前回
「それじゃあ、侵略次元側からゲームを始めるよ。私は土地をタップインしてエンド」
「わたくしは沼を置いてターン終了ですわ」
「アタシは森を置いて《ぎらつかせのエルフ》を召喚するぜ」
「感染クリーチャー、やっぱり侵略陣営は毒カウンターデッキで揃えてきたみたいだね。でもホームプレーン《ケッシグ》の常在型能力で狼男でないクリーチャーは戦闘ダメージを与えることができないよ!」
「感染能力は与える戦闘ダメージを置換する能力だから、仮にアタックが通ってもプレイヤーに毒カウンターを乗せることはできないアル!」
「ようし、それじゃあターンをもらうぜ。と言っても俺は土地をタップインしてエンドだな」
「ワタシも同じく土地をタップインしてエンド ネ」
「私は島を置いて1マナで《太陽の指輪》、《太陽の指輪》をひねって即座に2マナ出して《精神石》を設置、これでターンエンド」
「その終了ステップに動きます。インスタント呪文《吸血の教示者》!」
「ライブラリーからカードを探し、デッキトップへ。侵略陣営の共有ライフから2点失いますわ」
「対応なし」
「それじゃあ、侵略陣営のターンをもらうよ。と言っても4色デッキは色拘束が厳しくてね。私はこのターンもタップイン土地を置いて終了」
「私は土地を置いて《悪魔の教示者》を唱えます。再びデッキからカードをサーチ……」
(2枚目のサーチカード、間違いなくクロミちゃんの手札には何らかのコンボが揃ってると見た方がいいね)
「アタシは森を置いて《荒廃のマンバ》を召喚。感染は機能しないが毎ターン、再生するブロッカーとしては使えるぜ」
「防衛陣営のターン! 私は沼を置いて統率者《流城のルノ》を召喚!」
「俺は《ケッシグの自然主義者》を召喚。戦場は昼になり誰も呪文を唱えなかったターンが来れば夜になり、狼男に変身するぜ」
「ワタシは《ガツタフの羊飼い》を召喚。こちらも誰も呪文を唱えなければ変身する狼男アル」
「じゃあ、侵略陣営のターン。私は土地を置いて3マナ構えてエンド」
「アタシは《嚢胞抱え》を召喚するぜ」
「わたくしは《亭主の才能》を唱え、残りの1マナで《亭主の才能》をレベルアップしますわ」
「《亭主の才能》……! レベル3になれば毒カウンターを与える個数が2倍になるクラス・エンチャント!」
「そして、厄介なのはクロミちゃんは2度のサーチで間違いなくヴラスカを手札に加えている……あと2ターンで決着をつけないとヴラスカとのコンボで誰かが毒殺される!」
「防衛陣営のターン、いくよ! まずはアップキープに《流城のルノ》の誘発型能力でデッキトップをチェック。8マナのクラーケン・クリーチャー、《船砕きの怪物》を公開してルノを《深淵の王、クロサス》に変身!」
(今、変身条件を満たすために公開した《船砕きの怪物》は高い妨害能力を誇るクラーケン。おそらくアオイちゃんのデッキは《深淵の王、クロサス》によって妨害効果を持つクラーケンやリバイアサンを増やし、残り2人の狼男ビートを支援するコントロール・デッキ、ということかな……)
「ワタシは統率者《不吉な首領、トヴォラー》を召喚アル!」
「戦闘フェイズに入るぜ、防衛陣営は狼男2体でアタックだ」
「《嚢胞抱え》で、ミンメイの狼男をブロック。通常なら一方的に倒せるが、《ケッシグ》により《嚢胞抱え》は戦闘ダメージを与えないので狼男は生存」
「第2メインフェイズ、《恐れる村人》を召喚」
「勝負を急いでいるようだね、でもこの第4ターンからがプレナー・インヴェイダーの真骨頂だよ!」
「アタシは4マナを支払い、計略カードを実行!」
「計略カードを使うときは高らかにカード名を読み上げるんだよ!」
「いつになったら貴様は学ぶのだ?」
「デッキトップをチェックし、アオイは島か。ハズレだな。残り二人は狼男か。《灰毛ののけ者》と《ガツタフの放火魔》を踏み倒させてもらうぜ!」
「これで、狼男をこちらも使えるようになったね。戦闘ダメージをちゃんと与えられる機会が得られたってわけ。それじゃあ、私は統率者《法務官の声、アトラクサ》を召喚」
「わたくしは《亭主の才能》をレベル3に。これでチェックメイトですわ」
「こちらのターン、私は土地を置いて構えるよ」
「ミドリに奪われた狼男の方が俺らの狼男よりもパワータフネスが高い。攻撃の手をゆるめて今は横に伸ばすしかない。《牙刃の盗賊》を召喚してエンドだ」
「ワタシは《高原の狩りの達人》を召喚、2点回復して2/2の狼トークンを生成するネ」
「それじゃあ侵略陣営のターンをもらうよ! 私は4マナで計略を実行!」
「我は一人にあらず」
「これで私の場にはアトラクサが2枚。毒カウンターの増加速度が2倍になる」
「アタシも続くぜ、4マナで計略を実行!」
「我が痛烈なる奥義」
「このターンの間、《深淵の王、クロサス》とすべての狼男のコントロールを渡してもらおうか」
狼男しか戦闘ダメージを与えられないケッシグの前に為すすべなくやられるかと思われた感染デッキ。しかし計略カードの圧倒的な力はそんなハンデをやすやすと乗り越える。
次回、超次元MTG対戦 TYPE/Zeroいんべいだー 第3話「完成化の犠牲」に続く……
Coming Soon……