バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【パイオニアルファ40】虚無フォーマットのメタを回す【#MTG】

前回までのあらすじ

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

私はいつも通り虚無のフォーマットを作りながら友人と話をしていた。

前回提唱した虚無のフォーマット「パイオニアルファ40」はざっといえばこんな感じだ。

 

使用可能なカードは

・パイオニアで使用可能

・初出がMTG最初のパック「アルファ版」

この2つの条件の両方を満たすカードが使える。

 

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例:《セラの天使》

 

・当然のことだけど再録カードの使用は自由

 

 

構築制限は

・デッキの最小枚数は40枚

・同名カードの使用枚数に制限なし

 これはマジック:ザ・ギャザリングが最初に生まれた時の構築ルールである。当時はデッキ枚数は60枚でなく、好きなだけ同じカードを使えたのだ。

 

 

 

本家アルファ40は貴族の遊びであり、

ブラックロータスを(お財布が許す限り)好きなだけ使うことができる…というのは定番のマジックからかけ離れすぎている。

 

新しめのフォーマットでも使えるほど再録されまくっているような「最も古いマジックのカード」を使って定番のマジックを遊ぼう!というフォーマットになる予定だった。

 

イオニアルファ40はめちゃくちゃカードが安い。

特にMOこと「Magic Online」では、破格の安さでカードが取引されている。

 

MOは世界中の人と電子版MTGを遊べるゲームだ。

最近はすっかり新顔のMTGアリーナにお株を奪われているが、古いカードが使えたり統率者戦のようなカジュアルフォーマットも楽しめる点に魅力を感じて、未だに多くのプレイヤーが遊んでいるツールである。

 

MOでなら安いカードは約0.1円で売られている。パイオニアルファ40は格段に安く遊べる貧者のアルファ40だと言えるだろう。

 

「100円あればこのフォーマットを遊びつくせる」と言っても過言ではない。

 

こうして虚無の深淵に挑んでくれる優しい対戦相手を見つけて、このフォーマットを研究することにした。

 

ではここに虚無フォーマット「パイオニアルファ40」のメタが回り、いかにして『有』のフォーマットになったのか…その物語をお話ししよう。

 

 

 

 

最強のクリーチャーとは?

 

この環境で最強のクリーチャーとはなんだろう?

いや、漠然と最強と言っても捉えどころがない。

 

明確な数値で表せる基準を設けよう。

 

イオニアルファ40環境で「最大のタフネス」を持つカードはなんだろう?

そのカードが どの色かは分かるかな?

 

(なぜタフネスにしたかと言うとパワーの最大値は《シヴ山のドラゴン》にどれだけ赤マナを費やせるか? みたいな話になるからだ。)

 

公式でクリーチャーの色だと言われているだろうか?

あるいは防御的なのカードに最大のタフネスが存在するのか?

俗にクリーチャーの色だと揶揄されるだったりして?

 

 

正解はである。

 

この環境で最強のサイズ感を誇るクリーチャーは夢魔なのだ。

 

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最強のクリーチャー

 

もちろんパワーの方も《シヴ山のドラゴン》のような「火吹き能力」を持つクリーチャーを除けば最大の値である。

 

クリーチャーの色であるではないことを意外に思われたかもしれない。

なんとイオニアルファ40にはの大型クリーチャーが存在しないのである…!

 

それには実はちゃんとした理由がある。

 

イオニアルファ40は「近年になっても再録され続けている初版のカード」で遊ぶゲームだ。

しかし、マジックは緩やかなインフレを続けている。

 

「初期の方が狂ったカードが多かった」という意見もひとつの真理ではある。

しかし、それらの壊れカードはインスタントやアーティファクトのカードであり、少なくともクリーチャーはアルファ版の頃に比べてインフレしているのは間違いない。

 

クリーチャー全体が強くなるたびにクリーチャーの色であるはより強くより大きくなっていく。

アルファ版の緑の大型クリーチャーである《大食らいのワーム》が占めていた「緑の6マナのワームの再録枠」は《始源のワーム》へとバトンを渡された。

 

 

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同じマナコストでもサイズが違う

 

結果的にパイオニア環境にはアルファ版の《大食らいのワーム》は存在せず、

イオニアで使える《始源のワーム》は初出がアルファ版でないため、

イオニアルファ40ではどちらのワームも使えない。

 

このフォーマットに置いて緑は「クリーチャーが大きい色」ではないのである。

 

なんだか様子がおかしい。

古き良きマジックと再録カードの組み合わせから生まれる定番のマジックを遊ぼうという当初の予定からなんだかレールを脱線し始めてはいないか?

 

 

 

最強のクリーチャーがいるデッキが最強なのか?

 

じゃあ、このフォーマットで最強のデッキは黒単なのか?

そう聞かれて即座にイエスとは言えない。

 

なぜなら黒には致命的な弱点があるからだ。

 

なんとイオニアルファ40で使用可能なのカードはたった3枚しかない。

 

最強クリーチャーがあるからと言ってデッキが強いとは限らない。

その上、そのうち1枚が《死者再生》なのも黒が最弱と言う疑惑を招く。

 

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死亡したクリーチャーを回収できるが…

 

イオニアルファ40には4枚制限が存在しない。

望むなら好きなだけ夢魔を入れられる。

 

このデッキでわざわざ夢魔《死者再生》で回収して唱えなおすくらいなら、

最初からその枠に夢魔を入れておけばいい。

 

《死者再生》を引いても夢魔が死亡していなければそのターンクリーチャーを増やすことはできない。

しかし、夢魔を引いたなら夢魔を2体並べられる。

 

もし他にクリーチャーの選択肢が豊富に取れるなら「状況に応じて使い分けられるカード」として《死者再生》を使えたかもしれない。

しかし、黒のクリーチャーの選択肢はないも同然だ。

 

ならば他の色のクリーチャーを使うのはどうだろう?

それはナンセンスだ。

 

他の色のクリーチャーを使うために沼の数を減らしてしまえば夢魔の売りである最強のサイズ感が失われてしまう。

 

最強のクリーチャーのいる色がイコールで最強のデッキの色とは限らないのだ。

 

 

 

やはり緑はクリーチャーの色

 

夢魔は私たちにカード1枚でなくデッキ全体で闘う大切さを教えてくれた。

 

《沼》を置き続けて6ターン目にやっと夢魔を出しても手遅れなのだ。

しかし、この問題は黒だけが抱えているわけではない。

にも4マナより軽いクリーチャーが存在しないのだ。

 

どうやらこのフォーマットはそうとうゆったりとしたペースでゲームが進むらしい。

 

本当か?

クリーチャーの色であるはどうだろう?

 

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MTGのエルフと言えば群れて相手を殴り殺す。

 

緑の《ラノワールのエルフ》は非常に早い前のめりなアグロデッキの作成を可能にした。

 

1ターン目 森を置いてエルフ

2ターン目 森を置いて3マナ出してエルフ3体追加。

3ターン目 4体のエルフで攻撃! 4点ダメージ!

 

のんびり6ターン目にやっと夢魔が出るかどうか考えていたフォーマットとは思えない速度である。

ライフは20点しかないわけで3ターン目にもうライフの5分の1が失われている。

 

そしてパイオニアルファ40には同名4枚の枚数制限がない。

僕は最初デッキの半分を《ラノワールのエルフ》で埋めた。

 

エルフを全体強化する部族ロードのいない環境ではあるが、

これはもう【エルフの部族デッキ】だとしか言いようがない。

 

相手が後からクリーチャーを出してきても、横ならべしたエルフのうち1体しかとめることができない。

攻撃の通ったエルフに《巨大化》を撃ってライフを詰めていけば、まるで赤い速攻デッキが他のフォーマットで使う《稲妻》のように働く。

 

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グリーン・ライトニング

 

「最も効果的な戦術のみが、時代を超えて生き残る。」

 

想定とは違った形ではあるが、パイオニアルファ40においても緑はクリーチャーの色だった!

