バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

バーチャルVtuver(存在しないVtuberを装う遊びをする人) ※当ブログはファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC. ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのファンコンテンツ・ポリシー|WIZARDS OF THE COAST GAMES 連絡用Gmail:beencatsun@gmail.com

【映画感想】ワンピース STAMPEDEはウソップの映画だった

スタンピードを見て海の戦士になれ

さて、現在 劇場公開中のワンピースの映画の話をしよう。

「え? 豆猫さん、そういうの書くの?」っていう人もいるかもしれないけど、
別に僕だって「ワンピースと言えばオマツリ島っていう問題作があってね」しかワンピース映画の話題がない人間ではないのだよ。


(それはそれとして今回の映画、仲間の絆の話だし、祭りの熱狂について熱く語るのでオマツリ島を連想しないでいるのは無理だったよ。)


というわけで「ワンピースのお祭り映画に便乗してオマツリ島のことを語る」みたいな記事ではなくて、
純粋にワンピース映画最新作の話をしていこう。

 

「ワンピース STAMPEDE(スタンピード)」

f:id:omamesensei:20190815112102j:plain

 ONE PIECE STAMPEDE



あっ、その前に知っておいてほしいんだけど僕が一番好きな麦わら海賊団のクルーはウソップです。


別に僕は毎年ワンピース映画を追いかけているわけではない。
さきほども述べたようにオマツリ男爵の話とかをする悪いオタクだ。

 



そんな僕がスタンピードを見たくなったのは他の映画の上映開始前のCMである。
天気の子、ジオウOQ、ドラクエYSとかを見てると冒頭の予告で挟まるCM。

驚くことにワンピース映画20周年記念作品らしい。
とりあえず、まあ一緒にCMを見てもらおうか。

m.youtube.com



なかなかワクワクさせてくれるCMで「え!? アイツが!?」みたいなのの連続に、ヤバそうなワードがちらほらと出る。
まさに「お祭り映画」って感じの派手さを感じる作品だ。

この映画が見たい…!という気持ちの半面。
正直なところ気に入らない部分もあった。

まあ前振りしたのでわかると思うけど、ウソップの扱いについてだ。

あのさぁ…

ウソップ像が古い


記念作品ということもあって「今のワンピースは知らないけど昔ワンピースを読んでた大人」とかに対してめちゃくちゃ丁寧に懐古要素とかを混ぜつつも、
「生まれる前からワンピースの連載が始まっていたので昔のワンピースはよく知らない子ども達」楽しめる作りになっている。


それは本当に難しいし素晴らしいことなんだけどね。

だからといってキャラクターをステレオタイプに納め過ぎているんじゃあないか?

確かに…確かにウソップは戦闘能力では他の仲間に比べて一段劣るかもしれない。
ああいや。「かもしれない」っていうのはウソップ好きオタクの妄想だ。

明確に「戦闘力」の面ではウソップはルフィ・ゾロ・サンジより下として扱われている。
昔はその辺をモノづくりとかでカバーして船大工として働くことでバランスを取っていた。

だが現在の麦わら海賊団には正式にな船大工として一味に加わった男、フランキーがいる。

メリー号の船大工、ウソップは
サニー号以降の冒険ではちょっと立場が変わり「砲手」
海だけでなく陸で戦うワンピースの文脈で言えば「狙撃手」として扱われる。

f:id:omamesensei:20190815111733j:plain

https://www.onepiece-movie.jp/character/



つまり今のウソップは後方から援護射撃をする支援職の準戦闘員だ。

武装色の覇気」のような最近のワンピースの戦闘員の必須技能の習得でさえ怪しい。(見聞色には目覚めてるっぽいけど明言はなし)

たしかにウソップは弱い。


だからといって…だからといってだよ!!!

改めてCMを見てみよう。

m.youtube.com



あまりにもウソップの扱いがひどくはないだろうか?

