今日は『ゼンディカーの夜明け』ドラフトにおける青緑ウィザード構築について、ちょっと日記を書いておこうと思います。
まず前提の共有。
『ゼンディカーの夜明け』ドラフトはアーキタイプドラフト環境です。
つまり、ある程度「こういうデッキにしよう」というビジョンありきでドラフトを進めながらデッキを作っていくのが推奨されます。
今回紹介するのは【青緑キッカー】の派生デッキ。
【青緑ウィザード】です。
ウィザード?
この環境のウィザードデッキは通常、青赤での構築が想定されています。
しかし、今回は敢えてその流れに逆らって『ゼンディカーの夜明け』ドラフトでウィザードのアーキタイプを組むなら青緑で組もう!という内容になります。
青赤を避ける理由
まず、公式の推奨するウィザードカラーで構築しない理由から説明します。
簡単に言うと「弱いから」です。
この「【青赤ウィザード】は弱い」というのはインパクトを重視した物言いであって、ちょっと言いすぎですね。
ちゃんとしたドラフト強者のプレイヤーが流れを読みながら組んだ青赤ウィザードは強力なデッキです。
しかし、実際にドラフトを遊ぶ自分の実力はどうでしょうか?
もしあなたが「強い【青赤ウィザード】」を組めるプレイヤーであるなら、こんな記事を読む必要はありません。
しかし「ドラフトでウィザードデッキを作りたいけどなかなか勝てないよ~」と思っている場合、この記事が助けになる可能性があります。
さて、なぜ「あなたの【青赤ウィザード】」は弱くて「ちゃんとした【青赤ウィザード】」は強いのでしょう?
それは【青赤ウィザード】は非常に構築難度が高いデッキだからです。
『ゼンディカーの夜明け』のウィザード関連カードには「インスタントかソーサリーかウィザードを唱えるたび」に恩恵を受けられるカードがあります。
しかし、これらを軸にデッキを組んでいくのはドラフト初心者には少しばかりハードルの高い作業になります。
十分な数のインスタントやソーサリーを取れなかったり、ウィザードシナジーを意識しすぎるあまりデッキの中に十分な量のクリーチャーが入らなかったり…
【青赤ウィザード】には構築上の『罠』が多く、ドラフト初心者には向いていません。
だからと言って公式の推していない色で組んだデッキの方が強いということがあるでしょうか?
【青緑ウィザード】は推されていない
確かに青緑のウィザードデッキと言うのは公式から直接のサポートを得られていません。
ではここで視点を逆にして見ていきましょう。
青緑のアーキタイプとして公式が推しているのはどのようなデッキだと思いますか?
答えは「キッカー」です。
キッカーメカニズムは全ての色に存在しますが、中でも青と緑ではキッカーカードを使うことで恩恵を得られるカード群が存在します。
これらのカードと、キッカーカードを組み合わせるデッキが青緑で闘うときの基本の型になっているんですね。
ところで、ここで何か気づきませんか?
そうです。インスタント・ソーサリー、そしてウィザードのキッカーカードが多く存在していますね!
青緑のアーキタイプを組む時、意図せずしてウィザード向けのデッキに偏りやすくなるのです。
ここではっきりとウィザードの存在を意識してピックを進めることで青赤で組むよりも手軽にウィザードデッキを組み立てられる可能性が秘められているんです!
キーカード
《秘宝の護符》
青緑ウィザードにおける「必須級」のカードです。
『ゼンディカーの夜明け』において火力除去を得意としていない青と緑で使える火力除去!
これがあるとデッキの仕上がりがぐっと良くなります。
というか、これを使うために組みたいぐらいですね。
前述の通り、【青赤ウィザード】は組みづらく、それ故に余って回りがちなアンコモンです。
色に捕らわれずに使える除去なので喜んで拾いましょう。
《ジョラーガの幻想家》
緑のウィザードです。
直接的なキッカーシナジーはありませんが土地も呪文も欲しいキッカーメカニズムを使う上で手札が減らずウィザードカウントを稼げるこのカードは非常に強力なコモンです。
《探検隊の占者》
《ジョラーガの幻想家》に似た青のウィザードシナジーカードです。
引けるタイミングにラグがある代わりに空を飛んでいます。
ドラフトにおいて「飛行」は非常に強力な能力なのでドロータイミングの遅れを加味しても十分強力なコモンです。
Q.で、このデッキ強いの?
A.そうでもないです
ここまで話を引っ張っておいてアレなんですけど
「強く組めた【青赤ウィザード】」やウィザードにこだわらない【青緑キッカー】の方がたいていの場合つよいです。
公式の推してるアーキタイプとまともにやりあってデッキパワーで勝てるわけないだろ!
じゃあ、何のためのアーキタイプかと言うと「ドラフトで上手く組めない時の避難所」みたいなデッキです。
【青赤ウィザード】を組みたいけど上手く取れなかったり、
【青緑キッカー】を組みたいけど、被りが発生して他の人も組んでいたりするとき。
そう言った場面で、「そういえばキッカーデッキとウィザードデッキってゆるいシナジーがあるんだった」ということを覚えておくことで、
「デッキの失敗作の紙束」でなく「最低限デッキの形をしたもの」を組んでドラフトを遊べます!
お金などリソースをかける以上、やっぱり対戦を楽しみたいですからね。
………。
いや、正直な話をしてもいいかしら?
はぁ〜何が青緑ウィザードですの??
そんなアーキタイプで真っ当なデッキに勝てるわけないのですわ。
青緑キッカーの強いカードはなんだかんだで、インスタントでもソーサリーでもウィザードでもなくエンチャント。
その辺の強いエンチャントをしっかりピックできてない時点でまともなアーキタイプドラフトができている相手に対して不利も不利。
まともな勝負にはならないのですわ。
青緑ウィザードはアーキタイプではなくあくまでも、あくまでも避難所。妥協の産物。次善の策。
そこを理解するのが一番大切。
具体的に何が言いたいかというと、
青緑ウィザードは最初から狙って組むものじゃあないってことですわ。
この記事を書くためにアリーナのゼンディカーの夜明けドラフトを回して「よーし、じゃあ青緑ウィザード決め打ちで組みますわよ!」って挑戦して0勝3敗。
参加費のジェムが溶けて無くなりましたのよ。おファック。
皆様も良く覚えて帰って欲しいのですけれど、この青緑デッキはあくまで青赤ウィザードや青緑キッカーを組めない場合に、御排泄な40枚の紙束を避けるための緊急回避的なデッキ。
最初からこのデッキで使うカードを狙ってピックするのはやめるべきでしてよ。
1回2回たまたま上手くいったレアケースを信用して、それを再現しようとしてはいけない。そういう戒めが必要なのです。
《秘宝の護符》を必須級と書いたのはそう言う意味です。
このカードのない時に青緑ウィザードを組むべきではない。
なんか話が二転三転してるので、
最後にまとめると緑青キッカー組んでいる時に強力なエンチャントがカードの集まりが悪い時は、ウィザード関連カードの評価点数が少し上がる。
青赤ウィザード組む時は「どうせ最終的にデッキに入らない青赤のカード」を取るくらいなら緑のキッカーを拾っておくと乗り換えやすい。
…ぐらいの話でした。
《凍える罠》とかのウィザードが1体いればいい軽いシナジーカードとかもこまめに取っておくとお得。
サンプルレシピ
すゝめとは何だったのか。
おしまい。