バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【#MTGアリーナ】「ウィノータ、禁止されろ」と僕は言った。【アリーナBrawl】

やあ、前回のMTGアリーナ記事ではブロールについて話したね。

 

通常、ブロールのマッチングは行われておらず、

どうしてもブロールがやりたい場合はフレンドと戦うか、

有料オプションとして『ブロール好きのギルド本拠地』というイベントに参加する必要がある。

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このギルド本拠地の利用が期間限定で無料になっていたのでブロールをぜひ遊んでみよう!という記事だった。

 

 

無料期間が終わって残念に思いつつ、有料ブロールを遊ぼうとすると…

なんとコロナに対するステイホーム応援のため、再び無料でアリーナのブロールが遊べるようになっていた。

 

というわけでまた、ブロール漬けの日々を楽しんでいこう!

 

この前、紹介したデッキは『相棒』メカニズムを使ったものだった。

新パック『イコリア:巨獣の棲処』の舞台となる世界では、人間と怪物たちが暮らしている。

多くの人間は怪物と戦う(あるいは逃げる)ことを選んだ。

しかし、怪物と特殊な絆の力を結べる人間も存在する。

そんな人間と怪物のコンビを表現するためにイコリアにはいくつかあって、

相棒メカニズムも同じようにプレイヤーである「あなた」と「相棒となる怪物」とで絆を結ぶことができる。

 

今回は違う形で怪物と人間を繋ぐ統率者を紹介しよう。

 

《軍団のまとめ役、ウィノータ》

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ウィノータは怪物と戦い片腕を失った女性だ。

しかし、その戦いの果てに彼女は、その怪物と絆を結ぶことに成功した。

こういう怪物と絆を結んだ人間は眷者(けんじゃ)と呼ばれている。

イコリア次元には何人もの眷者たちがいて、彼らは怪物と共生している。

 

しかし、イコリアの人間の大半はそうではない。

怪物は自分や家族の身を危険にさらす存在であり、滅ぼすべき人類の敵だ。

 

「怪物と繋がる眷者(けんじゃ)たちは人類の裏切り者!」

そう責める人たちは決して少なくない。

 

そんな人間のコミュニティから追い出された眷者たちをまとめ上げ、怪物との生き方を教えてくれるのが彼女:ウィノータだ。

 

ウィノータは怪物(=人間でないクリーチャー)が攻撃するたびに、

その怪物と繋がる人間を探すのを手助けしてくれ、彼女がまとめる軍団はどんどん増えていく。

 

まさに「統率者」と呼ぶにふさわしく、現環境のブロールでトップクラスに強力な統率者として暴れまわっている。

 

僕はオリジナルデッキを引っ提げて『ブロール好きのギルド本拠地』に乗り込んだ。

そして敵としてウィノータと出会い…ボコボコにされた。

 

マジで強い。ウィノータは本当に強い。

ウィノータとマッチングすること自体が不快なレベルだ。(個人の感想です)

 

僕は「ウィノータは禁止されろ」と悪態をついた。

 

しかし、こういう「○○が強いから禁止しろ」という意見の9割くらいは間違った判断であることが多い。

たまたま相手のデッキが良く回ってるとか対戦相手のプレイヤーが強すぎるとかの余計な補正がかかっている。

 

実際に使う側に回れば違う世界が見えてくる。

何かしらの「弱点」だったり、苦しいポイントがあるはずなのだ。

 

それを知ることでオリジナルデッキはウィノータに対策できる。

敵を知り、己を知れば百戦危うからず。

 

というわけでウィノータデッキを自分で組んで回してみよう!

…あっ、ウィノータ持ってない…。

 

え。マジで…? ウィノータ対策について知るためだけにMRWC(最高レアの引き換え券)でウィノータを作成しなきゃいけないの…?