 

緑が最強のデッキ!!

《ラノワールのエルフ》は私たちに1種類の切り札に頼るのでなくデッキ全体で協力して闘うことの大切さを教えてくれた!

 

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全部同じじゃないですかー!

 

 

さて、はエルフの猛攻を止めるクリーチャーに欠ける。

ならばは…?

 

驚くべきことににはエルフを止めるための壁クリーチャーが3マナ以下に存在するのだ!

 

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文字通りの壁クリーチャー

 

《炎の壁》が偉いのは《シヴ山のドラゴン》同様の「火吹き能力」にある。

火吹き能力があるおかげで4ターン目以降はブロックしたエルフを撃ち取れるようになるため抑止力として働き、他のアタッカーを利用するデッキに対しても注ぎ込むマナ量を増やせば対応できる。

 

タフネスが5と高いのも魅力であり「エルフ+巨大化」のパワー4点を受け止めても戦闘で落とされることがなく、非常に頼りになる。

 

《炎の壁》では止めることができない夢魔《セラの天使》を妨害できる無色のアーティファクト・カードを混ぜた【赤単炎の壁】がコントロールデッキとしてメタゲームの話題に上がってくる。

 

 

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英語名の略称「アイシー」の名で知られる妨害ファクト

 

こうした妨害デッキは妨害した後に一気に勝利をもぎ取れるフィニッシャーがいるかどうかで強さが大きく変わる。

には十分なフィニッシャーがいるだろうか?

もちろん!

2回の攻撃でゲームエンドまで持っていける《シヴ山のドラゴン》がいる。

 

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あの切札勝舞くんも使ったフィニッシャー!

 

こうしてエルフ部族から赤茶単系コントロールへとメタゲームが進んだ…かに見えた。

 

しかし、【赤単炎の壁】がエルフ部族に1試合落としたことでプレイヤーの環境理解が一歩前進し新たなブレイクスルーが訪れる。

 

 

 

壁を乗り越えるもの

 

エルフの前にそびえたつ壁クリーチャーを押しのけるもの、その正体は《巨大戦車》だった。

 

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英語名「ジャガーノート」で呼ばれ環境を定義した1枚

 

巨大戦車は壁によってブロックされない。

 

そう、壁のタイプを持つクリーチャーでは《巨大戦車》を止めることができない。

エルフ部族デッキのアタッカーとして少しだけ採用していたジャガーノートが攻撃し《炎の壁》ジャガーノートをブロックしようとしたとき、問題が発覚した。

 

【赤単炎の壁】への特攻ボーナスでもついているかのようなこのクリーチャーに参加者は色めき立った。

 

「エルフの枚数を減らして、ジャガーノート積み込みまくればいいんじゃない?」

 

こうしてエルフの代わりに15枚の《巨大戦車》を積み込んだエルフデッキが登場する。

このデッキにおけるエルフの役割は「横に並ぶこと」ではなく「相手より1テンポ早くジャガーノートを押し付けること」にある。

 

ジャガーノートを積極的に採用しだして、こいつが見た目の20倍くらい強いことに気づいた。

パワーが5もあるのだ。

 

ライフを詰められた赤デッキがしぶしぶ《シヴ山のドラゴン》をブロックに回してジャガーノートに相打ちを取られる。

ジャガーノート強い。本当に強いんだ。

 

 

ジャガーノート時代

 

とにもかくにもジャガーノート。なにせ無色のアーティファクトである。

どの色のデッキを使っていたプレイヤーもジャガーノートを採用できることに気づく。

 

赤単デッキはアイシーを抜いてジャガーノートを入れた。

4マナで設置して毎ターン1マナで妨害するアイシーよりも

メタゲームに存在する有力なフィニッシャーに対して相打ちを取れ、フィニッシャーを引くまでの間は相手のライフに圧をかけられるジャガ―ノートの方が頼りになる。

 

何よりジャガーノートは「ジャガーノートと相打ちになれる」のだ。

凄いぞジャガーノート

 

アーティファクト・クリーチャーであるジャガーノートを倒すために《粉砕》を入れて

アイシーの代わりにジャガーノートに乗り換えた【赤茶単ジャガーノート

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アイシーもジャガーノートも割れる。

 

同様に《解呪》を採用したがらみのジャガーノート

 

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英語名の略称から「ディッチャ」の相性で親しまれる置物破壊

 

 

あらゆるプレイヤーが「この環境の最強生物はジャガーノートこと《巨大戦車》である」と認識した大ジャガーノート時代の到来である。

 

 

ついに生まれる多色デッキ

 

ここへきてメタゲームを打破するために長らく単色環境だったこのゲームに転機が訪れる。

多色のデッキが初めて生まれたのだ。

 

メタゲームを動かした新たなる強力なクリーチャーはクリーチャーの色から登場した。

 

そう、クリーチャーの色と言えば…である。

 

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やっぱりクリーチャーの色は青じゃないか!

 

《マハモティ・ジン》はタフネスが6あり、一方的にジャガーノートを葬り去れる。

特に気にされていなかったジャガ―ノートの「攻撃強制デメリット」がここで問題になる。 

 

一旦、青いデッキが《マハモティ・ジン》を立てればジャガーノートは無駄に自爆特攻をするだけの機械になる。

 

とはいえ、これまでジンが採用されてこなかったのはその「遅さ」に理由がある。

6マナの《マハモティ・ジン》を出せるようにマナを伸ばしつつ序盤のジャガーノート合戦に追いつく方法…それがとの融和である。

 

のマナ加速カードから4ターン目に《マハモティ・ジン》の着地を目指し、引けない間はジャガーノートを相手のジャガーノートにぶつけてブロックして時間を稼ぐ。

 

相手の《ラノワールのエルフ》《送還》することで召喚テンポをずらしジャガーノートの着地を遅延させる。

 

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先手後手を入れ替えられるテンポカード

 

相手には3ターン目ジャガーノートを着地できないように妨害しながら自身は3ターン目のジャガーノートを押し付ける。

 

しばらくジャガーノート合戦をするうちに《マハモティ・ジン》を立てれば相手を大きく牽制でき、2体のジンが並べばもう勝利である。

 

《マハモティ・ジン》に「除去耐性」があったのも大きい。

 

何を言っているのかと思われるかもしれないがこの環境で除去呪文と言えば粉砕解呪の二大ジャガーノート除去のことであり、それらの通用しない《マハモティ・ジン》はまさに「除去耐性のあるフィニッシャー」足りえたのだ。

 

このデッキで唯一の懸念点は《マハモティ・ジン》が何枚手札に欲しいのかという問題で、2枚は欲しいが3枚は来て欲しくない。

 

また序盤に2枚は引きたくなくて中盤にはむしろこれまでの定石通りジャガーノートが欲しい。

 

どこかにジャガーノートとしても2枚目の《マハモティ・ジン》としても使える都合のいいカード」があれば…

 

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青いジャガーノート

 

このタイプのクローンカードの特徴として「1枚目として使うことができない」という弱点がある。

今欲しいのは「ジャガーノートとしても2枚目の《マハモティ・ジン》としても使える都合のいいカード」である。

 

《マハモティ・ジン》として使いたいのは2枚目の時なので問題ない。

 

では《クローン》ジャガーノートとして使いたい時にはどうしたらいいんだろう?

