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黒でエンチャントを除去できるのはカラー・パイの破壊だ!
Twitterでダスクモーンのプレビューについて検索していて、未だに黒がエンチャントを触れることについてカラーパイを破壊していると騒ぐ人たちが見受けられた。
カラーパイに関する公式の記事を読むことなく「カラー・パイ違反」「カラー・パイの破壊」などの言葉だけを鳥のようにさえずる人たちのなんと多いことか。
カラーパイは不変ではない。
カラーパイに関してよくある勘違いのひとつが、カラー・パイは不変であり、古いカードと現在のカードが同じカラーパイ設定の下にデザインされているということだ。
実際にはカラーパイは変化していく。
色ごとに可能な役割を変化させバランスを取ろうという開発努力がされている。
現在のカラーパイにおいて黒はエンチャント破壊の2種色に指定されている。
文章、状態変更:エンチャント破壊
旧:
- 1種色:白、緑
白や緑は、コモンにエンチャント破壊カードが1枚あるのが通例である。しかし緑はアーティファクトでもエンチャントでも破壊できる呪文であることが通例である。
新:
- 1種色:白、緑
- 2種色:黒
白や緑は、コモンにエンチャント破壊カードが1枚あるのが通例である。緑のものはアーティファクトも破壊できるのが通例であり、白もできることがある。(アーティファクト破壊 参照)黒にもエンチャント除去ができるようにし始めた。パワー・レベル的には白や緑より明らかに低く、対戦相手にエンチャントを生け贄に捧げさせたり、追加のコストを支払う必要があったりする。
メカニズム的カラー・パイ 2021年版変更点|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
2種色という用語の意味が分からない人のためにカラー・パイの記事から引用してこよう。
2種色 ― ある程度日常的にその能力が存在するが、1種色ほどではなく、1種色ほど低いレアリティに常にあるわけではない色のこと。我々がよく使うような効果であれば、ほとんどのセットで2種色にその能力が存在する。
メカニズム的カラー・パイ 2021年版|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
色の評議会の反応
マジックのカラー・パイを監視し、カラー・パイに違反するカードをデザインしたチームに警鐘を鳴らす、色の評議会という組織がウィザーズには存在する。
この色の協議会は、現状の色の能力に問題を感じているデザイナーのための組織でもある。
テーロス還魂紀をデザインしたエリック・ラウアーが、主席デザイナーのマローに黒とエンチャント破壊についての相談を持ちかけ、色の評議会の議題にかけられたときに、黒がエンチャントを除去できることは好意的に受け止められた。
セット・デザインが黒について、クリーチャー以外のものを除去する制限が多すぎると懸念した際も、同様のことが行われた。黒には、破壊できないカード・タイプが2つあった。アーティファクトとエンチャントである。色の協議会はこの問題について検討し、黒もエンチャント除去は可能であると見出した。そして黒がエンチャント除去の第3位となる道を作っていったのだった。
色の協議会への再訪|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
デザインの変化への殴り棒にカラー・パイを使う前に公式記事を読んで欲しい
メカニズム的カラー・パイという素晴らしい発明について、古い情報だけが独り歩きして、最新のカラー・パイの変化を受け入れられない人たちのなんと多いことか!
彼らは実際にはカラー・パイの公式記事を読むことすらせず、自信がカラー・パイの守護者であるかのように振舞っている。
カラー・パイという言葉をデザインへの殴り棒に使う前に、まずは公式のカラー・パイへの言及をチェックしてほしいと切に願う。
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