 

まあでも、ここは我慢だ。

そうでもして弱点を知らないとマジでウィノータに勝てないんだよ、こっちは。

 

さあ、僕と宿敵ウィノータの奇妙な共同作業が始まった。

それは…悪夢の始まりだった。

 

まずは土地から

 

僕はデッキを組む時、まずは土地から決める。今回も土地からデッキを組み始めよう。

このデッキでは4ターン目にウィノータを安定して出せるようにしたい。

 

計算はマジで面倒なのでしない。

(アリーナブロールで「4ターン目までに土地を4枚置ける確率」は非常に計算が面倒な上に僕は算数はともかく数学は大の苦手なんだ)

 

直接使った感想からの逆算という因果のねじれが発生するけど、ウィノータデッキは土地24枚をオススメする。

 

また土地は基本的にはすべてアンタップイン可能なものに絞りたい。

「1〜3ターン目のどこかで1度くらいタップインしてもよくない?」

ウィノータを知らないとそう思うかもしれないが、このデッキはマナの管理がかなりシビアなので、タップインは本当に入れたくないんだ

 

《統率の塔》《聖なる鋳造所》を採用しよう。

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《寓話の小道》は色マナ安定とデッキをほんの少し圧縮するメリットがあったので検討したが、1~3ターン目だとタップインしてしまうのがどうしても気になったので不採用。

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それじゃあいよいよデッキの中身を整えていこう!

 

このデッキで土地とウィノータの次に入ったカード…つまり最初に入ったカードが何か、わかるかな?

ちょっと考えてみてほしい。

 

ウィノータは人間じゃないクリーチャー(以下、怪物と略す)が攻撃すると、

人間クリーチャーをライブラリーから呼び出すことができる。

 

どういう動きが理想のムーブになるかな?

 

1ターン目 怪物を召喚

2ターン目 怪物を召喚(可能なら複数)

3ターン目 怪物を召喚(可能なら複数)

4ターン目 ウィノータを召喚

 

これで4ターン目にたくさんの怪物がたくさんの人間を連れてきてくれる。

引き次第ではゲームエンドになるだろう。

 

本当だろうか?

 

マジックには土地以外にも「マナを生むカード」が存在する。

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そういうカードの助けを借りれば1ターン早く、3ターン目にウィノータを叩きつけられるんじゃないか?

 

「スタンダードに2マナ以下でマナ加速できる赤のマナ・クリーチャーがいるわけないだろ。エアプやめろ」と怒る読者もいるかもしれない。

 

これに対し「いや《チャンドラの火炎猫》がいるよ」みたいな揚げ足を取っていても仕方がない。

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ウィノータはチャンドラでもエレメンタルでもないからね。

 

2ターン目に「マナを生み出すクリーチャー」を召喚できるのは緑じゃないと難しい。

ブロールでは統率者の固有色と異なる固有色のカードは使えない。

 

赤白のウィノータに緑のマナ・クリーチャーは入れられない。

 

しかしブロールだからこそ使える手段がある。

《秘儀の印鑑》なら、どの色のデッキでも2ターン目にマナ加速を行うことができる!

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このカードを使えば3ターン目にウィノータを呼ぶことができる。

加えて、アーティファクトはマナ・クリーチャーと違い召喚酔いしない。

 

1ターン目 1マナの怪物を召喚

2ターン目 印鑑を置いて、1マナの怪物

3ターン目 ウィノータを召喚

 

この理想ムーブなら悠長にタップインの多色土地から動き出すデッキがもたつく間に勝負を決められるだろう。

 

 

【1マナ域】

 

そういうわけでこのデッキでは1マナの怪物を多めに使う。

次のような条件にあう怪物を優先して採用したい。

 

・速攻

ゲームが進めば進むほど1マナのカードの価値は低くなる。

しかし、ウィノータを出した後に引いた1マナの速攻クリーチャーは、

実際には1マナでなく踏み倒した人間分の価値があるわけだ。

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・回避能力

1マナのクリーチャーはブロックされたら大抵の場合は死んでしまう。

しかし「~にはブロックされない」というブロッカー回避能力を持っているなら、

そのクリーチャーは生き残り、次のターンもウィノータが人間を呼ぶトリガーになる。

 