 

 


「噛ませのウソップはどうせ戦闘では役に立たないので、今回のボスの紹介ついでにボコられて、ルフィがウソップがやられたことに怒るよ」
「怒ったルフィは強い! 友情パワーで大逆転だ!」
みたいなさあ…

はぁ…

そういうところの扱いが雑なのは本当にやめてほしい。


確かにメインキャラに比べてウソップは弱いかもしれないが、数々の冒険を経てウソップは強くなった。

漫画の方ではそれがしっかりと描かれている。
狙撃手の枠に収まってからのウソップの成長は凄い。

昔のウソップしか知らない方のために説明すると、
一度麦わらの一味がバラバラに散って、修行してから再結成するエピソードがあったんだ。

そのあたりの修業期間でウソップは「不思議な植物がたくさんある島」で2年を過ごした。修行の最中にウソップは「特定条件下で弾けて急成長する怪植物の種」=ポップグリーンを何種類も集めている。

現在のウソップはこれらの何種類ものポップグリーンを使って、

敵を拘束したり露払いや時間稼ぎをする支援役としてのバトルスタイルを確立している。

ウソップはもう十分に強くなっているのだ。

にもかかわらずCMの雑な扱い。

f:id:omamesensei:20190815111942p:plain

 

こういうお祭り映画を原作者ががっつり監修するなら、もっとウソップ像をアップデートしてほしい。


ウソップはあの頃と変わらないようでいて、強くなっている。

そしてウソップらしさはブレていない。
本当はそこをちゃんと扱ってほしい…。

 

そう思いつつも、CM全体は僕の中の子ども心に火が付くやつだったので映画は見にいくことに決めた。


そして面白いところはちゃんと褒めたうえでウソップの扱いについてちょっとネタにしつつ愚痴るか、
「あんな扱いだけどウソップは強くて~」みたいなことをツイッターで呟いて終わり。

 

そのつもりでいた。悪い。悪いオタクだ。



ああ、ウソップファンのみんな。
この記事をここまで読んでスタンピードを見たくなくなってしまっただろうか?

すまない、もう少しこの記事を読んで欲しい。



さて、ここまではCMの話だ。


実際に劇場に足を運んで見てきた結果、感想は大きく異なったものになる。
(そもそも呟いて終わりってさっき書いたみたいにならず勢いで感想長文ブログ書いてる時点でお察しだが)

 


いや、ほんとすごい。


ウソップがカッコいい。

 

ウソップが海の戦士だった。


ウソップの解釈一致!!!



スタンピードは色々と最高な部分があるが、それを脇に追いやるほどに
圧倒的なウソップ映画だった。


あの人が出るの!? みたいな意外なゲストの話とかは劇場で見てもらえばいいからここには書かない。(そういうところもちゃんと面白かったんだよ)


僕の中でウソップ映画だと言えるくらいにはスタンピードはウソップ映画だったんだ。


CM部分では一切出さない「真の海の戦士ウソップ」がそこにはいた。


「仲間の弱い奴がやられる」

「リーダーが怒る。俺の仲間に手を出すな」

「リーダーがひとりで敵に勝つ」

僕はこの流れが少し嫌いだ。
ここでいう「仲間」はどうしても綺麗ごとで色をぬっているだけで、実際にはコマだ。
「ボスの手駒、所有物に手を出したのでボスが怒った」という個人の話なんだ。


一見、仲間の絆があるように見えて、実際には暴力的で強い個人がそこにいるというだけだ。

 

ナミに手を出せばアーロンが怒る。

そこに絆はあるのか?



ああ、もちろん全てのクルーが戦力として強い必要はない。


例えば実際にはサンジは戦闘が強いけれど、仮にサンジが戦闘が苦手なコックさんだとしても、彼は立派に麦わらの一味だ。
戦闘は担当分野じゃなく料理担当だったというだけのことなんだ。


でも実際にはサンジは戦える。


ウソップはどうだろう?