こちらも問題ない。

なぜなら《クローン》はコピーするクリーチャーを「あなたのクリーチャー」に限定していないからだ。

 

今はジャガーノート時代

対戦相手がジャガーノートを繰り出してくれるんだから、それをコピーすればいいのだ。

 

クリーチャーの色であるとクリーチャーの色であるが手を組んだ「最強のクリーチャーデッキ」

それこそがこの環境で最も強いデッキとなった。

相手が他のタイプの《マハモティ・ジン》デッキであっても、今度は《クローン》

相手の《マハモティ・ジン》のコピーとして出せばにらみ合いの盤面にできる。《マハモティ・ジン》同士の戦闘では互いに相手を倒せないからだ。

こちらは緑を採用しているので膠着を《巨大化》などで崩してしまえば勝利は目前となる。

 

【マハモティ・クローン】こそが環境最強のデッキに思われた。

 

最強のクリーチャーのデッキが最強、終わり!

 

あれ…何かを忘れているような…

 

 

続・最強のクリーチャーがいるデッキが最強なのか?

 

そういえば初めに書いた通りこの環境の最強クリーチャーは最初は夢魔であった。

 

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最強のクリーチャー再び

 

しかし夢魔デッキは誰も組まずに机上の空論だと流していた。

デッキに入れられるのカードはろくなものがない。

デッキの形にするためには「夢魔以外の強いクリーチャー」がいないのが問題で…

待って、待って、いるじゃん!

 

黒単色デッキにも入る「強いクリーチャー」が…!!!

 

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ジャガーノートは黒単でも使える。

 

それだけではない。

黒デッキは他にも使えるカードがある。

環境の仮初の最強クリーチャーである《マハモティ・ジン》をタップすることで自身のジャガーノートが自爆しないようにすることができるカードが…!

 

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アイシーもまた黒単で使用可能。

 

こうなれば純粋に質の戦いである。

6マナ5/6飛行と6マナ6/6飛行で更に成長の余地があるクリーチャー。

真の最強の座がどちらか、馬鹿でも理解することができる。

 

悪夢は顕現した。

【黒単ナイトメア】、真なる最強クリーチャーのデッキである。

 

しかしどんなに対戦相手が強いクリーチャーを使おうとも【マハモティ・クローン】にはあらゆる切札をコピーできる《クローン》がいるはずだ。

 

なぜ【黒単ナイトメア】の時はそうはいかないのだろう?

 

答えは夢魔が単なる6/6でなく沼/沼な点にある。

 

の多色である【マハモティ・クローン】では夢魔をコピーした《クローン》は形を維持することができず0/0となって消えていく…

 

加えて【黒単ナイトメア】は他のデッキに比べると比較的ジャガーノート密度が薄い。

手札にジャガーノートでなく《クローン》のみを握っているときの【マハモティ・クローン】を相手に《氷の干渉器》などの妨害アーティファクトのみを立てている場合、動きを一気に遅く停滞させることができる。

ゲーム展開が遅ければ遅いほど、勝負は夢魔にとって有利に運ぶ。

 

また多色化による事故率の上昇も【マハモティ・クローン】側は無視できない。

それまでは土地の色が偏り多少《マハモティ・ジン》の召喚が遅れても他の色のデッキに勝てていた。

だが、「ジンを出せなくはないが出し遅れる」という状況は【黒単ナイトメア】相手では致命傷になってしまう。

 

対して【黒単ナイトメア】は名前の通り沼だけを並べる色事故とは無縁のデッキ。

本当の本当に最強クリーチャーのデッキが最強なのだ!

 

本当に?

 

 

部族エルフの復権

 

最強のデッキ【黒単ナイトメア】

しかし黒単ゆえの弱点としてマナ加速ができない。

 

アルファ版の黒にあった《暗黒の儀式》がパイオニアには再録されていない。

何故か? 強すぎたからだ。

 

マナ加速の奪われた黒が使う夢魔は少しばかり遅い。

 

そんな悠長なデッキを倒せるアグレッシブなデッキと言えば…

最初に環境を取ったデッキ。【エルフ部族ビート】である。

 

点ではなく面で攻める部族ビートはブロッカーを横に展開しないデッキ相手に強い。

ジャガーノートの数を増やして赤単相手に強くした【緑単ジャガーノート【エルフ部族ビート】の間を取った面制圧の緑単デッキが復権する。

 

かつての強力デッキが辿った「多色化」の道を【黒単ナイトメア】では取れない。緑のマナ加速を入れるために《森》を入れてしまえば夢魔の強みが失われてしまうからだ。

 

こうしてメタが一周した。

 

当初、虚無のフォーマットと見られ、カード種類の少なさからすぐに最強デッキが見つかると思われていたパイオニアルファ40。

 

だが、そこには健全な一周するメタゲームが存在した。

このフォーマットに「強いデッキ」はあれど「最強のデッキ」は存在しない。

メタゲームは流動し変化しながら回り続ける。

 

もしあなたが望むならこのフォーマットで遊んでみるといい。

まだ誰も見つけていない新たなるデッキやそれへのメタデッキが湧いてくる可能性は眠っている。

 

最後にカードプールへのリンクを張っておく。

興味が出たら、あなたもデッキを考えてほしい。

そして可能ならバカなことで遊べる友人を誘い…虚無のフォーマットにメタゲームの有を見出してほしい。

 

 

↓英語アルファ版カードリスト

scryfall.com

 

 

 

 

 

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【今日のフォーマット第4回】パイオニアルファ40(フォーティ)【#MTG】

やあ、久しぶりの『今日のフォーマット』の記事だよ。

今回ご紹介する虚無フォーマットは、

『パイオニアルファ40(フォーティ)

 

一体どんなフォーマットなのか?

君たちもMTGの深淵に足を踏み出そう!

 

前提知識1

アルファ版って何?

 

MTGマジック:ザ・ギャザリングにはたくさんのカードセットが存在し大量のパックが売られ続けてきた。

その中でも「一番最初のセット」

すなわち、世の中に初めて出たマジックのブースターパックがある。

 

まあ何事にも初めの1つと言うのは存在する。

当たり前のことだよね。

 

そしてその「マジック最初のパック」の中でも、特に一番最初に世に出た「第1版の第1刷」こそがアルファ版である。

 

カードというよりも骨董品やアンティークの類であり、高額な価格で取引される。

 

 

高額カードとしてよく話題に挙げられる《Black Lotus(ブラックロータス)なんかを例に挙げれば分かりやすいだろう。取引価格が約1千万円とか、そんな感じ。

 

ただブラックロータスは単純に「強いカード」なのでちょっとノイズがあるかもしれない。

 

ここでは何度も再録されている赤の代表的な火力《稲妻/Lightning Boltを例に出そう。

 

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《稲妻》は再録されている。当然この再録された《稲妻》もゲームに使用できるし、

性能も全く一緒だ。

 

つまりゲームの道具として見た時には、アルファ版も再録版も同じ『価値』を持つ。

 

再録版はだいたい500~600円くらい。

「限定販売品」「特殊イラスト」とかの稲妻だと再録版の《稲妻》でも1500円くらいする。ゲームとしての『価値』は同じなので、希少性 やコレクション性に追加の価値が生まれているんだ。

 

これが「アルファ版の《稲妻》

…ようするに「マジック最初の《稲妻》だとどうなるかというと、

 

ネット通販で4万5千円で売れたりした記録が残ってたり、もっと上の5万円台での取引もある。

 

「アルファ版って何?」という疑問への答えは分かっただろうか?

 

「マジックの最初のカード。貴重なので高い」

 

 

フォーマット

「アルファ40(フォーティ)」って何?

