さて、三連休は楽しんだかな？
それじゃあ少し間が開いたけど、今日もKBPTL(Kamigawa Block Pauper Tiny Leaders)…神河ブロックパウパータイニーリーダーズのデッキを組んでいこう！
WUBRG順でBまで行ったので次はRedだ。赤の統率者を選んでデッキを組んでいこう！
今回僕が選ぶ統率者はこいつだ！
《狡猾な山賊》
↓
《背信の化身、痣矛奇》(はいしんのけしん、あざむき)
神河のカードを知らないプレイヤーにとっては見慣れないカード枠かもしれない。
これは「反転カード枠」といって今でいう両面カード(ウラとオモテを入れ替える)の元になったメカニズムで、上下を入れ替えて使うカードだ。
《狡猾な山賊》としてプレイして、条件を満たした場合に上下を逆さまにして、
《背信の化身、痣矛奇》へと姿を変える！
ここで注意点。
神河ブロックの反転カードには3種類存在する。
１．伝説でないクリーチャーが反転して伝説になるアンコモンのクリーチャー。
２．上と同じでレアリティがレア。
３．伝説のクリーチャーが反転して伝説のエンチャントになるもの。
統率者を決めるとき、１および２は伝説のクリーチャーとして認められず、３のみが伝説のクリーチャーとして認められる。
そのため、《狡猾な山賊》は統率者を決めるときに「伝説のクリーチャー」としては扱われない。
…そのため通常の統率者戦では統率者に指定できない。
ようこそ、神河ブロックパウパータイニーリーダーズへ！
KBPTLでは統率者に彼を指定できる！
ただし、これに関してはプレイグループごとに「できる派」と「できない派」が分かれることだろう。
(なにせKBPTLは公認ルールではないのだから)
そこでここではあくまで「一般的な」解釈について述べるにとどめる。
最終的には君のプレイグループで遊びたいように遊ぶのが一番だ。
コモン統率者戦という遊びがあって、
コモンカードだけでデッキを組む統率者戦のバリアントがある。
この遊びでは統率者限定でアンコモンのクリーチャーを使用でき、伝説でないクリーチャーでもレアリティがアンコモンなら統率者に指定できるんだ。
KBPTLは
・神河ブロック限定
・コモン限定
・３マナ以下限定
・統率者戦
という特殊なフォーマットである。
つまりその内部構造にコモン限定統率者戦の要素を内包している。
そこでコモン限定統率者に倣って「アンコモンのクリーチャーをなんでも統率者に選べる」という選択ルールを適用できる。…とするバリアントが最も遊ばれている。(はず)
《狡猾な山賊》はこの選択ルール下であれば、「伝説ではないがアンコモン」なので統率者として見なされうる。
＊この解釈をとる場合、《鼠の短牙》のような「レアで非伝説→伝説の反転カード」の場合は統率者に指定できない…と解釈されるだろう。
ただし、このフォーマットはあくまでカジュアルプレイである。
もし望むならそれらの「２.反転したら伝説のクリーチャーとして覚醒するレアカード」も伝説のクリーチャーとして見なすという大雑把なルーリングでも良いかもしれない。
遊びたいようにプレイグループ内で調整してみよう。
さあ、それじゃあルール説明でちょっと前置きを長くしてしまったね。
早くデッキを見てみたいよね？
OK！ それじゃあデッキ構築を始めよう！
まずは土地から。
今回のデッキは前回の黒の低速デッキよりはアグレッシブなものになる。
９マナの動きをメインに想定することはない。
なので同じように秘儀と連繋のギミックを使うデッキでもその土地枚数を減らすことができる。
とはいえ５マナあたりは視野に入れておきたいので《山》の枚数は２０枚にしてみよう。
さて、ではメインのデッキに入れていくカードを考えよう。
このデッキでは秘儀呪文と連繋のメカニズムは取り入れるが本命ではない。
このデッキの統率者《狡猾な山賊》を反転させるためにはスピリットと秘儀の呪文を唱える必要があるのだ。
秘儀やスピリットは優先的にデッキに入れていく必要がある。
例えば《かまどの神》を見てほしい。
このカードにはなんだか大層なテキストが書かれているように見えるが、
それは「フレーバーテキスト」である。
なぜなら「アーティファクト」なとどいうものはKBPTLの世界には存在しないからである。
