1体を蘇生させるカード」
「だがお互いの墓地にクリーチャーがいないのにどうするんだ?」
「いいえ、いますわ。たった1体だけ」
「そうか!《撃退》のコストで手札から捨てたカード!」
「その通りですわ!」
「墓場より蘇れ、大いなるコモン・エルドラージ!」
「デカっ!? あれがコモンのクリーチャーなのか!?」
「あれは《ウラモグの破壊者》!」
「知っているのか、ミンメイ!?」
「《ウラモグの破壊者》はエルドラージと呼ばれる異形の化け物の1体…」
「エルドラージの多くは本来ありえないような凶悪な能力とサイズをもったクリーチャー…それはコモンも例外ではないネ」
「通常のセットのコモンではありえないほどの巨大クリーチャーで圧倒的なパワーに加えて滅殺能力をもつカード…それが《ウラモグの破壊者》アル」
「滅殺、恐ろしそうな名前の能力だな…」
「滅殺は攻撃時に相手のパーマネントを葬り去る凶悪な能力…」
「召喚酔いが解けてしまえばレイのネズミなどあっという間に喰らいつくされてしまうアル…!」
「当然、召喚酔いするはずありませんわ」
「さきほどは《欄干のスパイ》を指定していた《即応行動》は既に《ウラモグの破壊者》に書き換わっていますの!」
「え!? そんなことができるのか!?」
「《即応行動》のカード名指定は『ゲーム』単位で行われる。」
「三本勝負の1試合目と2試合目は別のゲーム…」
「つまり望むなら、選ぶ名前はサイドボードに合わせて変えられる…!」
「行きなさい! 破壊者で攻撃し滅殺2!」
「沼とネズミをあわせて2枚生贄にするよ…」
「では8点のダメージでレイさんは残り12点」
「まだ舞える!…沼を置いてネズミを1匹追加! 2体でアタックだよ!」
「14点ダメージ!」
「すごい…一方的なワンキルの押し付け合いじゃない…」
「互いに相手を攻撃しあう真っ向勝負…!」
「まるでマジック:ザ・ギャザリングみたいだ…!」
「ここが正念場…ドロー!」
「これが黒の矜持ですわ!ドローは《通りの悪霊》!」
「ライフポイント2点を支払い、悪霊を手札から捨ててカードを1枚引くことができる!」
「…! ライフを切り詰めてきた…!」
「《水連の花びら》を出して即座に生贄に捧げますの」
「これで黒の1マナ、更に墓地から《島》《撃退》《死体発掘》《通りの悪霊》《水連の花びら》2枚…」
「合計6枚のカードを追放してコストに…!」
「あのコストの支払い方は探査呪文…!」
「おいでませ!《グルマグのアンコウ》」
「アンコウを指定した《即応行動》で速攻を付与し破壊者とアンコウで残りライフ12点のレイさんに攻撃!」
「滅殺して、戦闘ダメージは合計13点!」
「私の勝ちですわ!」
長田 WIN!
「負けちゃったかー」
「でも接戦でした。ネズミをもう1匹出されていたらこちらが負けていましたもの」
「何にせよ1つ分かったことがあるよ」
「策略を構築で使うのは…よくないね…」
「当たり前の結論に戻ってきたな」
「なあ、そもそもなんだけどさ」
「なんで策略カードなんてのがあるんだ?」
「悪いことしてる様子しか見ないんだけど?」
「今だって勝負の熱い勢いにごまかされたけど、2ターンキルだよな?」
「ぐうの音もでないね」
「いや、本当はね…策略はとっても楽しく遊べるカードなんだよ」
「完全に信用ならないんだよな…」
「ならば…やるしかありませんわね…策略の本当の楽しみ方…!」
「コンスピラシードラフトを…!」
次章、TYPE/Zeroリミテッド編 開幕…!
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無印 第1話
カジュアル編 1話
Browl 編
モダンホライゾン編
策略パウパー編