バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【#MTG】『1Tixモダン』プレイレポートその2【虚無フォーマット】

やあ、バーチャルVtuberの豆猫さんだよ。

電子版マジックを遊べるゲームMO(マジック・オンライン)では既にモダンホライゾン2の新カードがぞくぞく登場している。

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我々「1Tixモダンの会」は「あと2週間くらいして価格が落ち着いたら、また1ドルモダンで遊ぼうか」などと言っていた掌を変身させて、早くも1Tixモダンの会を開いた。

 

今回はそんな「モダンホライゾン2発売初期環境」での新たな1Tixモダン環境のデッキを見て言ってほしい。

 

既存デッキの強化

 

まずは大きな強化パーツを手に入れた既存のデッキを見ていこう。

モダンホライゾン2で大きく強化されたデッキとして私が真っ先に挙げたいのは【青赤アーティファクトデッキだ。

 

このデッキは青にたまに存在する「アーティファクトをクリーチャー化する呪文」によって「破壊不能アーティファクト土地」を起こし破壊不能のクリーチャーとして戦闘を行わせつつ、赤に存在するアーティファクトと噛み合うカードを組み合わせてライフを詰めるデッキだった。

 

モダンホライゾン2前までは主に《ダークスティールの城塞》を生物化させて戦ってきたデッキだが、いくつかの欠点を抱えていた。

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その欠点とは「コンボパーツの足りなさ・貧弱さ」「面での圧力不足」「色基盤の不安定さ」の3つだ。これらの欠点を克服するために生まれてきたような2枚のカードを紹介しよう。

 

《銀色険の橋》と《いざ動け》だ。

 

《銀色険の橋》の登場により今までデッキに4枚しか存在しなかった破壊不能アーティファクト土地の枚数は2倍になった。

 

また《いざ動け》は3マナの《命の吹き込み》より軽い2マナのコンボパーツだ。

この2枚は欠点その1を見事に解決した。

 

ではふたつ目の欠点である面制圧力はどうだろう?

1枚のカードで複数のアーティファクトをクリーチャー化させる新規カードはあるだろうか?

《いざ動け》の後半のテキストにご注目。

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マナの溜まった終盤にはこのカードはアーティファクトたちを一斉蜂起させる切札となる。

 

最後の欠点は色の安定性だったね。

《銀色険の橋》からは青赤の2色のマナが出るとも。

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このデッキは新カードプール追加時に一時解禁された《ウルザの塔》と《精霊龍、ウギン》を使ったトロンデッキに対して非常に相性が良いのも強みだろう。

赤い土地破壊カードを使い互いの土地を破壊しながら図々しくも破壊不能で自分だけ耐える動きはウルザトロンに対して非常に効果的だ。

 

クリーチャー化したアーティファクト土地は無色の破壊不能であるため《精霊龍、ウギン》の着地を許しても除去されることはない。

 

【青赤アーティファクトはモダンホライゾン2環境でより強くなったアーキタイプだと断言できる。

 

他に強化されたデッキにはどんなものがあるだろうか?

 

興味深いアーキタイプ【黒緑プレインズウォーカー】だろう。

 

このアーキタイプは「カード価格の旬」を逃したプレインズウォーカーに注目する。

マナコストが重ためになる5〜6マナのプレインズウォーカーはモダンでは活躍の場を作りづらく、スタンダード落ちすると価格が一気に落ちる。

そうした安価なプレインズウォーカー・カードを大量に積んで戦うのが【黒緑プレインズウォーカー】だった。

 

このデッキがモダンホライゾン2で得た新戦力が《獅子のカルス》だ。

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この伝説のクリーチャーはプレインズウォーカーを続々と供給する能力を与えられている。

コストも4マナとデッキ内のプレインズウォーカーに比べてやや軽い部類に入る。

プレインズウォーカーの先駆けとして戦場において相手のプレインズウォーカーへの攻撃を止める盾であり、戦線維持のための補給基盤となる強力なカードだ。

 

気になるのは値段だが、その価格驚きの0.007 Tix !

デッキコストを圧迫することなく複数枚投入ができる《獅子のカルス》は【黒緑プレインズウォーカー】を「安くなった強そうなカードの束」から「シナジーを持ったデッキ」に押し上げるまさに革命的な一枚だったと言えるだろう。

 

ここまで紹介したデッキは基本の形を変えずにモダンホライゾン2での恩恵を受けたものだった。

 

生まれ変わったデッキ

 

次はモダンホライゾン2を境に大きく形を変えたデッキを見てみよう。

 

【白黒ゾンビラリー】→【シャンブラー・ボンバードメント】

 

元々は《むら気な召使い》を筆頭とする白黒の多色ゾンビ・デッキだった。

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デッキのメインギミックは《先祖の結集》によるゾンビの大量復活。

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復活時に《むら気な召使い》でダメージを与えつつ、次のアップキープを迎えて追放される前に《屍肉喰らい》に食わせてサイズに変換する…というモダンホライゾン1のゾンビデッキだった。

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(《屍肉喰らい》はモダン範囲外の旧枠カードであったがモダンホライゾンでモダン入りしたのだ。)

 

このデッキのビルダーがモダンホライゾン2の発売後にチューニングして生まれたのが【シャンブラー・ボンバードメント】だ。

 

シャンブラーというデッキ名が示すのはモダンホライゾン2の《巣のシャンブラー》というゾンビだ。

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パワー修正をシャンブラーに与えて《屍肉喰らい》でシャンブラーを生贄に捧げる。

これにより複数のトークンを生み出し、それらも《屍肉喰らい》の生贄とする。

 