都合のいいことに先ほど挙げた3体の速攻クリーチャーのうち2体は、速攻だけでなく回避能力まで持っている、文句なしに採用できるね。

 

定番の回避能力としてよくあげられるのは飛行だ。

地上を這う相手には止められない上空からの攻撃は魅力的だね。

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飛行クリーチャーたちも3体採用しよう。

 

他の1マナクリーチャーについては「場持ちの良さ」「2点以上のダメージを出せるか」とかを理由に採用を決めるのがいいだろう。

 

1マナ域の役割は怪物としてウィノータの能力を誘発させることなので人間の採用はしない。

 

【2~3マナ】

 

2マナからは怪物だけでなく人間も検討していく。

とはいえ「よほど強い理由」がない限り2マナは怪物で固め3マナから人間を混ぜたい。

 

2~3マナ域の怪物に求められるのは速攻性でなくアドバンテージである。

 

優先したい条件は以下の通り

 

トークンを横に並べる

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トークンを生み出す効果は、カード1枚が2体になる。

「怪物」トークンを生み出すカードは非常に強力だ。

中でも「兵士トーク(人間とは言ってない)を生み出す《急報》なんかは、

日本公式プロモーションでも触れられるほどだ。

 

・1枚で2度美味しい

 

ウィノータ・デッキは大量のアドバンテージで押しつぶすデッキ…そう思われがちであり、自分自身使われている間はそう思っていた。

 

しかし、実際には相手は除去や打ち消しによる妨害をしかけている。

棒立ちのサンドバックじゃあないんだから、当然だ。

 

そこでアドバンテージを稼ぎ出すための「火種」を失わないカードが重要になる。

《鍛冶で鍛えられしアナックス》が最高だ。

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ストーリーの上では人間だったアナックスは、神の力を注ぎこまれて亜神に昇格した。

これによりゲーム上では「怪物」としてウィノータを誘発させることができ、対戦相手の全体除去を受けても盤面を立て直すことができる。

 

出てくるトークンにも注目、

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半人半獣のサテュロスたちだ!

 

これも「人間ではない」わけだから、角や尾が生えていることに感謝しなきゃね!

 

この「アドバンテージ損失をしないことの重要性」に気づいてから、1マナのカードに死亡時にトークンを残す《不気味な修練者》を追加した。

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能力に長々と色々書いてあるけど、

このデッキに動員カードはこの1枚だけなので、

「1/1のゾンビトークン を生成する」という効果だと思っておけばいい。

(こういうことを迂闊に書くとカードゲーマーは変容との相互作用について指摘しようとするのを僕は知っているよ。そこで、このデッキの最終的なリストには変容カードを1枚入れたので、存分に相互作用して楽しんでくれ!)

 

【人間たち】

 

ぶっちゃけ趣味でいいと思います。

ウィノータから捲れればコストに関係なく叩きつけられるので、

マナコストが高めな奴らを選んでもいい。

 

とはいえ手札に来た時に完全に腐るのは嫌なので理想は「3マナから6マナで効果が派手なもの」ということになる。

 

赤白の多色カードでも白のトリプルシンボルでも踏み倒せるので好きに入れるといいんじゃないかな。

 

もしかするとこの部分こそウィノータデッキの個性の見せ所かもしれない。

 

個人的にオススメなマイナーカードとして、

《銀翼の戦隊》《鼓舞する隊長》を紹介しておこう。

 

スタンダードを遊んでいるプレイヤーには「なんだそのカード!?」となるかもしれないね。

《銀翼の戦隊》は「ブロール構築済みデッキ」で追加された限定カード。

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クリーチャーの数がそのまま力になるので、横に並びやすいこのデッキとは相性抜群。

出てくる「騎士トークン」が兵士同様に「怪物」扱いなのも嬉しいオマケ。

 

 

《鼓舞する隊長》は「チュートリアル用カード」として存在する。

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なんと紙のカードは実在せず、MTGアリーナでのみ使用可能という変わり種。

チュートリアル用カードは意外とかゆいところに手が届くので一度チェックしてみる価値はあるだろう。

 

例えば、今回のリストでは最終的に外すことになったけど、チュートリアル・カードに1マナで速攻をもつ《怒り狂うゴブリン》がいる。

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このデッキに追加の1マナ 速攻持ち「怪物」が欲しい場合は入れてもいいかもしれないね。

 

 

さて、では実際にウィノータ・デッキを回していこう。

散々、僕のオリジナルデッキをいじめてくれた憎きウィノータの力を僕に教えてくれ!