 

アルファ40はマジックの遊び方のひとつである。

マジック:ザ・ギャザリングは現代までいくつものルール変更を重ねてきた歴史がある。

それらの変更が加わる前の「最初のマジック」を遊ぶためのフォーマット、それが「アルファ40」なわけだ。

 

ざっくりした説明として…

「デッキ枚数が現代の60枚と異なり40枚」

「同名カードは4枚までの枚数制限がない」

などの構築上の特徴がある。

 

このアルファ40フォーマットの特徴のひとつに「再録カードの使用禁止」が挙げられる。

 

通常のマジックではデッキに《稲妻》を入れるなら、アルファ版の《稲妻》だろうと、シークレットレアの《稲妻》でも、基本セット2010の《稲妻》だろうと好きな《稲妻》を使用できる。

同じカード名のカードは同じように扱われるのだ。

 

アルファ40ではそうではない。

 

アルファ40で使用可能な稲妻は「アルファ版の《稲妻》だけなのだ。

さっきも書いたように500円くらいのはずの稲妻がアルファ版だと5万円くらいする。

 

アルファ40はゲームバランスがルールの上では機能してない。

ブラックロータスを好きなだけデッキに入れられるのだ。

まともにやったら先行が高い確率で勝つだけのゲームになると思う。

 

しかし、現実的な「予算」の問題として1千万円のブラックロータスを山のように積んだデッキなどは組めるはずがない。

結果的に「予算」がアルファ40のゲームバランスを取る機構になっているのだ。

 

僕みたいな貧乏にはとても手を出せない「古きを懐かしむ天上人の遊び」、

それが「アルファ40(フォーティ)」である。

 

 

フォーマット

「パイオニア」って何?

 

イオニアは近代マジックを長く楽しむためのフォーマットとして設立された。

 

最新カードでのマジックを楽しみたいなら「スタンダード」を遊び、

同じデッキを長く使って近代マジックをするなら「モダン」という住みわけがされたのも今は昔。

 

その住みわけからそこそこ長い年月が既に経過した。

 

結果的にモダンという名前に反して「モダン」は少しばかり古さを感じさせるフォーマットになった。

 

イオニアはモダンの設立当初の目的を再現すべく2019年に生まれた新フォーマットだ。

イオニアこそ「更新された近代マジック」のための「比較的新しいカードだけを使えるフォーマット」であると言えよう。

 

 

 

虚無フォーマット民特有の悪魔合体

 

 

さて、ここに古き良きアルファ40と近代マジックのパイオニアがある。

この2つを混ぜるのはどうだろう?

 

つまり、「マジックが初めて生まれた時」から存在しつつ、

未だに近代マジックで再録され続けるような「お馴染みのカード」たちを使って遊ぶのだ。

 

アルファ40の参入障壁であった「金銭面の負担」を取り払い、近年になってから再録されたカードを解禁して、安く組むことができるようにする側面もある。

 

アルファ40が「予算」によって取っていたバランスが失われる懸念は近代マジックであるパイオニアのプールが解決してくれる。

 

当たり前のことながら、ブラックロータスなどのぶっ壊れカードは再録されたりすることがない。

 

近代でも再録されるような「長く親しまれるバランスの取れたカード」だけが使えるのだ。想像よりもずっとこのゲームは「壊れた環境」にはならないようにセーフティがかかっているに違いない!

 

というわけでここに今回の虚無フォーマットを設立する…!

 

フォーマット

『パイオニアルファ40(フォーティ)』

 

使用可能カードは「初出がアルファ版で、パイオニアで使用可能なカード」

デッキの構築制限は「40枚以上、同名カードの枚数制限なし」とアルファ40同様。

 

ゲーム中のルールは「アルファ40」のものでなく、パイオニア側を利用することにしよう。(大昔のルールとか知らない人のが多いしね)

 

 

アンティークの味わいあるカードたちが新イラストや新枠で活躍する奇妙なゲームにようこそ!

 

それではイオニアルファ40について語っていこう。

 一体どのようなカードがこのフォーマットで使えるんだろう?

 

が要する攻防一体の切札として長年にわたり親しまれてきた天使クリーチャーと言えば…古参プレイヤーの想像した通り《セラの天使》だ!

 

 

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《セラの天使》はマジック最初のセットであるアルファ版で登場してから何度も何度も再録されている。

2018年に再録されているカードであるためパイオニアでも使用できる!

 

警戒能力がキーワードになるよりも遥か昔から、《セラの天使》は攻撃にもブロックにも参加できる能力で白の防御を固めてきた。

 

白の防御力を象徴するこんなカードもある。

 

《高潔のあかし》をご覧あれ!

 

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基本セットに5回ほど収録されている白の防御的な側面を表現したカードだが10年近く再録されることがなかった。

しかし2019年、『エルドレインの王権』のパックで再録!

 

僕は最初「新規カード」が来た!と思ったんだけど、驚くほどに初出はアルファ版と言うとても古式ゆかしいカードだったんだ。

 

記事執筆時点ではスタンダードでも使えるカードなので昔のカードを知らないマジックプレイヤーでも見かけたことがあるかもしれないね。

 

 

のカードは何が使えるだろう?

 

青と言えばクリーチャーの色…もといインスタント呪文を使い魔法を唱える色として推されている。

 

対戦相手の呪文を打ち消したり、クリーチャーを手札に戻して妨害するなどトリッキーな動きをする。

 

この動きはパイオニアルファ40でも健在だ。

呪文を打ち消すなら《呪文破》を使うことができる!

 

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《呪文破》はちょっと古いカウンターで『基本セット2014』を最後に再録されていないけど「パイオニア」の範囲でギリギリなんとか使うことができる。

 

手札に戻す方はどうだろう?

 

《送還》の呪文がある!

 

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『基本セット2020』でも再録されているので《呪文破》は見たことがなかったという最近のプレイヤーでも知っているだろう。

 

 

 

が使えるカードの中にはこのフォーマットの『最強クリーチャー』が存在する。

 

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夢魔はパワーとタフネスが黒マナを生み出す基本土地、《沼》の枚数によって決まる。

それはつまり沼を並べれば並べるだけ強くなる!

6マナを払って呼び出した時点で6/6、次のターンも沼を置けば7/7…さらに置ければ8/8と巨大になり続ける!

 

理論上は、このクリーチャーが最大の「基本のパワー」を持っているといえるだろう。

 

その上、黒と言えばクリーチャーを死から呼び覚ます墓地回収系カードの存在も忘れてはいけない。

 

 

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《死者再生》は墓地のクリーチャーをたった1マナで手札に回収できる。

対戦相手がなんとかして倒したナイトメアが蘇るさまはまさに悪夢と言ったところか…

 

 

待った!

 

確かに悪夢的に強いナイトメアだが、

のドラゴンもパワーでは負けていない!

 

「基本のパワー」の最大値は夢魔でも起動型能力によるパワーアップならどうだ?

 

あの切札勝舞くんも使った《シヴ山のドラゴン》が赤にはいる!

 

 

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《シヴ山のドラゴン》の基本のパワーは夢魔に劣る。

しかしドラゴンの炎のブレスを表現した起動型能力によって、

赤マナ1点を支払うたびに、そのターン中のパワーが上昇する!

パワー10を超える飛行クリーチャーの攻撃は対戦相手の20点のライフなどあっという間に焼き尽くすことだろう。

 

とはいえドラゴンにも弱点はある。

 

炎と相反する氷の力でドラゴンさえも凍結する魔導器が存在する。

 

アーティファクト・カード《氷の干渉器》だ。

 

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。現在では金属的な見た目の銀色のカードだが、アルファ版の頃は古代の魔導器を表す茶色だった。

こう言った魔導器による妨害を主体とする「茶」も色と同じようにデッキ名に冠されることがあって、今でもたまに使える。

 

「残念だったな! お前のドラゴンはタップされ続けて攻撃できな…」

 

「甘いぞ! 俺のドラゴンはその程度では止まらない! 《粉砕》!玉砕!大喝采!」

 

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赤の色の役割である「アーティファクト破壊」はアルファ版から存在しつづけている。

妨害アーティファクトを壊せるカードも当然あるのさ。

 

が最後になったね。

緑と言えばクリーチャーとマナの色だ。

 

つまりマナを生むエルフがいる。

 

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エルフと聞いて想像するようなか弱い1/1のボディから離れた凶悪な《ラノワールのエルフ》の印象的なフレーバーテキストは覚えている人も多いんじゃないかな?