サンジがコックであるように、船を修理する大事な役目があr…

あったのはヤギの船、メリー号の頃の話だ。

現在のライオン顔のサニー号の船大工はフランキーだ。

ウソップではない。

じゃあウソップは?
今のウソップは狙撃手。戦闘員だ。

戦闘員であるウソップが、戦闘でボコられてそれで終わる。
役割をこなせない。
より強い戦闘員である船長のルフィが敵を倒す。

ウソップのいる意味が…問われている。

とくにルフィが「覇王色の覇気」を使いこなしてから、この問題は顕著になる。

*覇王色の覇気
雑に説明するとTRPGとかでPCが戦闘なしでNPCを倒したことにできてしまうアレを世界観設定におとしこんだもの。ルフィなどの一部の強キャラが「覇王色の覇気」を使うと雑魚では立っていることもできず泡を吹いて倒れるので、「数に任せて雑魚がルフィを制圧する」のが難しくなっている。

ウソップはウソップなりに戦える範囲で敵を倒していればそれで充分助けになった時代は既に終わっている。
ウソップが露払いとして相手にできるような雑魚の群れはルフィにとってもはや障害ではない。


「仲間とは助け合うもの」というテーマで「強い主人公が弱い仲間を助ける展開」はよくある。
しかし、本当にそれは「助け合い」なのか?


単に「強い奴が弱い奴を一方的に守り庇護下においてやっているだけ」じゃないのか?


もちろん、そうやって守られる奴が戦闘外で返せるものがあるのならそれはそれでいいんだ。
ナミの航海術とかも立派なクルーとしての助け合いだ。

ウソップは今、麦わら海賊団のクルーになっているか?
設定上、ルフィ傘下であることになっているキャベンディッシュ海賊団とかとそう変わらない位置までCMのウソップは貶められてはいやしないだろうか?

そうじゃないだろう、ウソップとルフィの関係は。


強いとか弱いとかじゃなくて、そもそもなんで2人は一緒の船で冒険してるのか?とか、熱い男同士の友情があるから、ウソップはルフィの仲間なんだろう?



そしてスタンピードのテーマがこの辺りを際立たせる。
スタンピードは「一人で最強vs仲間の絆」みたいな感じで仲間の素晴らしさを伝える映画だ。
にもかかわらず古臭いアップデートされないウソップ観のままの映画ではそこがボケてしまわないかだろう?

単に「強い奴vs強い奴」の結果として、勝者がたまたま仲間想いの奴だったら…
それは「仲間の強さ」が「最強の個人」に勝ったとは言えないだろう。

「最強の個人vs強い奴連合」が勝ったら仲間の絆の勝利か?
それは違う。

単に個人の武力が数の力になっているだけだ。

それでは勝利に貢献しないでただやられたウソップは仲間の絆の強さに関係ないことにならないか?
ウソップは仲間でなくてもよかったのか?

そうじゃあないだろう。
違うだろう。
仲間の絆ってそういうものではないはずだ。

 



少なくともスタンピードのテーマをやり切ろうとするならそんな雑な「仲間」観じゃあダメだろう。


スタンピードが示すウソップ像

さて、アツくなりすぎてるので一回クールダウンして整理しよう。
この記事はスタンピードを褒めたたえる記事だということを思い出していただきたい。

そう、ここまで批判してきたのはCMに滲み出す雑なウソップの扱いと仲間の絆テーマの齟齬の話であり、映画本編の話ではない。


映画本編では逃げることなくそこにぶつかり合っている。


だからこそ今、僕は興奮してブログを書いている。

映画スタンピードは、ギャグパートに混ぜながらウソップの気質を描く。


ウソップは「ほら吹き」で「海の男のロマン」に惹かれるが「臆病」
そして「狙撃手」である。


ウソップが「狙撃手」であることをはっきりと明言し、狙撃手の役割として
「戦闘における支援役」であるという立場を明確に台詞にしていく。

その後、今回の冒険における麦わら海賊団の方針が「海賊王ロジャーの残した宝」であるという目標を示す。
で、物語は進み「海賊王ロジャーの宝」の争奪戦。

その騒ぎの中で一度ウソップは宝箱を保持し、その中身を知って驚愕する。
その直後…!

