バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【#MTG 】「誇示」は能力語かキーワード能力か?【カルドハイム】

新セット『カルドハイム』の登場が近づいてきているね。

 

今回の話題は新メカニズム「誇示」!

 

誇示能力がどう働くかについて見つつ、ちょっと踏み込んだ話題として「キーワード能力」と「能力語」のルールについても触れていこう。

 

まずは誇示カードを見ていこう。

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誇示メカニズムは、「攻撃したターンにのみ」「1ターンに1度だけ使える」という共通項を持つ能力だ。

 

誇示能力を使うと何が起こるかはカードごとに異なる。

 

 

まず1つめの制約について見ていこう。

「このクリーチャーが攻撃していた時にのみ」使える。

 

具体的な例を少しあげよう。

対戦相手のライフは6点で、クリーチャーはいない。

この状態で君は《ハギの群れ》で攻撃した。

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この時、君は攻撃が通って5点のダメージを与えた。

このターン、《ハギの群れ》は攻撃している。

誇示能力の出番だ! 君は戦闘後メインフェイズに入ってから誇示能力を起動した。

 

対戦相手は残り1点のライフを失い、トロールの狂戦士たちと君で勝利の盃を交わそう!

 

あるいはこんなパターンも見てみよう。

 

対戦相手のライフは5点。1/1のクリーチャーをコントロールしている。

君は先ほど同様に《ハギの群れ》で攻撃する。

 

対戦相手は1/1のクリーチャーでブロックし、難を逃れた。

君は戦闘後メインフェイズに渋々、1点のダメージを対戦相手に与えてターンを終了し苦虫を噛み潰すように相手にターンを回した。

 

もっといいやり方はなかっただろうか?

 

あるとも!

 

君は、攻撃クリーチャー指定ステップで《ハギの群れ》に攻撃させた直後、

相手がブロッククリーチャーを選ぶ前に誇示能力を起動できるタイミングがあったんだ。

 

先にクリーチャーをどかしておけば、5点の攻撃が通って君とトロールたちの勝利だ!

 

 

では同様に対戦相手のライフが5点で2/2のクリーチャーがいる場合はどうだろう?

1点のダメージを与える能力を2回起動してクリーチャーを焼いてから直接攻撃できるだろうか?

 

できない。通常、起動型能力は1ターンのうちに何度使ってもよい。

だがターン中に2回以上、同じクリーチャーが誇示能力を使うことはできない。

これが2つ目の制約だ。

 

 

さて、今回の記事はここで終わりじゃない。

この「誇示」という能力についてもう一歩踏み込んでみよう。

 

MTGの名前付き能力は大きく2種類ある。

 

「キーワード能力」「能力語」だ。

「誇示」はキーワードか、能力語か少し考えてみないかい?

 

 

キーワード能力

 

キーワード能力はマジックで頻繁に見かけられる能力だ。

「速攻」「飛行」「警戒」などがキーワード能力だ。

 

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これらの特徴として、キーワード能力そのものにルールが存在する。

例えば速攻であれば総合ルール702.10に速攻についてのルールが記載されているし、

飛行であれば総合ルール702.9に飛行についてのルールが示されている。

 

多くのキーワード能力は、どのクリーチャーが持っていても同じように働く。

《敵意あるミノタウルス》が持つ「速攻」も《巣荒らし》が持つ「速攻」も同様に働き、それらのクリーチャーを召喚酔いから解き放ってくれる。

 

能力語

 

能力語はいくつかの同じような機能を持った能力を関連付けるために使われる。

例えば上陸という能力語を持つカードを見てみよう。

 

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《梢のベイロス》
は土地が戦場に出るたび、そのターンの戦闘能力が向上する。

《カザンドゥの密壺虫》は土地が戦場に出るたび、ライフを回復してくれる。

 

それぞれ引き起こす効果は異なるが、「土地が戦場に出るたび」という同じ条件で誘発する能力だと分かりやすくするために、上陸と言う言葉を能力の初めに書いてあるんだ。

 

能力語はキーワード能力と異なり、ルール上の意味を持たない。

能力語を読み飛ばしてもカードは機能する。

だが、能力語があることで上陸カードを2、3枚見た後に新しい上陸カードを見たら

「この上陸カードは、前に見た上陸と同じように土地が戦場に出ると強化されるんだな」と察することができるようになる。

 

 

さて、改めて誇示能力を持つカードを見てみよう。

 

 

「誇示」能力はキーワード能力か能力語か予想してみよう。

 

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僕が思うに「誇示」能力は…ずばりキーワード能力だ!

 

おいおいおい、ここまでの説明はなんだったんだと思うかもしれない。

でも、確かにこの能力はキーワード能力のはずなんだ。

 

いくつか、キーワード能力だという根拠を示そう。

 

誇示能力は一見して能力語に見える。

それは「誇示」という文頭の言葉を取り除いてもルール的に機能するように読めるからと言うのが大きいだろう。

 

実はここに穴がある。

それは文末について( )だ。

この( )で括られた文は「注釈文」と言ってルール上の意味を持たず、

あくまでどんな能力かを分かりやすくするために書かれているものなんだ。

 

 ( )内がルール上の意味を持たないなら、( )内の注釈文についてのルールはどこにあるのか?

 

カルドハイム発売後の総合ルールでは恐らく「総合ルール702.141」あたりに( )内のルールをもっと固い言葉で記述した「誇示」についての項目が追加され「誇示は使用タイミングと使用可能な回数に制限のある特殊な起動型能力である」ことが明記されるはずだ。

 

(同時に登場するキーワード能力「予顕」があるため720.142の可能性もあるが、慣例に従えば141のはずだ。BoastはForetellよりアルファベット順で先に来るので142でなく141だろう。)

 

他にも根拠として字体の違いがある。

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 「上陸」の文字は「誇示」の文字とは違うフォントで書かれている。

日本語版では2016年6月から能力語に使われる字体は変えて表記されるようになったんだ。

 

英語版で比較するともっとわかりやすいかもしれない。

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上陸(Landfall)は誇示(Boast)と違い斜めに書いてあるね。

 

また注釈文( )やフレイバーテキストも同様に斜めになっているのがわかるだろう。

英語版では「ルール上の意味を持たないもの」である能力語・注釈文・フレイバーテキストは斜体で統一されているんだね。

 

というわけで、「誇示」は恐らく能力語でなくキーワード能力だ。

カルドハイム発売後、「総合ルール702.141」を見てほしい。

見事、そこが誇示の項目になっていれば拍手喝采してほしい!

 

それではまた、別のカルドハイムのカード語りで! 

 

 

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