 

小枝を踏み折れば、骨を折ってあがないとする。
――ラノワールのエルフの、侵入者への処罰

 

そんな1/1の貧弱なエルフにやられるものかと油断しているプレイヤーは緑のクリーチャー強化呪文にゲームを覆される。

定番のコンバットトリック《巨大化》があるのだから。

 

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さて、パイオニアルファ40で使用できるカードの一部を紹介してみた。

古き良きマジックの懐かしさと、近代マジックの交わるこのフォーマット。

 

虚無のフォーマットに見えて意外と味がするのであなたも楽しんではどうだろうか?

 

このフォーマットのいいところはいくつかあるが、

なかでも特に強調したいのが「価格」だ。

 

価格によりバランスをとる元祖アルファ40と違って、パイオニアらしく新しいカードが使える。デッキを組むための価格は非常に安いものとなっているんだ。

(1枚10円どころか1枚当たり約0.1円という格安カードまである)

 

 

次の記事では安さにものを言わせてこのフォーマットを遊んだ話をしよう。

このフォーマット…虚無と見せかけた『有』の可能性が眠っている…!

 

それではまた次回!

それまであなたに温故知新の心がありますように!

 

実践編プレイレポート↓

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【#MTG初心者 向け】統治者って統率者とは違うの?【ルール説明記事】

 

やあ、今回はMTGのルール解説記事だよ。

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統率者の統治者が紛らわしい。

 

 

新パック『統率者レジェンズの発売が迫り、毎日プレビューが楽しみで仕方ない。

さて、統率者レジェンズでは私の大好きなメカニズムである『統治者』関連の能力を持つカードの再録や新規カードが登場しているのだが…

カードには一切の注釈文がない。

 

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「あなたが統治者になる」とはどういうことか?

コモンカードにすら注釈文はなく、MTG初心者は頭を悩ませているだろう。

そもそも『統率者レジェンズ統率者とは関係しているのか?

 

統治者の初心者にはさぞ分かりにくいと思う。

そこで今回の記事では統治者について説明していこう。

 

 

Q1.統治者って統率者と関係あるの?

A1.(直接の関係は)ないです。

 

 

日本語訳がめちゃくちゃ似てるうえに統率者レジェンズ統治者カードが入っているので紛らわしいけど、英語では全然別の言葉です。

 

両者に直接的な関係はありません。

ただ統治者カードはもともと多人数戦向けのカードであったこと、

統率者が多人数戦で、使用可能なカードプールに全ての統治者カードが含まれていることから、統治者カードのファンは統率者でそれらを使うことがよくありました。

 

その辺の事情はカードデザイナーの方々もよく知っていて、今回のように統率者戦ドラフト用のパックである統率者レジェンズ統治者カードを収録しているわけですね。

 

両者に直接的な関係はありませんが、相性はいいのです。

 

 

Q2.統治者になると、どんな良いことがありますか?

A2.自分のターン終了時にカードが引けます。

あと王冠を被ることができます。

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画像引用元:こちらマジック広報室!!『コンスピラシー:王位争奪』発売記念パーティーに参加しよう!|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

 

統治者カニズムが初登場した『コンスピラシー:王位争奪』の発売記念パーティでは王冠のペーパークラフトが配布された。

統治者になればこの王冠を被ることができるし、『統治者権変遷に係る布告』書類に名前を書くこともできるんです!

 

僕はこういう小物をゲームに持ち込むのが大好きなのでつい使いたくなる。

でも仲間受けが悪かったので結局1日持たずに誰も王冠を使わなくなった。

これらはオプションなので持っていなくても統治者になることはできる。

 

統治者になることのゲーム的なメリットは「自分のターンの終了ステップにカードを1枚引ける」という特権を得られることだ。

 

つまり「あなたが統治者になる」カードは本質的にキャントリップ(1ドローできるカード)なんだ。

 

 

もし、次のあなたのターンが来て、あなたがまた統治者であるなら、そのターンの終わりにもカードを引くことができる。

 

統治者になることはあなたに大きなカードアドバンテージを得るチャンスをくれるんだ!

 

ただし、統治者の座を狙うものは常に周りにいる。

 

 

Q3.統治者になると、どんな悪いことがありますか?

A3.対戦相手から攻撃されやすくなります。

 

 

いずれかの対戦相手が統治者であるプレイヤーを攻撃して戦闘ダメージを与えることに成功したなら、統治者であるプレイヤーは統治者でなくなる。

 

それに加えて、攻撃を成功させたプレイヤーは新しい統治者になるのだ!

 

統率者は多人数で闘うゲームだから、統治者のAさんを攻撃して新しい統治者となったBさんをCさんが攻撃!など、統治者が目まぐるしく変わる試合を楽しもう。

 

この「ダメージによる統治権の移動」はあくまで戦闘ダメージでしか起らないことに注意してほしい。

 

例えば対戦相手がインスタントの火力呪文を唱えて統治者にダメージを与えたとしても、統治者変わらない

 

「ライフを失わせるカード」なども同様。

 

 

Q3.コントロールデッキは統治者になれませんか?

A3.いいえ、統治者カードがその機会をくれます。

 

ここまでの説明ではクリーチャーなしでのコントロールデッキなどは一度統率者としての特権を奪われると再び統治者になることができないと思ったかな?

 

しかし、「あなたが統治者になる」カードを使った場合、現在どのプレイヤーが統治者になっているかの争いを無視して、即座にあなたが統治者となれるんだ!

 

「統治者は2人以上になれない」ため、それまで統治者であったプレイヤーはその特権を失う。

 

ノンクリーチャーコントロールでも統治者の座を奪い返すことはできる!

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クリーチャーなしで統治権を維持し続けるのは難しいことかもしれないね、

ただ毎ターンの追加ドローはそれを支援してくれることでしょう。

(強いこだわりがない限り、壁となるクリーチャーを用意したほうがいいとは思うけど…)

 

 

Q4.コンボデッキは統治者になれませんか?

A4.いいえ、あなたのターンに統治者を倒せばよい。

 

もしあなたが偏屈な変わり者でノンクリーチャーバーンデッキを使っていて、

統治者カードをデッキに入れていないとしても、統治者争いに参加することはできる。

 

(ただし、通常のルールでは誰かが統治者カードを使うまで誰も統治者ではないことには注意。誰かが統治者にならないことには統治者争いは発生しない)

 

統治者であるプレイヤーがゲームに敗北した場合、ターンプレイヤーが統治者となる。

 

【インスタントの火力呪文を唱えて統治者にダメージを与えたとしても、統治者変わりません。】と上の方で書きましたが、これはその例外。

もし、あなたのターンに統治者を焼き殺したなら、あなたが新たなる統治者として君臨する!

 

 

ただし、この処理は「誰が倒したか」でなく、ターンを参照することに注意せよ。

もし、あなたが別のプレイヤーのターンにインスタント火力で統治者を焼き殺したなら、あなたではなくターンプレイヤーが玉座をかすめ取るだろう!

 

 

Q5.統治者が自身のターンに敗北したらどうなりますか?

A5.統治者は次のターンのプレイヤーになります。

 

この質問はどちらかと言えばルールの穴がないかのチェック要素だね。

 

無様にも自分のターン中に死亡した 統治者玉座は次の手番プレイヤーに引き継がれる。

 

ルールに隙はありません。ゲームから統治者の存在が消えたりはしない。

統治者カードを誰かが使うのに成功したのなら、そのゲームの終了時まで必ず誰か一人が統治者となる。必ずね。

 

 

 

実際のゲームプレイでは王冠ではなくトークンカードに似たアイテムで統治者を示すことが多いけれど、『統率者レジェンズには新イラストの王冠が収録されている。

ぜひ『統率者レジェンズを購入して新たなる王冠を楽しんで!

