Twitterで「TRPGは1回でも遊んだら、同じシナリオをもう遊んじゃ駄目っていう空気があるのなんでなんだろう。違うキャラで同じシナリオをやりたい」といった趣旨の意見を見かけた。
実のところ、私はこのツイートに対して疑問視していて
「そんな空気あるのかなあ?」と首をひねっているのだが。
ツイ主さんの周囲にはそういう空気があるのだろう。
プレイグループの違いというやつだ。
一方で私の参加しているプレイグループでは「同じシナリオを繰り返し遊んではいけない」という空気感が薄く、
特に顕著なのがダブルクロス3rdを遊んでいる時だ。
基本ルールブック1に掲載されているサンプルシナリオ『Crumble Days』は非常に出来が良く、このダブルクロスというゲームの基本を忠実に凝縮した物語であり、PLやキャラを変えてたびたび何度もプレイされている名作シナリオだ。
なんなら全く同じメンバーで卓を囲んでもハンドアウト番号をひとつズラすだけで楽しめるのではないかというほど味わい深い。
「TRPGは1回でも遊んだら、同じシナリオをもう遊んじゃ駄目っていう空気があるのなんでなんだろう。違うキャラで同じシナリオをやりたい」
そうお悩みの方は是非、ダブルクロスの基本ルールブック①を身内で買いそろえてひたすらに『Crumble Days』を擦ってみてほしい。
(そうして同じシナリオを何度遊んでも良い空気感を作ることで、CoCなどの他のシステムでも繰り返しシナリオを遊ぶことへの抵抗感が減っていくことだろう)
ではそんな私たちが何度も遊べている国産の名作システム「ダブルクロス3rd」とはどんなTRPGなのか紹介していこう。
このシステムの舞台は流行のCoCでよく使われるような「表面的には我々の住む現実とそう変わらない日本」を舞台としている。
しかし、実際には「レネゲイドウイルス」という「超常現象の元」みたいなモノによって能力者となった人間たちが存在し、裏の世界では組織だって活動している。
重力を華麗に操ったり、炎と氷の性質を併せ持つ存在になったり、右腕がうずいてケダモノのそれと化してしまうキャラだったりを作ることができる。
10年以上前。
そういった時代のライトノベルや漫画にあった能力バトルもののオマージュが多く取り入れられていて、かなり融通の利く異能バトルキャラが作成可能だ。
純粋な水使いキャラを作るの難しくないですかこのゲーム?
そうして組み上げたキャラクターをダブルクロスというゲームの世界観…
異能を持ちながらも日常へと縋りつこうとする高校生…なんかをロールプレイする味わいが楽しめ、20代くらいの大人には『あの頃』の感覚を思い出させる懐かしさのあるゲームになっていると思う。
もう本当にサンプルシナリオの「あー。ありそうなやつ~」感が強く、
何度も通ることのできる味わいあるゲームなので、
「TRPGは1回でも遊んだら、同じシナリオをもう遊んじゃ駄目っていう空気があるのなんでなんだろう。違うキャラで同じシナリオをやりたい」
とプレイグループの傾向に悩む20代の大人がいたら、ぜひ1000円しない基本ルールブック1を買って何度もサンプルシナリオを味わってほしい。
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