CMの流れで、ウソップはやられる。宝はボスに奪われる。

一見、ウソップが噛ませになったような展開であるが、驚いたのはその後だ。

 


ルフィが怒って立ち向かうけど歯が立たず、他の歴戦の名有の海賊たちですら敵わない。
それほどに今回の映画の敵バレットは強い。
バレットの「個人の強さ」を徹底的に描く。

そしてバレットの悪魔の実「ガチャガチャの実」の合体人間の特性として、武器や船を取り込んでいく。
(ちょっと話が脱線するけど『最強の能力』として合体っていうセンス、尾田先生の男の子感出てて好き)

この部分、前述の「それは仲間でなく手駒」「自分の所有物を傷つけられて怒った強い個人がいるだけ」と対応しているなと思った。
つまりバレットは「仲間なんかいらない個人の強さのやつ」ではあるが、同時に「仲間を道具として見てる奴」のメタファーでもある。

そして彼はより性能が高い武器をより大量に集めようとする。
そしてウソップのことを「宝1つ守れない弱い仲間に意味はない」と馬鹿にする。

そう。今作のボス=バレットのように仲間を道具として見て、それを性能の高い低いで図り、究極的には自分こそが最強であれば、「共に並び立つ、絆で結ばれた仲間」はいらないという方向であれば…まさにウソップはこの時点で不要だ。


仮にこのあとルフィが勝ったところで、それは「ルフィが仲間の力で勝った」のではなく、単に勝ったルフィの側にウソップがいただけになる。

映画のテーマである「仲間の絆」を描くにはこれでは不十分なのだ。
仲間の絆をここから描かないとバレットの主張へのカウンターにはならない。
暴力で周りをねじ伏せる悪をより強い暴力でねじ伏せる映画に終わってはならない。


立ち上がるウソップ

ウソップは、倒れたまま終わらない。
立ち上がりルフィのために戦う。


「船長が俺のために命を張ってくれている」
「なのに俺が倒れていていいはずがない」

ウソップはポップグリーンを放つが敵の巨体には全く効果がないように見える。
ウソップは弱いままなのか?

それでもウソップはルフィを抱え逃げる。

現在のルフィのメインの戦闘スタイル『バウンドマン』は「短時間めちゃくちゃ強いけど、連続使用できない」技だ。

今、倒れたルフィには再使用までのインターバルが必要なのだ。


もはやウソップではバレットには敵わない。
ウソップは逃げだす。

「狙撃手ウソップ」でなく「臆病に逃げるウソップ」に見えるかもしれない。
でも違う、ウソップは逃げ出す、ルフィを抱えて…!


ルフィが再起動するまでの時間を稼ぐために…!
狙撃ではない。いつもの逃げ出すウソップだ。

でも「戦闘員の支援」という明確な「狙撃手の仕事」をこなしている。


ウソップは自身が「仲間ではなく単なる守られてる奴」「ルフィにとってのキャベンディッシュの部下」とかじゃない、
明確にルフィがウソップを助けるだけでなくウソップもまたルフィを助ける。
仲間同士の助け合いをちゃんとやっている。

「守られるだけの女じゃない」みたいなヒロイン像にある種近い、
ルフィに並び立つ存在としての資格を示そうとする。

特に注目したいのが燃え盛る瓦礫がウソップとルフィに落ちてくるシーン。

正直ここで僕はまだ脚本の人を見誤っていた。

落ちる瓦礫でルフィとウソップがやられるのは作劇上ありえないし、
前のシーンでは2人を助けにチョッパーたちが向かっている。

これはもうギリギリのところで、燃えさかる瓦礫を仲間が止めて助かる流れだ。
そんなのはわかりきっている。

違った。
チョッパーたちは間に合わなかった。
本当に燃える瓦礫は二人を襲う。

そして…
ウソップが身を張って受け止め、ルフィを助ける。

炎に耐えて、瓦礫をどかす。

瓦礫の第二波が来て…ここでやっとチョッパーたちの助けが入る。

ここ好き。
ここ本当に脚本の方を褒めたたえたい。


結果的にやっぱりチョッパーたちが助けるんだから、こんな凄いオールスター映画の尺を確保するためにカットするならここのシーンになるだろう。


瓦礫は2回来るのでなく1回だけにして、最初からチョッパーたちのシーンにつなげばいい。

でも、それは映画のテーマの視点を欠いている。
脚本が、監督が、ここにちゃんと残して、映画で出したように!!!
ここに一度、ウソップが命を張ってルフィを助けるシーンがあることがどれほど大事か!!!