 

この記事が統治者を知らずに『統率者レジェンズのプレビューを見ていた、あなたの助けになれば幸いだ。

それではまた次の機会に! それまであなたが統治する玉座が奪われませんように!

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【SF布教記事】SFと童話を絡めた三題噺『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』【バンブー界隈に届け】

やあ、バーチャルVtuverの豆猫さんだよ。

今回の記事は小説の布教記事だ。

布教したいのはSFと童話を絡めた短編集、

『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』!

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この作品はいわゆる「三題噺(さんだいばなし)」の形を取った短編集である。

 

三題噺(さんだいばなし)」とは「お題」を3つ決めて、それらを作中に組み込んで物語を作る落語の芸。

 

『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』でも同様に、3つのお題を使った短編が6作品 収録されている。

 

三題噺(さんだいばなし)」のお題はタイトルの通り。

すなわち

「トランスヒューマン」

ガンマ線バースト

「童話」

 

SFにあまり興味がない人は最初の2つは知らない言葉かもしれない。

 

 

「トランスヒューマン」

 

トランスヒューマンはざっくり説明すれば「人の肉体を捨てて進化した人類」である。

自分の脳みそを電子的に再現したバックアップを作り、寿命に捕らわれることなく不死の存在にになったりするなど、人間のくくりを大きく超えた種族がトランスヒューマンだ。

SFなんかで「脳みそ以外をすべて機械に変えたサイボーグ」がでてくることがある。

そのまま脳みそまで機械化してしまったのがトランスヒューマンだと思えばいい。

(元となる人間の脳みそがあるという点でロボットとは異なる)

 

ガンマ線バースト

 

ガンマ線バースト「宇宙で起きる『なんか凄い爆発』」くらいの理解で大丈夫だ。めちゃくちゃな密度の星が衝突して爆発したものとか、そういう事情は全部無視してもOK。

ガンマ線バーストを受ければトランスヒューマンの体はあっという間に消し飛んでしまうだろう。ただし、脳みその電子的なバックアップが生きているならば、トランスヒューマンはそこからまた容易に復活できる。

つまりトランスヒューマンにとってガンマ線バーストは「無視できないほどに深刻な突発的な大災害」だけど「電子脳さえ無事なら致命的ではない」くらいのものである。

 

「童話」

前述のSF用語に詳しくない人が飲み込みづらい要素を包み込んで飲み込みやすくするエッセンスとして、それぞれの短編は童話をベースに作られている。

 

シンデレラを基にガンマ線バーストによりガラス化した降着灰に覆われた地球の惨状を絡めた「地球灰かぶり姫」などのタイトルが並ぶ。

タイトルのセンスで言えば、

さるかに合戦を基にした「《サルベージャ》VS甲殻機動隊が群を抜いていると私は思う。

 

 

どれも非常に面白いので是非読んでほしい!

 

…とまあ無難な話をしたところで、

ここからはちょっと「狭い界隈」に向けたアピールをさせてもらいたい。

 

いわゆる「バンブーエルフ」の話で盛り上がれる界隈の人に、この小説が届けばいいなと思ってわざわざ布教ブログを書いている。

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収録されている短編のひとつにかぐや姫を基にした「竹取戦記」と言う話があり、

これがもう本当に面白いバンブーSFなのだ。

 

いまのようなむかしのような不思議な時代、竹取の翁というものがいました。

野山に押し入り竹をとっては、いろんな用途に供していました。

 

竹は炭素でできています。カーボンの筒を高く伸ばし、地面の熱で暖められた空気を根元から取り込み。上昇気流を中に通して、マイクロタービンを回してはエネルギーを取り出すのです。

 

早川書房、著:三方行成『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』収録「竹取戦記」より冒頭部引用

 

 

「知性化された竹林」に入り竹を取る「トランスヒューマンの竹取翁」と謎の知性体「カグヤ」の交流を描いた短編は、ついうっかり『トランスヒューマンガンマ線バースト童話集』であることを忘れて真剣に読みふけり、緩くなった涙腺が涙をこぼすほどに面白かった。

 

いやほんと、キャラが立ってて読んでてSF以外の部分、血のつながってない翁とカグヤの家族愛とかにぐいぐい引き込まれる。

 

ベースの童話の要素をひねる発想力と、短編ながらも(短編だからこそ)魅力的なキャラを短い文でも立てることができる筆力。

 

胡乱な与太話の民がバンブーエルフを1カ月以上話題にし続ける2年も前に、これだけ良質なバンブーSF短編があったのかとうならされること間違いなしです。

 

シンデレラをモチーフにした「地球灰かぶり姫」こちらから全部読めるので、

これを書ける作者のバンブーSFに興味が湧いたらぜひ購入してください。

「地球灰かぶり姫」全ページ無料公開

 

お値段が気になる方には軽くて安くなった文庫版が近日発売しますので、

そちらもぜひ検討してみてください。

文庫版「トランスヒューマンガンマ線バースト童話集」 | 三方 行成, シライシユウコ

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【#MTGアリーナ】ブルバックと24人の請願者【ヒストリック・ブロール】

さて、以前紹介した《しつこい請願者》のデッキを覚えている読者の方はいるだろうか?

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デッキに何枚でも入れられる



omamesensei2.hatenadiary.jp

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今週末にMTGアリーナFNMでは「ヒストリック・ブロール」がフォーマットとして指定された。

今までアリーナのシングルトン(同名カード1枚までというルールのフォーマット)では《しつこい請願者》が禁止されることもしばしばあったが、

今回は禁止リストにその名前がない。

 

加えてヒストリック・ブロールはデッキ枚数が60枚のフォーマットだ。

対戦相手がデッキ枚数250枚のバベルデッキでライブラリアウト対策をしてくることもない。

 

さあ、今こそ《しつこい請願者》デッキ復活の時だ!

 

 

ヒストリック・ブロールは「統率者」と「同名カード1枚制限」のルールを持つフォーマットだ。

これまで取り扱ってきたブロール系統率者デッキとも違う新しい統率者を紹介しよう。

 

これがツナバベルブルーの最新の統率者だ!

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Jumpstart限定カード

 

切削は比較的新しいルール用語だ。

今まではながながと「ライブラリーの上からカード2枚を墓地に送る」などと書かれていた文章を「カードを2枚切削する」と略して呼べるようになったのだ。

 

つまりプルバックの能力は「《しつこい請願者》を4枚揃えたら12枚デッキを破壊する能力は、代わりに24枚破壊するよ」と言っているのである。

 

ブロールはデッキ60枚のゲームだ。

まずゲーム開始時に統率者を取り除き残りの59枚をライブラリーにする。

ここから初期手札の7枚を引く。

1ターン目のデッキ枚数は52枚だ。

 

つまり請願者を複数揃えての能力起動2回で48枚切削したなら、それはもう勝ちと同義である。

(少し足りない分は毎ターンのドローで自然に失われる)

 

しかし敵も悠長なデッキばかりではない。

ヒストリックのデッキはカードパワーがスタンダードよりも高いので

相手の猛攻をしのぎながら請願者を4人集めることはできるだろうか?

 

はっきり言うと難しい。

 

請願者4人をそろえる前にゲームが終わることの方がずっと多い。

大抵はそれより早く試合終了になるのだ。

 

ああ、所詮ツナバベルブルーはネタデッキだったのだろうか?

 

いや、そうではない。

 

改めてしつこい請願者を見てほしい。

このカードにはどこにも請願者を4枚集めろとは書いてないのだ。

 

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「アドバイザー」を4体?

