超次元MTG対戦TYPE/Zeroこんすぴらしー
第1話 「策略の公開よりも早く」
「ミドリちゃんもドラフトに慣れてきたし、いよいよアレやろっか」
「アレってなんだよ、レイ」
「分かるよ、コンスピラシードラフトだね」
「アオイ、分かるのか? なんだよコンスピラシーって」
「わかりやすくタイプ0で言うとね」
「それ分かりやすいのか?」
「コンスピラシーはね、策略カードが使えるドラフトなんだよ!」
「ああ、《権力行使》とかのタイプ0でいつも見るアレね」
「ん。それじゃあ、今度の休みにやるか。メンバーは?」
「この3人と、クロミちゃんと~。あとミンメイかな」
~休日~
「というわけで、この5人でコンスピラシードラフトをやります!」
「コンスピラシードラフトは多人数戦ドラフトゲーム ね!」
「知っているのか、ミンメイ!」
「通常のドラフトはパックからカードを選んで引いた後でデッキ構築をしたら1対1のゲームを行うのはミドリも知ってるアルな?」
「だからドラフトは偶数人で行うんだよな。あれ? でも今日は5人か」
「それがコンスピラシードラフトの特徴ね、このゲームではデッキ構築後にはバトルロワイアルでの多人数戦が始まるアル。だから奇数人でも問題なく遊べるネ!」
「ルネサンス風の世界フィオーラを舞台にした政治力と陰謀の戦い。そういうフレイバーを落とし込んだ素晴らしいゲーム体験を約束しますわ」
「よくわからないけど、とにかく遊んでみればわかるだろ! パック剥こうぜ、パック!」
~ドラフト開始~
「なるほど、策略もパックに混ざっててドラフトで取りあうわけだ。」
(《魂売り》、何これ強くね?)
「ピック決まったわ」
「決断はやいなー、ミドリちゃんは」
(うーん、特殊枠からスタートは流石にキツいアルね。ここはとりあえずレアピックからにすべきか……)
(策略策略〜っと。まずは《即応行動》をピックだね)
(決めうちで黒単と行きたいところですがこのパックには《リリアナの死霊》1枚しか黒がありませんの。うーん。弱いカードじゃないし、まずはピックしておきましょう)
(何このパック? レアが2枚入ってるってこと? 《無情の碑出告》と…えっと《運河浚渫機》?)
「ド~ラ~フ~ト! の掛け声で次の人にパックを回すよ。その前にドラフト能力の申請があればお願い」
(ドラフト能力?)
「私あるよ。まずは表向きでピックして公開!《運河浚渫機》!」
「これで皆のパックの最後に残った一枚をかき集めれば私は15枚多く、皆は3枚少なくピックになるからカードプールで大きな差が付けられるね!」
「このゲームは、対戦前から既に効果の応酬が始まってるってコト…!?」
こうして各々が口に出さずにそれぞれの考えでドラフトを進める…!
「《甲鱗のワーム》なつかし! でも、ここでとるカードじゃないな。除去とっとくか。」
(策略が取られずに回ってるアルね。ピックしても良いアルけど、《背信のオーガ》が気になるアルね。600円くらいだったアルか? EDHとかでも使われるカードだしマネーピックとは言わないまでもちょっと浮気心出しておくアルか。)
「パリアノ! パリアノあるじゃん! アオイちゃんにドラフト能力の使用は先んじられたけどこういうのはドンドン使ってドラフトを楽しむのがコンスピラシー の良さだよね」
(《無謀な悪意》と《暗殺》。興味深い互換カードどうしですわね。ここは私の黒いクリーチャー殺せない《無謀な悪意》は流して他人に使わせ私は《暗殺》を取ることにしましょう)
レイがパリアノのドラフト能力を使用!
