さあ、いよいよ発売1ヵ月前に迫ってきた。
何がって?
マジックの銀枠構築済みデッキ、Unsanctionedさ!
銀枠はマジックを楽しく遊ぶためのオプションとして作られたジョークカードだ。
公認大会などでは基本的に使用できないが、気の合う友達と馬鹿馬鹿しく遊ぶための素敵なスパイスになる。
これまでに3つの銀枠カードパックが販売されている。
そして満を持して登場するのが『銀枠の構築済みデッキ』だ。
新商品、『Unsanctioned』 では30枚の単色デッキが5つ入っている。
マジックのデッキは普通60枚。各デッキは半分の枚数しかない。
2つの30枚単色デッキを合体させて、1つの60枚2色デッキを作って遊ぼう!
そんな感じの商品だ。
『Unsanctioned』には過去の銀枠カードから人気のカードが多数再録されている。
それだけじゃない、もちろん新規の銀枠カードもあるぞ!
今回の記事では新規の銀枠カードをチェックしていこう!
注・銀枠のカードと言うこともあり、テキストはテンプレート訳でなく意訳だということに注意してほしい。一部のカードは厳密な挙動と異なる。
それじゃあ今回は白のカードを見ていこう。
白の新規カードは
《Flavor Judge》
《Syr Cadian, Knight Owl》
《Strutting|Turkey》
この3枚だ!
《Flavor Judge》
(T):あなたのパーマネントを対象にとる呪文か能力を対象とする。ゲーム外の人物に、そのストーリーが意味をなしているかを尋ねる。もしノーと言われたならFlavor Judgeを生贄に捧げ、その呪文か能力を打ち消す。
マジックの除去呪文にはフレーバー豊かなものがたくさんある。
それらは時にナンセンスな状況を生む。
最近だと《板歩きの刑》という呪文が面白かったなあ。
この除去呪文は海賊とマーフォーク(魚人)がいる世界でのワンシーンだ。
板を渡らせて海へと落とし溺死させるが、マーフォークは泳げるから効かない。
いいセンスだね。
「ところで、《板歩きの刑》を君の大ダコを対象に唱えたいんだけど…」
は? 大ダコが溺れるわけないだろ?
「でもテキストには『マーフォークでない』としか書いてないよ」
それはそうだけど。
じゃあ僕のタコもクラーケンもリヴァイアサンも水底に眠るエルダー・タイタンも溺死するのか? そんなのあんまりだよ!
Flavor Judge! 助けて!
そういうわけで現在のゲームに関わらない外野を1人、ジャッジとして呼んで事情を説明する。
ジャッジが(効果テキストでなく)そのストーリーがナンセンスだと思った場合、
それを打ち消すことができる。
興味深いことにこのカードは白のカードだ。
普通、打消しは青の専売特許だ。白のカウンターは「徴税」のイメージからマナを支払わないと打消しというものが多いので新鮮に感じるかもしれない。
とはいえ、このカードはカラーパイを破壊していない。変則的ではあるが白には「身を挺して味方を庇うクリーチャー」が存在する。
本質的にFlavor Judgeはそういったカードの仲間なんだ。
《Syr Cadian, Knight Owl》
騎士絆魂(あなたがコントロールする騎士がダメージを与えるなら、その数値分のライフを得る)
(白):Syr Cadian, Knight Owlは警戒を得る。この能力は日の出から日没の間にのみ起動できる。
(黒):Syr Cadian, Knight Owlは飛行を得る。この能力は日没から日の出の間にのみ起動できる。
名前を直訳するなら《フクロウの騎士、カディアン卿》
このカードは騎士絆魂という新能力をもつ。
基本的に「あなたがコントロールする騎士は絆魂を持つ」とほとんど変わりない。
でもちょっぴり違うのはこれは「騎士絆魂」だということ。
絆魂を持つ騎士は少なくない。
もし「あなたがコントロールする騎士は絆魂を持つ」なら絆魂2つは重複しないが、
騎士絆魂と絆魂は重複する!
起動型能力は太陽の状態によって飛行か警戒を得られる。
《Old Fashioned Vampire》の調整版みたいな能力だ。
外が暗いかどうか?というボンヤリしたくくりから太陽の状態で判別するやりかたに変えたらしい。
待てよ、太陽の状態?
このカードの英語名をカタカナで書くなら「サー・カディアン、ナイトオウル」
サーカディアンと言えば「太陽による24時間周期」のことだし、
ナイトオウル(Night Owl)は夜型人間を表す言葉だ。
つまりネイティブには「太陽周期の夜型人間」と繰り返し言ってるみたいに聞こえるかもしれない。
夜の能力は黒マナを要求するため、(銀枠ありの)統率者戦で統率者に指定した場合、白だけでなく黒のカードをデッキに入れられる。
マジックで騎士の色と言えばやはり白と黒だろう。
騎士デッキを作りたくなるいい統率者になれると思うよ!
《Strutting|Turkey》
[このクリーチャーが戦場に出た時、]
墓地から2マナ以下のクリーチャーを1体、戦場に戻す。
それが拡張カードならあなたの宿主クリーチャーにつける。
まさか新規の宿主カードが出るなんてね。
この絵柄に奇妙な金属の壁が描かれたカードは「宿主クリーチャー」というカードだ。
テキストの書き方こそ奇妙だけど、このカード自体は特に普通のクリーチャーとの違いはない。
これらのカードは拡張カードと合わせることで真価を発揮する。
これが拡張カードだ!
拡張カードは宿主の左側に「重ねて」出すことで奇妙な結合生物を生み出す。
メモ帳のような書き方をされた[このクリーチャーが戦場に出た時、]の代わりに拡張側が新しく定義する条件で再び能力を使えるようになる。
注目したいのは拡張コストは拡張クリーチャーのマナコストではないということ。
マナコストが存在しないため、すべての拡張カードは《Strutting|Turkey》の効果で墓地から釣り上げることができる!
場に出して即座に拡張を墓地から拾って自身につけて、
拡張側の条件を満たして次の宿主を拾う、まさに拡張デッキのエンジンだ。
拡張デッキを組んでいた人(いったい、世界に何人いるんだろう?)にとっては朗報だね!
でも案外、拡張デッキ組んでた人は結構いそうな気がするな。
次回は青の新カードをやっていくよ。
お楽しみに!
黒↓
赤↓
緑↓
銀枠あり同名カード枚数制限なしの超次元MTG対戦