アドバイザー…アドバイザーね。

 

さて、プルバックのテキストが見切れていてクリーチャー・タイプがよく見えないけど

人間・アド…と書かれているね。

アド…アド…アドバイザー!?

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アドバイザーである統率者

 

 

つまりどういうこと?

 

1ターン目 島を置いてエンド

2ターン目 請願者

3ターン目 ブルバック

4ターン目 請願者×2を出して

 

なんと4ターン目にアドバイザーが4人そろう。

 

 

ブルバックは統率者なので「必ず初手に来る」わけだから、請願者の必要人数は3人で足りる。

デッキに狂いそうなほど大量に積まずともよくなり、相手の妨害に枠を使えるようになる。

 

4ターン目に24枚のデッキを破壊して

5ターン目に24枚のデッキ破壊。

 

60-1-7-(24×2)-5

=-1

 

そう、ブルバックの参入で請願者は「ちんたらとデッキ破壊をするネタデッキ」ではなくなっているのだ。

 

もちろん上記のような流れは狙える時は狙っていきたいけど相手の動向に合わせて

請願者を優先するか妨害を切るかを考えながら動いていくことになる。

 

そしてそのための妨害スペースはデッキに開かれている!

 

請願者を3人は引きたいし、相手の除去やブロッカーに回すことも加味して4枚いればなおよい。

 

そういうわけで調整した枚数が24枚。

だいたい一般的なデッキの土地枚数くらいだ。

 

現在使っているレシピがこちら!

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ブルバックと24人の請願者、ぜひ楽しんでほしい!

 

ツナバベルブルーver3.2

______________________________

 

統率者
1 文飾衒才のブルバック (JMP) 10

デッキ
1 思考崩壊 (RNA) 57
23 島 (JMP) 53
24 しつこい請願者 (RNA) 44
1 マーフォークの秘守り (ELD) 53
1 ヴァントレス城 (ELD) 242
1 迷える思考の壁 (RNA) 59
1 イプヌの細流 (AKR) 303
1 甘美な忘却 (THB) 70
1 抗えない主張 (AKR) 55
1 叱責の風 (AKR) 90
1 水没した秘密 (GRN) 39
1 物語の終わり (M20) 77
1 荒れ狂う騒音 (ZNR) 67
1 無礼の罰 (ELD) 42

_____________________________________

 

TENET(テネット)の鑑賞ハードルを引き下げたい

久しぶりの(コロナのせいで本当に久しぶりの)映画記事です。

今回、布教したい映画は「TENET テネット」です。

 

 

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TENET

 

さて、この「TENET テネット」という映画は一般的には時間モノのSF作品として紹介されています。

そしてその難解さを指摘する声も多くあります。

 

業界人のコメントでは「凄い!」と褒める感想の皮を被った「正直、よくわからん」と言いたげな感想が散見されますし、

SNSでは「考察」や「解説」と銘打たれた文章がいくつも見受けられるなど「TENET テネット」は難解な作品であるという風潮があるのは事実です。

 

ええ、それ自体は否定できません。

「TENET テネット」は正確な理解をしようとすると深い深い考察沼へとハマることになる厄介な映画です。

 

しかし、「TENET テネット」を見るためのハードルを自分の中で上げすぎないでほしいとも思うのです。

 

「頭のいい○○さん達が考察してる映画だけど自分には難しそう…」と尻込みしてほしくはない! そう私は思うのです。

 

「TENET テネット」は難しい映画だけど「TENET テネット」を楽しむのは難しくない! 私が言いたいのはそういう話です。

 

 

「TENET テネット」のジャンル

 

SFに難しいイメージを持っている人もいるかもしれません。

「TENET テネット」が時間や未来をテーマとしている点から「TENET テネット」SF映画だと思って敬遠する人もいることもまた想像に難くありません。

しかし、私自身は「TENET テネット」を見てSF映画とはまた少し違うジャンルの映画だと感じました。

 

いや、もちろん「TENET テネット」がSFであること自体は否定しません。

「TENET テネット」にはSFの要素は多分に含まれています。

 

しかし、「ジャンル」が何かと問われれば私は「TENET テネット」を別の映画ジャンルとして紹介したく思うのです。

 

「TENET テネット」はスパイ映画

 

ミッション:インポッシブル「007」などのスパイアクション映画

「TENET テネット」はそれらによく似た構成をしています。

 

頼りになる仲間と達成困難な任務に挑み、正体不明ながらも「重要なアイテム」を求めて世界各地を回り、任務の途中で美女が出てきて彼女を危険に晒す悪役とバトル!…みたいな。

 

「TENET テネット」の感想で「2回見ないとわからない」といったフレーズをよく見かけます。

(3回見てもわからない…などよりオーバーな表現もたくさん)

 

しかし、これらの感想は半分正解で半分間違っていると僕は思います。

 

そもそも2回見ないと面白くない映画って「未完成品」だと思うんですよね。

もちろん1回目に見たラストで「どんでん返し」のある映画を見た時につい「2回見ることで初めて楽しめる」という感想を口にしたくなるものです。私もそういうときがあります。

 

でも、本当にしっかりした「どんでん返し」のある映画は1度見るだけで「ああ! あの時のアレはそういうことだったのか!」と唸らせてくるものです。

 

「TENET テネット」はどうでしょう?

 

スパイ映画としての「TENET テネット」

つまり「時間兵器」に関わるギミックをある種のマクガフィンとして見た場合の「TENET テネット」は2回見なければ分からないほど難解ではなく、1回だけでも「それっぽさ」を飲み込むことができます。

 

「TENET テネット」は難解、2回見ろ!という意見は「TENET テネット」をSFとして完全に読み解こうとすると立ちはだかる壁を乗り込めるためには2回以上見ろという話であってスパイアクション映画としての「TENET テネット」は1度見るだけでも十分に楽しむことができると私は感じました。

 

「TENET テネット」は難解です。

全貌を理解するためのハードルはとても高く…

しかし「TENET テネット」を楽しむためのハードルはそれほど高くありません。

 

「TENET テネット」スパイアクション映画マクガフィンを「ダイヤモンド」や「機密書類」でなく「時間兵器の構成パーツ」にしたことで副次的に、「すごいスパイツール」や「敵の使う非合法なヤバい攻撃手段」なども時間テーマのものに変わっています。

(命中したという結果の方が先に起こり時を逆さに進む『逆行弾』など)

 

しかし、それらは「今まで見たことない奇妙なアクション」を見せるための舞台装置に過ぎません。

難しくそれらのアイテムの作用について悩むこともできますが「今まで見たことない奇妙な映像」でのアクションシーンを見て「すっげ~!」と感じるだけで十分に楽しむことができるのです。

 

繰り返します。

 

「TENET テネット」は難解です。

全貌を理解するためのハードルはとても高く…

しかし「TENET テネット」を楽しむためのハードルはそれほど高くありません

 

「TENET テネット」はバディアクション・スパイ映画として見るだけでも楽しむことができるのですから!

 

「TENET テネット」の監督の発言を引いてきましょう。

 

ノーラン監督は、「この物語のコンセプトは時間そのものであり、私たちが時間をどう体験するかを描いています。それを、サイエンスフィクションスパイジャンルの要素を交えて紡ぎ上げているのです」と語っています。 

 引用:映画『TENET テネット』オフィシャルサイト *リンク先ネタバレ注意*

 

人々はサイエンスフィクション部分について難しい難しいと繰り返します。

しかしスパイジャンル部分を強く意識して見れば独特の映像体験を味わえ、バディの友情に心揺さぶられるアクションムービーとしてシンプルに楽しめます。

 

難しい映画だからと敬遠せずに、ぜひ「TENET テネット」を楽しんでみてほしい。

そしてもしどうしてもサイエンスフィクションの部分への好奇心がお財布を緩めたなら複数回の視聴をすればいいのです。

 

最初から2回見る覚悟無しでも、ほぼCG無しで撮られているとは到底思えない「TENET テネット」のド迫力で奇妙な映画を味わえるのです。

 

そしてこの奇妙な映像はSNSの感想でなく劇場に足を運ばないことには得られません。

 

仮に「TENET テネット」が小説だとしてこれほど面白かったでしょうか?