 

試しに戦い続けて様子がおかしいことに気づく。

 

一度もウィノータが人間を連れてくることがなかったんだ。

 

いや、誇張抜きのマジで。

相手に除去されたり、露骨に相手が打消しを構えているから唱えることがためらわれたりして、結局5戦ともウィノータの効果を使うことはなかった。

 

「ああ、相手が使うと強いのに自分で使うと弱いってこと、あるよね」

 

うん、そうだね。それはカードゲーマーあるあるだ。

そして、もともとその「弱い部分」を知るためにウィノータを組んだんだもの。

 

ただし、この話のオチはそういうことではない。

なぜならウィノータが活躍しなかったそれらの戦いで、

僕のウィノータは全勝したからだ。

 

どういうことなの?

 

まず前提を踏まえよう。

今回の記事ではMTGアリーナのブロールイベント、

「ブロール好きのギルド本拠地」で遊ぶための企画だ。

 

本来、紙で遊ぶブロールは多人数で戦うバトルロワイアルがメインなのに対して、

アリーナでは仕様上、多人数戦でなく1対1のタイマンバトルになる。

 

そのため「速攻で相手を倒すアグロデッキ」が紙ブロールに比べてはるかに強く立ち回れるんだ。

 

ライフが30点ある敵を3人倒さないといけない多人数ブロールと、

ライフが25点の相手を1人倒せばいいアリーナブロール

 

どちらが速攻デッキにとって嬉しいかは一目瞭然だよね?

 

相手が手札に単体除去を1枚しか握っていないとする。

ブロールでは互いの統率者が見えているから、こちらがウィノータを出せることは相手にはっきりと伝わっている。

 

スタンダードのウィノータデッキは、手札にウィノータを引けるかわからないが、

ブロールでは確実にウィノータが出てくることが約束されている。

ならば、対戦相手はそこに妨害を向けなければならない。

 

さらにブロールのような統率者戦バリアントのルールでは、

除去や打ち消しで倒された統率者が2マナ多くコストを払うことで復活する。

妨害1枚では統率者指定されたウィノータに対処しきれないのだ。

 

そうなると貴重な除去や打ち消しは温存せざるをえない。

なにせブロールだと構築制限でデッキに基本土地以外の同名カードは1枚しか入れられない。

便利で強力な除去呪文を入れようとしても1枚しか使えないのだ。

 

結果として「本当は止めなければならなかった怪物たち」が対戦相手の除去から守られる。

 

アグレッシブな小型クリーチャーの群れが暴れれば「ウィノータ抜き」でもそのまま押し切れる。

いや、「ウィノータ抜き」というのは彼女に失礼だろう。

 

「ウィノータが見せ札として存在する」ことで、アグロデッキに活路が生まれるのだ。

 

 

このデッキ、想像よりはるかに強いぞ…?

 

そしてウィノータを出さずに全勝した次の試合…

ウィノータが無事に機能し、勝利することができた。

 

僕は怖くなってきた。

ウィノータデッキ…やばくないか?

