バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【ゲームブック】「ソーサリー!」があなたを魔法使いにする。

今日は僕が楽しんだゲームブック「ソーサリー!」の紹介をするよ。

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その前に、まず「ゲームブック」って何か?の説明が必要かな?

 

ゲームブックとは?

 

ゲームブックは細かい章がランダムな順に並べられた奇妙な本だ。

小説は通常、先頭から読み始め巻末に向かって読み進める。

ゲームブックではそうではない。

パラグラフと呼ばれる小さな章の最後には「選択肢」や「パラグラフ番号」が示される。

 

読者はストーリーの主人公をゲームのように「操作する」ことができる。

選択肢を選び、その選択肢に対応する章へと飛ぶ。

これを繰り返して物語を読み進める。

 

普通の本はひとつのストーリーだけが書かれている。

ゲームブックでは分岐する選択肢の先に違う物語が待っている。

(あるいは重要なイベントでそれらの選択肢の分岐は合流することになる)

 

まだコンピュータRPGの定着していないはるか昔に作られた「本の形をしたゲーム」

それが、ゲームブックだ。

 

プレイヤーとなる読者はページをめくり読み進め、時にページを遡って、本を先に前に読み進める。

 

時には冒険の先で敵対する魔物と遭遇し、サイコロを振って勝敗を決めたりするところはTRPGのソロプレイシナリオのように感じるだろう。

 

今回紹介するゲームブック「ソーサリー!」はそんなゲームブックの中でも独特の作品だ。

 

 

「ソーサリー!」の魅力

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このゲームではプレイヤーは魔法使いになることを選ぶことができる。

巻末にはあなたが使える可能性のある様々な魔法について書かれている。

そして3文字のアルファベットからなる「呪文」もそれぞれの魔法に記されている。

 

あなたはこの巻末資料に目を通して呪文を暗記することから始める。

(暗記が面倒だと思ったあなたは戦士としてプレイすることを選んでもよい。その場合、魔法に関する選択肢を選ぶことはできなくなる代わりに魔物とのサイコロ対決などで有利がつく。…とはいえ、あなたはプレイするうちにあなたは魔法使いの方を遊びたくなるだろう。)

 

ソーサリーでは「右の道を行くか、左の道を行くか選べ。右に行くなら10章へ、左に行くなら14章へ進め。」と言った選択肢だけでなく、

魔法を使う選択肢が出る。

 

その選択肢は「炎の魔法を使うか?それとも盾の魔法を使うか?」というような分かりやすい聞き方はしてくれない。

 

「あなたは呪文を唱えることができる。唱える呪文を選び進め。」

ZAP→7 WOC→13 FOF→17 ZZX→20

などのように、アルファベット3文字で示される。

 

プレイヤーは自分の記憶力を頼りに「確か指先から稲妻を放つ呪文はZAPだったような…」と考えながら選択肢を選ぶ。

注意しなければいけないのは、冒険を読み進める間は魔法の呪文が記されたページを読む事は許されていないことである。

この魔法の呪文を覚えて、難局に置いて正しい呪文を思い出して使うという行為に、

リアル記憶力を要求されるのが「ソーサリー!」を難しくすると同時に楽しいものにしている。

 

こうした選択肢には魔法リストに存在しないテキトーな文字列が含まれることがある。

ちゃんと覚えないで勘で選んだりすると、それらのハズレ選択肢で痛い目を見ることになるのだ。

 

一度プレイするだけではクリアしてエンディングまで辿り着くことなくゲームオーバー選択肢を踏んだり、主人公の体力がつきてしまうかもしれない。

 

その時はもう一度、魔導書のページを開き呪文を暗記する作業に戻る。

そして、再び冒頭から読みなおし冒険に出て新たに暗記した魔法の呪文に助けられたり前のプレイの記憶を思い出して致命的な選択肢を避けながら読み進めることでクリアに近づいていける。

 

スマホゲームのような派手なエフェクトやムービーはなく、ただ目の前の文章と時折入る不気味な挿絵を元に、想像力を働かせながら冒険する。

魔法の呪文を記憶し、良い選択を覚え、時に打ち負かされ、時に勝利し、物語の先を読み進める。

それはとても地味である。しかし同時に強い臨場感をあなたに与える。

リアル記憶力を伴う3文字魔法のシステムがあなたと主人公をリンクさせるからだ。

 

この「ソーサリー!」は全4冊のシリーズものになっていて、

1巻をクリアすれば、その先の物語が2巻で待ち受けている。

 

1冊だけでも楽しめるが、読み進めたらやはり次の巻に手を出したくなる。

(魔法の呪文は巻を超えて同一である。つまり1巻であなたが魔法を覚えたリアル経験値が2巻に引き継がれることになる)

 

4冊一気に購入するには高いので興味を持ったらまず1巻だけ買うことをオススメする。

そして冒険を踏破した暁には君は2巻に手を伸ばしてもいいし、伸ばさなくてもいい。

でもきっと君は2巻に進みたくなるだろう。

 

そうそう。

「ソーサリー!」はもともと英語で書かれた作品で日本語版は出版社の異なる2種類の訳が存在する。

東京創元社から出ている古いものと 創土社から出ている新しいものとだ。

(ただ新しい方の訳文は意図的に古めかしい口調で書かれているので「新しい方が文体が古臭い」という引っかけがある。古い雰囲気を楽しみたいなら敢えて創土社から出ている新しいバージョンを読むべきだろう。)

 

ゲームブックの名著「ソーサリー!」は令和の日本人も楽しめる良書であった。

願わくばあなたがこのゲームブックを楽しんでくれることを。

 

あなたは古い版である東京創元社のソーサリー!1巻

「魔法使いの丘」を購入してもいい。

魔法使いの丘‾ソーサリー (1)

 

あるいは古い時代の空気をまとった新訳、創土社から出ている

「シャムタンティの丘を越えて」を購入することもできる。

シャムタンティの丘を越えて (Adventure game novel―ソーサリー)

 

どちらも選ばないのであれば、残念だが君の冒険はここまでとなる。

 

 

 

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