さらに赤を加えたことにより生贄ギミックに《屍肉喰らい》だけでなく《ゴブリンの砲撃》を採用しているのが大きな変化である。

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《ゴブリンの砲撃》は《屍肉喰らい》同様にモダン範囲外の旧枠カードであったがモダンホライゾン2で新たな戦力としてモダンに加わった。

 

相手のライフを押し込む今までのコンボデッキとしての攻め方だけでなく、時に盤面のクリーチャーを焼き殺して相手の動きに干渉できる手段を手に入れたことでコントロールよりの動きも可能となった。

 

名前こそ「ゴブリン」だが、これとシャンブラーの2枚は既存のソンビデッキへ変革をもたらす強力なゾンビアーキタイプ向けのカードであった。

《ゴブリンの砲撃》の英語名「ゴブリン・ボンバードメント」から取ってこのデッキを【シャンブラー・ボンバードメント】と名付けよう。

 

新たな部族アーキタイプ

 

さて、ガラリとデッキの中身が変わったとはいえゾンビデッキもいわば既存のデッキ。

モダンホライゾン2の影響力はその程度だろうか?

 

いいや、そんなことはない!

 

モダンホライゾン2はこれまで存在していなかった新しいアーキタイプを連れてきた。

今回はその中から部族デッキを2つ紹介しよう。

 

 

【紙束リス】

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新たなる部族デッキの登場に祝福を!

私はリスの熱心なファンでありモダンホライゾン2で大量にリス・カードが登場したことを嬉しく思っている。

新環境で最初に組み上げたのはこのリスのデッキだった。

 

いや「デッキ」を名乗るのもおこがましいだろう。何せモダンホライゾンシリーズで収録されたリス関連カードなどを雑多に詰め込んだ「電子の紙束」なのだから。

 

これはカジュアルなデッキとして楽しむだけのもの。1ドルモダンの「環境デッキ」はもう少し真面目なデッキで目指そう。

 

そう考えて投入した「紙束」だったが…案外強かったんだな。これが

 

モダンホライゾン2では「リス」はテーマのひとつとして扱われ「リミテッド用」のリスをたくさん手に入れた。

これらを複数枚積んだ【紙束リス】は「めちゃくちゃ強いリミテッド用のデッキ」のようなものであり低価格帯のカードを用いる1Tixモダンでは十分にゲームを行えるデッキパワーを秘めていた。

 

先述のゾンビ部族デッキを考案したビルダーいわく「リスの部族カードは半端なゾンビ部族カードより絶対強い」とのこと。

リスはまだ枚数こそゾンビに遠く及ばないが、質がいい少数精鋭の部族だと言えるそうだ。

今後のデッキ強化にも期待したいところだね。

 

もう1つ部族デッキを紹介しよう。

エスパー・カラーのスリヴァー部族だ。

 

おいおい、スリヴァー部族のビートダウンデッキならモダンホライゾン1の時に既に【ナヤ・スリヴァー】がいただろうと思う人もいるかもしれない。

 

ガラッとデッキの色を変えたとしてもそれは【シャンブラー・ボンバードメント】のように既存デッキの派生とみなすべきなんじゃないか?

そう思うかもしれない。しかしこのデッキはスリヴァー・デッキの派生ではなく独立した系統樹から生まれたデッキなのだ。

【優雅コントロール】改め【スリヴァー・コン】となったデッキの来歴を紹介しよう。

 

まずデッキの核となるのは《永久の優雅》というモダンホライゾン2の新顔だ。

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毎ターン墓地から1マナのクリーチャーを釣り上げるエンチャントと自身を生贄に何か何か凄い事をする1マナのクリーチャーとを組み合わせてアドバンテージを取るデッキを構想したビルダーがいた。

 

彼は様々な「強力な1マナクリーチャー」をデッキに入れようとして1ドルという価格の壁に阻まれた。

 

そんな中で値段の割に強力だったのが《心鞭スリヴァー》だったという。

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このスリヴァーに勝るとも劣らないカードを探したが低価格帯で使えそうな手頃なカードは見つからなかった。

そんな折、デッキビルダーはこれがスリヴァーであることに目をつけた。

こいつはスリヴァーなので他のスリヴァーにも能力を共有できる。

いや、それだけではない。他のスリヴァーから能力を得ることもできる。

 

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《壊死スリヴァー》の「生贄にして万能破壊を行える能力」をコピーした1マナのスリヴァーを毎ターン《永久の優雅》で供給したり《休眠スリヴァー》でドローしてアドバンテージを得たりとやりたい放題できるではないか!

 

こうして「1マナのクリーチャーを使い倒すデッキ」というコンセプトは「1マナのスリヴァーを使い倒す、ビートダウンではなく除去と手札破壊を行う部族系コントロールデッキ」として仕上がったのだ。

 

来たるデッキ、去るデッキ

 

新しいデッキの誕生と共に、消え去りゆくデッキもある。

今回は消えていった哀れなデッキを追悼して記事を締めくくろう。

 

【多相カウンタースペル】

 

《対抗呪文》という強力な呪文がモダンの外には存在する。

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あまりの強さからこれまでモダンへと渡されることはなく、「条件を満たすと対抗呪文になる」という類似品のみがモダンにはやってきていた。

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これらの類似品すべての条件を満たすために「多相」クリーチャーを採用したのが多相カウンタースペルである。

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しかし、時代は変わった。

モダンホライゾン2でついに《対抗呪文》はモダンへとやってきた。

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もう類似品を無理に使う必要はなくなったのだ。

【多相カウンタースペル】今までご苦労様。

 

それではまた次回、虚無フォーマットの深淵で会おう!

 

 

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