色の選択は右隣のミンメイは…
(今とってるのは白と赤、どうせ黒はクロミがやるアルね。黒を押しつけて争わせるアル。)
「黒を指定するネ」
「うーん、黒選択で実質的に色潰されたかなあ。情報もないしパリアノ取るの早ったかも…とりあえず白?」
(ミンメイさん、私とレイさんの色争いを狙って…わざと黒を宣言しましたわね。アオイさんにはさっき青い神話レアを流してシグナルを送ってあるので、ここで下手にアオイさんと被せてヘイトを買うよりは…)
「赤を指定しますわ」
(ん。策略あるね。《楽園の秘密》ピック)
(さっきの神話レアと相性のいいカードは無しっと。げ。バサンドラ回ってんじゃん。誰も赤白やる気ないのかな。んー。レイちゃんのパリアノの色的にレイちゃんが赤白のバサンドラを取るよね。残しておいて棲み分けるかー。)
「えっ!?バサンドラ誰も取らなかったの!?もーらいっ!」
(さて、ここまで赤白でドラフトしてきてるけどどうするネ。赤白のアーキタイプは確か防衛アルが懸念はレイとの色被りアルな)
(これは《火炎職人》!? 防衛アーキタイプドラフトなら《火炎職人》は必須…ここは赤白の《火炎職人》で決まりアルね。レイとは防衛の有無ですみ分けることにするネ)
(《隠れ潜む自動機械》はピックが遅ければ遅いほど強くなるカード。ここで私が取れば5マナ5/5か。流しちゃって黒単に6/6上げるよりは私がここで止めちゃおっと)
(黒のないパックがついにきてしまいましたわね。ここは落ち着いて除去をかわせる緑のカードをカットしておきましょう)
「《魂売り》と同じ緑黒2色の《死の収穫の儀式》が一周回っても手付かず、クロミのやつ黒はともかく緑は触ってないのか? 今回は緑黒でで決まりだ」
(孔の歩哨は赤白防衛アーキタイプ以外で使いづらいカード。どんどん集めてアーキタイプ構築するネ!)
「甲鱗様まだ回ってるな。ここらでファッティだし取っておくか。お気に入りだし」
「《遠吠えする狼》を複数見かけてますわね。カットしつつ最悪使いましょう」
「遠吠えする狼ってカード回ってたよな。これ取っておくか」
「ブレイゴの名代を集めて票の水増ししてるけど…肝心の投票を必要とするカード回ってこなくない?」
「カットのはずが緑に手を出したくなってきましたわね。緑のカードををピック」
「じゃあ最後のカード、全部もらってくねー。コーの詠唱、無形の美徳、アジャニの陽光弾手、マルチェッサの使者、棘のショッカー。まあこんなもんでしょう。」
「策略が強いなあ。《予想外の潜在力》はカットしたカードを自分で使えるってことだろ? これにしよう」
「ブレイゴの名代かき集めてるけど正しいのかわかんなくなってきたあ~~~」
「青白のブレイゴ、これカットしつつ潜在力あるし自分で使うか」
「ミドリのアーキタイプが全く読めないのも3周目で困るしここは歯車式スパイで覗くアル」
「は? ブレイゴの2枚目!?取るだろ、これは」
「ドラフト能力で覗かせてもらうアル。なるほどミドリのピックは青白の飛行クリーチャー。デッキは青白飛行アルね」
「カットのはずが遠吠えする狼、集まってきましたわね」
「投票カードきた! ってこれ青だから赤白黒の私は使えないジャーン。うーんでも一応取っておくかあ」
「よくわかんないけどこいつで」
「白青の良いところがついてるパック。もしかしてミドリの青白飛行がガッと取るやつアルか?」
「白青が数枚と残り全部緑か。これ全部もらおう。」
「獲得の工作員を使用するぜ」
「やっぱりミドリは青白飛行で決まりアル!」
それぞれの思惑が複雑に絡み合い…いよいよゲームは構築へ……
次回第2話「それぞれの思惑とデッキ構築」に続く。
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