 

もちろん、確率やマッチングの偏りでもあったんだろう。

全勝し続けられたわけではない。

(屁理屈を言うなら、デッキ内容を崩してから負けたので変化前のデッキに関しては勝率は10割のデッキだと主張しても嘘ではないだろう)

 

ウィノータデッキでも勝てない試合が何度かあったさ。

土地事故で負けたり、ウィノータ・ミラーで先行を取られて負けたりした。

深夜を回ったあたりでいよいよデッキ自体は微調整の結果「強くなっているはず」なのに負けが続くようになった。

 

一晩寝たら、また嘘のよう勝て始めた。

 

ウィノータを使われている間、僕はウィノータを「馬鹿でも使えるデッキ」だとおもっていた節がある。

「あんなパワーカード使えばそりゃあ勝てるよ」

そんなことはなかった。僕自身使って負けた。

 

だが確かに眠気が襲う前はしっかり勝てたし起きたら勝てた。

 

どうやらウィノータは「考えて使うことでポテンシャルが伸びる」タイプのデッキらしかった。

見せ札であるウィノータと中身が相手に見えていないこちらの手札。

それらをどう動かして最初の4ターンを過ごすのかが大事な頭を使うデッキだ。

 

 

段々、僕の目的がウィノータの弱点を探ることではなくなり、「ウィノータの弱点を埋めること」を考え始めた。

 

互いに敵として出会ったはずの僕らはいつしか絆で結ばれるようになったんだ。

そう、まさしくウィノータと彼女の怪物のように!

 

「自分だけのデッキ」を作りたいという欲望に負けて、僕は先行研究者のリストを見るのをやめた。

自分が組むウィノータデッキは「ウィノータが強い」という噂を聞いた二番煎じかもしれない。

それでも「自分で作ったデッキ」として彼女と絆を結びたくなってしまったんだ。

 

イコリア凄い! 本当に凄いんだ!

 

さて、ウィノータの弱点は何だろう?

 

ウィノータを見せ札として機能させ、相手の除去や打消しを足止めする。

「ウィノータを止めるために相手はリソースを消費する」

これが大前提となっている。

 

もし、統率領域のウィノータをカード1枚で完全に黙らせることができたとしたら…?

 

そう《ドラニスの判事》である。

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ブロール戦ではプレイヤーは統率者に選んだカードを「手札にあるかのように」プレイすることができる。

しかし、それは実際には手札ではなく、統率領域という場所に置かれている。

 

互いの「これ好き」をぶつけ合うブロールにおいて、

これほどヤバい妨害クリーチャーがいてもいいのか?

それもこんなに軽いコストで?

 

こいつを禁止にしろと騒がれていたカードだが、クリーチャーであるため除去されやすく、

ブロールでは同名1枚ルールのためにデッキに入れてもたまにしか出てこないからか、この前の禁止改定を無事に生き残り、依然として使用可能である。

 

 

流石に使われると辛いので対策となる除去として《ヘリオッドの神罰を採用。

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たった2マナで数ターンの間、クリーチャーを無力化できる便利カードだ。

このアグレッシブなウィノータデッキなら、解放されるころには対戦相手の息の根は止まっているかもしれない。

 

しかし、ドラニスの判事ねえ。

こいつ…人間なんだよな…。あっ…ふーん。

 

 これ、当然ウィノータでも採用できるよね?

 

何がひどいって「1枚刺しだか、安定して引けるわけではない」という禁止級カードが人間クリーチャーなんだよな…。

 

ウィノータは怪物が攻撃するたび「デッキの上から6枚見て人間を探せる」

判事を連れてこれる確率は決して低くないだろう。

っていうか実際に回すとめっちゃヒットする。

 

こいつは本当にヤバイ。

 

2マナの人間は相当強い理由がない限り入れるべきではない

この記事の中で語った内容だ。

 

《ドラニスの判事》は入れるべき強い理由がある。

入れろ。

 

もう1体、入れるカードがある。《報奨密偵だ。

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伝説のクリーチャーをこれ1枚で除去できる。

 

ブロールは「伝説のクリーチャーかプレインズウォーカーを1枚選んで統率者にする」フォーマットだ。

 

つまりこのカードのテキストは「お前の統率者クリーチャーと刺し違える」と書いてあるんだ。怖いね。

 

密偵もまた人間なので、ウィノータで探すことができる。

タップで出てしまウィノータとタップ能力の相性は悪いかな…と思ったけど、

冷静に考えて、普通は場に出たターンは召喚酔いしてしまうから特に相性が悪いわけでもなかった。

 