私にはそうは思えません。

 

「TENET テネット」アメリカンコミックだったなら?

これもそうとは思えません。

 

「TENET テネット」がアニメーション映画だったなら?

前の2つよりは面白いでしょうね。

動きがあることは「TENET テネット」にとってとても重要です。

でも、それは奇妙なアニメ映画と言うだけでしょう。

 

実写映画として「TENET テネット」が撮られたことで「今まで見たことない奇妙なアクション」を十全に楽しめるのです!

 

ここから先は言葉を連ねても無粋でしょう。

言葉では伝えづらいものなのですから。

 

正直なところ、私はこの映画のSF側面について若干懐疑的です。

「いや、それ理屈として何かおかしくないか?」と感じる部分もありました。

(これは私の側の不見識によるものなのかもしれませんが)

 

しかし、そういったおかしな現象もすべて納得できる「理由」があります。

監督は「今まで見たことない奇妙なアクション」を撮りたかったのです。

かっこいいシーンが優先で理屈は後から付ければいいんです!

 

監督の難解な脚本を読んで困った主役。

彼に監督が言ったという「そんなに脚本を分析しなくてもいいよ」「シーンを信頼して」などの発言はまさしく、「TENET テネット」「今まで見たことない奇妙なスパイ映画」としての側面を象徴していると私は感じました。

 

(この発言のソースは劇場パンフレット。非常に価値あるSF映画としての考証にも富んだ一冊なので、アクション映像美だけでなくSF映画として「TENET テネット」を堪能したいならぜひ購入をオススメします。)

 

言葉で言っても伝わらないものを伝えるために色々と工夫してみたけれど、

実際にPVを見てもらう方が早いでしょう。

 

ところどころ「奇妙な動き」「違和感」のあるスパイムービーの世界がそこにあります。

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PVの最後、飛行機をぶつける作戦について楽し気に語る二人。

金髪の若者をバディとした黒人のスパースパイが主役の…

バディものスパイ映画

ンョシクアFS行逆間時

 

今回のオススメ映画、「TENET テネット」をよろしくお願いします!

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映画系過去記事

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ポケモンのPV冒頭を見てスタンドバイミーを見た話。

 

ポケモンBUMP OF CHICKENのコラボMVが公開されて多くのポケモンファンが湧いた9/29の夜。

 

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PVの冒頭が「線路の上を行く4人の男の子」から始まることに、

赤・緑世代のプレイヤーの一部が盛り上がっていた。

 

私もまたその一人だ。

 

赤・緑では冒険の始まりとなる自宅のテレビに映画が映っている。

 

内容は…

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あるいは赤緑世代でなくサンムーン世代のプレイヤーも見たことがあるかもしれない。

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これらの[ おとこのこが 4にん せんろのうえを あるいてる…… ▼ ]  のがMV冒頭のシーンだ。

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このシーンは映画のスタンド・バイ・ミーが元になっている、という逸話がある。

定説でありTwitterには一時期スタンド・バイ・ミーがトレンド入りすることになった。

 

しかし、その「元ネタがスタンド・バイ・ミー」ということのソースが呟かれているのは見かけなかった。

 

まあソースなんかなくてもMVの4人がスタンド・バイ・ミーの4人だと分かるほどにそっくりだと言われればそれまでなんだけど…

著作権とかの問題があったのか服とか結構違うのに「あの子だ!」とわかるデザインセンスがいいですね。)

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ゲームフリーク田尻智が以下のインタビューで語っているのがソースかもしれない。

ポケットモンスター』で最初に1階へ降りると母親がテレビで映画の『スタンドバイミー』を観ているように、少年がなにかこう知的な刺激を得たり、新しい道具を手に入れたりしたときに、自分の見ている世界観が変わるようなことと同じで、それは世界中のどこへ行っても10代くらいの少年の気持ちのなかには共通してあるものなんです。

引用:https://www.nintendo.co.jp/nom/0007/taidan1/page04.html

 

 

この映画「スタンド・バイ・ミー」が今なら Amazon Prime Videoで無料視聴できる。

吹替版↓

Amazon.co.jp: スタンド・バイ・ミー を観る | Prime Video

字幕版↓

Amazon.co.jp: スタンド・バイ・ミー (字幕版) を観る | Prime Video

 

(個人的オススメは吹き替え)

 

個人的な思い出語りになってしまうのだけど、

スタンド・バイ・ミーは母親が大変好きな映画で、子どもの頃に何度もそのタイトルを聞いた。

 

「きっと今はつまらなく思うかもしれないけれど、この映画は大人になったときにまた見なさい。多分ずっと変わって見ることができると思うから」

 

そう母がたびたび言っていたのを今でも覚えている。

 

ポケモンが来年25周年を迎えようとしている。

 

あの頃、ポケットモンスター緑を遊び、スタンド・バイ・ミーだと知らずにゲーム内テキストを読んでいた私も、もう十分に大人だと言える年にはなったと思う。

(中身も伴っているかはあまり自信はないけれど…)

 

よく分からない映画だったスタンド・バイ・ミーを改めて観るべき良い機会だと思った。

アマプラ無料と言うこともあって手を伸ばしやすかったのもある。

 

大人になった私の目に、スタンド・バイ・ミーはどう映るだろうか?

 

 

 

 

泣いた。

静かに涙を流した。

 

短い言葉で感想を述べるとしたらスタンド・バイ・ミー「エネココアのマズさを知る話」だった。

 

ポケモンを今まで遊んできた経験が頭をよぎる映画だった。

当たり前のことだが Pikachu のぬいぐるみが出てきたりはしない。

だけど、この映画を見るとポケモンの記憶をくすぐられるのだ。

 

緑の「線路の上を行く男の子たち」

銀で聴いた「ラジオ音楽」

サファイアで作った「秘密基地」

 

そう言った記憶のかけらを刺激する要素が散らばっていてポケモンと言うシリーズの発想の根元はこの映画にあったんだと感じる。

 

 

キャッスルロックのエネココアはまずい

 

スタンド・バイ・ミーの作中で主人公が語る「パイ食い大会」の話。

あれが『ラストが気に入らねえ』と言われるのは、きっと聞き手側がバカなのとは別の理由がある。

『パイ食い大会』はエネココアのまずさから逃れられない終わりだったから面白くないのだ。

しかし、ひと夏の冒険を終えた彼らにとって自分たちの町キャッスルロックは小さく見え、少年たちはエネココアのまずさを知る。
親友はエネココアのマズい町を飛び出して弁護士になる。

 

エネココアが不味いままで終わらないスタンド・バイ・ミーの物語全体が『パイ食い大会』よりも遥かに面白く感じると、ほぼ同時に「冒頭で大人になった主人公が読んでいた新聞記事」に書かれた弁護士死亡事件が繋がるラスト。

私の目からは涙の粒が零れ落ちた。

 

現代のインターネット社会は多分、昔よりも自分の町のエネココアのまずさに気づきやすい。

それでもマズいエネココアを飲み続けるのか?

あるいはエネココアのマズい島にいながらも世界とつながることができる現代の通信インフラを通して「島の外に出る」のか。

 

これからもポケモン・コンテンツが島の外の広い世界を知る後押しになる作品であればいいなあ…と大人になってもポケモンのMVで湧く私は思うのだ。

 

 

 

 

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