ウソップはルフィの「役に立つ仲間」であることを示す。

少し先の展開のネタバレになるが、ここでどうしても語っておかないといけないのが
宝箱の中身についてだ。

映画スタンピードでは彼らは宝箱のために戦っている。
だがそれがどんな宝なのか、この時点で知っているものは少ない。
しかしウソップは知っている。
それに価値があることを知っている。
その上でウソップは「ルフィはその宝を要らないと言うに違いない」だろうと後のシーンで語る。
つまりこの戦い、ウソップにとっては既に「戦う意味などない」のだ。

今まさに麦わらの一味は「宝のため」に行動している。
その宝自体が「船長ルフィ」は「いらないというであろうもの」だとウソップにはわかっている。

それでも戦う。
もう彼は臆病者ではない。
誇りだとか仲間の絆のためだけにウソップはこの時点で動いている。

「役に立つ仲間」というだけでなく互いを信頼し、相手のために必死になれる。

ここで仲間の絆を強く描いている。
そして、だからこそウソップは悔しがる。
「もし自分にもっと力があれば負けたりなんかしなかった」と…。

ここまでウソップからルフィへの感情を描き続けたことで、ルフィがかける言葉に心打たれることになる。
「ウソップ、お前はまだあいつに負けていない」

ウソップは支援役だ。
とどめをさすのが仕事ではない。
ルフィがウソップの働きを無駄にせず勝てばウソップはちゃんと「勝った」ことになる。

でもこれを単に「強い奴であるルフィ」が言っているんじゃない。
だってルフィはこの直前に負けてるもの。

「もし自分に力があれば負けてない」というのはウソップからルフィへの思いのみならず、
ルフィからウソップへの思いでもあるんだ。

だからこの後のルフィの戦いは「誇り」の戦いだ。
宝のためでなく「ウソップが負けてない」ことを示すためにルフィは勝とうとする。

一方的な強者からの庇護、自分の持ち物を傷つけられて怒っている単一強者でない!!


ルフィはウソップの、ウソップはルフィの、

それぞれの海の戦士としての誇りのために。

双方向性の「思い」がある。

ここまで描いてこそテーマが引き立つ。
この「思い」のために動くからルフィとウソップは勝つ。
それで初めて、「一人で最強vs仲間の絆」を描ける。

なんて完璧なロジックの通し方なんだ。

そしてルフィは他の仲間やあるいは仲間でない者たちの力を借りながら、バレットが纏っていた武装を解体していくのだが
あと一歩のところでルフィは失敗する。

いや、失敗したかに見える。

その時、突然敵の体から植物のツタが生えてくる。
ボスの動きを縛り邪魔をする。


ウソップが撃ち込んだ、あの緑星(ポップグリーン)だ!

緑星は「ある条件下で急成長する植物の種」で、ウソップはそれを調べ上げ採取し使い分けることは説明したね?


今回の種は「強い衝撃」を受けると急成長する性質を持つ種で、ルフィの攻撃でそのきっかけが与えられる。

ここ、予想できてたのに実際に見ると目頭が熱くなる。


ラストでルフィは「これから面白い冒険が待ち受けてるのに、近道なんてつまらない」と語る。

つまらない。おもしろい。
結局ここなのだ。

ともに面白い冒険に乗り込めるものが仲間なんだ。

バレットの合体した道具には絶対にないものだ。

この作品のもうひとつのテーマである「祭り」。

「祭りとは熱狂である」
「存分に楽しめ」
「怒りもまた熱狂」

仲間の絆とは、この熱狂を共にできる人の存在である。

 

ルフィ・ウソップにとっての麦わら海賊団は宴を共に楽しめる、熱狂を共有できる仲間なのだ。

ラストまで徹底してウソップを「仲間」として描き切るからこそ、
この映画は「一人で最強vs仲間の絆」の映画になっているんだ。

とにかく、CMでがっかりした全ウソップファン。

スタンピードを見てほしい。


広告

 

 

 

 映画系記事

omamesensei2.hatenadiary.jp

omamesensei2.hatenadiary.

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

omamesensei2.hatenadiary.jp