報奨密偵の除去は相手ターンにも起動できると言うのがミソである。

具体的に言うとウィノータ同士のミラーマッチで先に置いた場合、相手のウィノータが効果を使う前に破壊可能なんだ。偉いね。

 

こうして完成した自分だけのウィノータデッキ。

しかし、それは独力で完成したものではない。

他の人のリストこそ調べなかったものの、ミラーマッチ戦った別の人のウィノータデッキを見て「それいいな」と思ったカードは積極的に取り入れた。

 

そう、ウィノータとの殴り合いは続き、デッキは洗練されていった。

 

《反応+反正》は除去として使うこともでき、1ターンに2回戦闘を行う右側は攻撃に反応するウィノータと相性がいい。

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(連れてきた人間は2度目の戦闘に参加できないことに注意)

 

《栄光の好機》はMTGを作っているウィザーズ社のTCG:デュエマのボルバルザークを連想せずにはいられない。

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このデッキは本当に中毒性が高く、気づけばもともといじっていたオリジナルデッキである【らどんフレンズ】より遥かに手になじんでいた。

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マジでこのデッキを手放せなくなり休日が消し飛んだ。

 

 

「押すとたまに良いことが起こるボタン」を設置すると鳩やラットはそれを狂ったように連打し続けるという話を聞いたことはあるだろうか?

スキナー箱 - Wikipedia

*オペラント条件付け・変率強化スケジュール

 

 

ウィノータが攻撃するたびに、そのボタンは現れる。

僕は動物なのでウィノータ・人間ガチャ・ボタンを押し続ける誘惑を断ち切ることができなくなってしまった。

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ウィノータを禁止して、僕がアリーナブロールで再びラドンを握れる日が来てほしい。

切にそう願うよ。

 

ウィノータを禁止してくれ。

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【アリーナ・ウィノータ】

フォーマット:アリーナブロール

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統率者
1 軍団のまとめ役、ウィノータ (IKO) 216

デッキ
1 聖なる鋳造所 (GRN) 254
1 統率の塔 (ELD) 333
1 秘儀の印鑑 (ELD) 331
1 アーデンベイル城 (ELD) 238
1 エンバレス城 (ELD) 239
1 命の恵みのアルセイド (THB) 1
1 癒し手の鷹 (GRN) 14
1 ブリキ通りの身かわし (RNA) 120
1 焦がし吐き (M20) 159
1 ジンジャーブルート (ELD) 219
1 松明の急使 (GRN) 119
1 ドラニスの判事 (IKO) 11
1 フェアリーの導母 (ELD) 11
1 リムロックの騎士 (ELD) 137
1 死の国の憤怒犬 (THB) 163
1 空騎士の先兵 (M20) 218
1 駐屯地の猫 (IKO) 14
1 絞首された処刑人 (M20) 22
1 ブリキ通りの重鎮、クレンコ (WAR) 137
1 軍勢の戦親分 (GRN) 109
1 鍛冶で鍛えられしアナックス (THB) 125
1 軍勢の切先、タージク (GRN) 204
10 山 (UND) 94
10 平地 (UND) 88
1 鼓舞する指揮官 (ANA) 5
1 無傷のハクトス (THB) 218
1 真火の隊長 (GRN) 209
1 報奨密偵 (GRN) 2
1 アクロスの古参兵、タラニカ (THB) 39
1 ヘリオッドの神罰 (THB) 21
1 急報 (M20) 34
1 アーデンベイルの戦術家 (ELD) 5
1 威厳あるレオサウルス (IKO) 202
1 栄光の好機 (GRN) 159
1 反応 // 反正 (GRN) 229
1 忠実なペガサス (M20) 28
1 石とぐろの海蛇 (ELD) 235
1 不気味な修練者 (WAR) 130
1 銀翼の戦隊 (ELD) 315
1 兵団の隊長 (M20) 38
1 エンバレスの宝剣 (ELD) 120

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