神河にもアーティファクトは存在するが、それらはレアリティかマナコストの関係で環境から排除されている。
WoCの気が狂って「コモンの《梅澤の十手》」がレアリティ格下げ収録でもされたなら話は別だが、当分はアーティファクト関連のテキストは存在しないに等しい。
よって意味のない能力を持つ《かまどの神》を使わない赤単も存在するだろう。
しかし、このデッキではスピリットは喉から手が出るほどほしい。
《狡猾な山賊》に気を貯めて痣矛奇(あざむき)に反転してもらう必要があるからだ。
スピリットはよほど弱くない限り…いや、よほど弱くてもデッキに採用しよう。
秘儀はどうだろう？
赤には強力な秘儀が多く存在するのはこのデッキにとって嬉しい追い風だ。
じゃんじゃん入れよう。
そんな中でも重要なのが《不自然な速さ》だ。
速攻は確かにアグロデッキでは重宝される能力ではあるが、
使い捨ての速攻付与カードはアドバンテージ損になりやすく、
なにか追加の理由がないと採用しづらい。
しかしこのデッキはまさに追加の理由があるデッキだ。
理由１
秘儀である。
つまり統率者である《狡猾な山賊》に気カウンターを乗せる助けになる。
理由２
《背信の化身、痣矛奇》の能力を助ける。
さて、君は《背信の化身、痣矛奇》の能力をちゃんと把握できているだろうか？
自分のターンに《背信の化身、痣矛奇》で相手のクリーチャーを奪って、
奪ったクリーチャーと《背信の化身、痣矛奇》の２体でアタックを仕掛けよう！と思っている場合、ルールの壁にそれは阻まれる。
詳しくは過去記事を参照してほしい。
とにかく、《背信の化身、痣矛奇》でパクった相手のクリーチャーで殴るためには速攻を付与しないといけないんだ。
同様の理由で魂力能力で速攻を付与できる《憤怒の炎の思念》も重要度が高い。
また《悪忌の教練官》は繰り返し使える速攻付与のため、このデッキを支えてくれることだろう。
それから頼もしいスピリットクリーチャーとして《刃鬣の獏》がいる。
こいつは統率者同様の気カウンターを使うカードなのでギミックを共有できる。
タフネスが低く死にやすいが、痣矛奇で相手のブロッカーをすべて奪って突っ込ませることができればかなりの打撃が見込めるだろう。
《閃き牙》は何度も手札に戻り唱えることができるので気カウンターを使うこれらのカードと相性がいい。
他にスピリットで強力なカードは《粗暴な詐欺師》だろう。
黒ほどではないとはいえ比較的土地が多めなのでこのデッキでは時折３/２先制攻撃という強力なステータスをのぞめるスピリットとなる。
積極的に採用しよう。
これらを意識して組まれたデッキがこちら…！
戦い方
気カウンターを２つ乗せてもすぐに反転させるかの見極めが要求される。
横並びや先制攻撃などに注意してそこを見極めよう。
たとえ少しくらい失敗して痣矛奇が倒されても５マナでもう一度挑戦できるので、
多少、大胆に使い５点のパワーを押し込んでいきたい。
焦らず、しかし抱え落ちには気を付けて。
そして１ターンにコントロール奪取能力は何度でも使えることも忘れずに。
時には気カウンターを一気に消費して盤面をこじ開けて全力の攻撃を叩きこもう！
速攻付与できれば更に文句なしだ。
デッキリスト【狡猾なスピリットクラフト】
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統率者：《狡猾な山賊》→《背信の化身、痣矛奇》
土地 ２０枚
《山》×２０
スピリット ７枚
《憤怒の炎の思念》
《刃鬣の獏》
《粗暴な詐欺師》
《閃き牙》
《燃えさし拳のずべら》
《凍らし》
《かまどの神》
秘儀呪文 １１枚
《不自然な速さ》
《氷河の光線》
《霜剣山の逆落とし》
《大地割り》
《すさまじい痛み》
《捨て身の儀式》
《斉射の口切り》
《騒乱への突入》
《溶岩の撃ち込み》
《憤怒の炎の道》
《すさまじい吹雪》
その他 １２枚
《悪忌の教練官》
《戦に狂える浪人》
《ゴブリンの軍勢》
《悪忌の雪崩使い》
《浪人の犬師》
《悪忌の吹雪集め》
《真火の門番》
《悪忌の手下》
《悪忌の岩語り》
《山伏の嵐》
《石の雨》
《山伏の炎》
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KBPTLデッキ構築シリーズ
