やあ、なんだか最近はすっかりブログで作品のレビューをするのが主な活動になってしまっているバーチャルVtuverの豆猫さんだよ。
今回の作品は『天気の子』
おいおい、実写版『がっこうぐらし!』を見てチャッカマンカチカチゾンビが~とか言ってた頃のお前はどこへ行ってしまったんだ。
そんな『君の名は。』でメジャー路線へと舵を切った「今どきの流行り」みたいに迎合するなんて…とか
そんなことを思われていそうなら心外である。
まずは『天気の子』を見てくれ、話はそれからだ。
さて、今回の記事では『天気の子』の「ネタバレ」が含まれるので、そういうの気にする人は映画を見て来てから読んでください。
という前置きだけだと足りなくて…
他に『キングコング 髑髏島の巨神』の話もします。
まあこっちは致命的なネタバレでもなんでもないし、むしろ公式が推してる要素への言及なのだけど、
それでもやっぱり「気になる!」って人は髑髏島を見てからにしてね。
あと『君の名は。』にも触れるよ。
というわけでキングコングと天気の子の話をします。
まあ、最近のオタクは電波をビンビンに受信するだけでなく
スキル【 集団幻覚 EX 】持で妄想を現実に転写する邪視者の群れなのでね。
わざわざ僕が記事を書く必要なんてないでしょ。
【 天気の子 髑髏島の巨神 】っと…
はっ? pic.twitter.com/jwXSVhyCLb
— 豆猫さん@バーチャルVtuver (@MAME_NYA) 2019年8月1日
おわかりいただけただろうか?
Twitterにはたくさんの「オタク特有の実質○○」があふれているけど
どうやらまだ天気の子と髑髏島の巨神とを関連付けるツイートは見つからない。
というわけで書いていこう。
もうネタバレ嫌な子はブラウザバックしたかな?
それじゃあ行くよ。
『天気の子』と『君の名は。』
『天気の子』と『君の名は。』はよく引きあいにだして語られる。
「あの『君の名は。』の新海誠最新作!」だとか
「『天気の子』の監督の前作、『君の名は。』では~」みたいな
でも実際のところ、その二作の距離は「単なる同じ監督の直近作品」というだけではない。
立花青年と宮水店員
君の名はの主人公とヒロイン、立花瀧と宮水三葉。
この二人が天気の子に出てくる。
ただし「作中」でそれは「はっきりと」は描写されない。
立花という名字の青年と「Miyamizu」のネームプレートをした女性店員が出る。
これは過去作(というかまさに「君の名は。」)に「言の葉の庭」の先生に似ているキャラが出るのと同じだ。
「君の名は。」で古典を教える先生と、言の葉の庭のヒロインが同一人物では? のように言われたけれど
スタッフロールにクレジットされる名前は「ユキちゃん先生」
あくまで雪野百花里でなく、ユキちゃん先生。
「言の葉の庭」の雪野百花里はスターシステムという見方もできた。
見る人にそこの判断は委ねられていた。
ユキちゃん先生は雪野百花里かもしれないし違うかもしれない。
だから立花青年も宮水店員もまた、瀧くんや三葉とは限らない。
…そのはずだった。
『キングコング 髑髏島の巨神』
ここで話はキングコングに移る。
この作品の内容はぶっちゃけどうでもいい。
アメリカのモンスター映画のキャラクター、キングコングが他の巨大生物と一緒に地図に載らない島で、どったんばったん大騒ぎする。
そんな感じの作品だ。
だがこの映画のラストで謎の組織「モナーク」なる連中が登場し、視聴者に「怪獣しんじつ」を伝える。
彼らは古代壁画に描かれた「ゴジラ」や「モスラ」「キングギドラ」「ラドン」といった怪獣達を示し、
この映画の世界には髑髏島だけでなく、世界中に怪獣が存在することを示す。
そして「キングコング」と「ゴジラ」という別シリーズの怪獣達の物語を接続したんだ。
その時の興奮に近いものが『天気の子』のスタッフロールにある。
先ほどの立花青年と宮水店員の名前がクレジットされる。
立花 瀧
宮水 三葉
そう。
今度こそ…ユキちゃん先生と違い、はっきりと、そこに二人の名前が書かれている。
それだけじゃない。
四葉もテッシーもサヤちんもいる。
明確に「君の名は。」と同じ世界なんだよ、という拡張がそこにはあった。
キングコングがラストで単体の作品でなく壮大な「モンスターバース・シリーズ」の一遍となったように、
「天気の子」もまた「君の名は。」に始まる「天変地異ボーイミーツガール」世界として、
あの世界を広げるクレジットが最後にぶち込まれる。
これはつまり「ティアマト彗星」などの「君の名は。」の解釈への追加要素である。
なぜティアマト彗星には「女神」の名前を与えられているのか?
ティアマト彗星ってのはつまり…宇宙怪獣なのか?(お目目ぐるぐる)
もちろんそんなのは与太話にすぎない。
でもその与太話をできるくらいには2つの世界の見方がつながったというのが大きい。
今では『キングコング 髑髏島の巨神』はすっかり「モンスターバース2作目」という見方が主流だ。
『天気の子』もまた、これから「天変地異ボーイミーツガール」世界の2作目と数えられるような3作品目が生まれるのでは?
そういうわくわくした展望を抱かされるエンドクレジットだった。
だから僕にとって、『天気の子』は『キングコング 髑髏島の巨神』だったんだ。
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