MTGの新パック『カルドハイム』が発売しましたね!
私はカルドハイムをいち早く購入して遊べるイベント『プレリリース』に参加したんだけど、今年はいつものように店舗での開催でなく、各自で自宅からリモート対戦をするという形式でした。
普段は遊ばない人と出会うのもプレリリースの楽しみ派だったので少し寂しいけど、こればかりはコロナの影響で仕方がないですね。
そして今回、面白いデッキが組めたんだけどリモートなのでそれを友人に見せて自慢したりできなかったのがちょっとだけ残念に思いました。
で、気づいたんですけど。
数年間MTGのことをブログで書いていて、
『プレリリース前』の記事は扱ったことがあるのに、『プレリリース後』の記事って実は書いたことがなかったんですよね。
というわけで今回は「プレリリースを楽しんだよ」っていう記事になります。
プレリリースって?
マジック:ザ・ギャザリングの新パックが発売するたびに行われる先行体験イベントです。
新パックの発売日より前に開催される『シールド戦』のイベント。
未発売のパックを先駆けて遊ぶので、よく知らないカードとの出会いが頻発し、
「え!? 何このカード強っ!!」っていう驚きを感じられる素敵なイベントなのです。
(この時に強いと感じたカードを、以降スタンダード大会で見かけることがない…なんてのもよくある話だと思う)
全体的にプレイヤーの環境理解が荒いまま行われるカジュアルなイベントなので、
型にハマった強力デッキよりも発売後に環境分析が定着してからはあまり見かけなくなるようなカードを使ったデッキが比較的多くでてきます。
こういう慣れていないからこその新鮮さが楽しいイベントなんですね。
シールド戦の遊び方
イベント会場で参加費をはらいプレリリースに参加すると、未発売のパックが6つ詰め込まれたカッコいいボックスが手に入ります。
(今年の場合、このプレリリース用キットを通販や専門店で買って、リモート対戦する形式でした)
このボックスには追加で『プレリリース開催日の日付が刻印されたレアカード』がオマケとして封入されています。
6パックから出たカード+この日付印つきオマケカードを合わせた91枚のカード!
これらに手持ちの加えて「平地・島・沼・山・森」を好きな数だけ使い、
40枚のデッキを構築しての闘い!
(コロナ禍の「自宅でプレリリース」では通常のプレリリースとの大きな違いとして、店舗でレンタルすることができた基本土地を自前で用意しないといけない事に注意してください。)
対戦形式は先に2回勝利した方が勝利する2本先取のマッチ戦。
それぞれのゲームの間に、使わなかったカードとデッキのカードを入れ替えて調整できます。
例えば《壊れた翼》について考えよてみましょう。
このカードをデッキに入れたはいいけれど、
対戦相手のデッキに「アーティファクト・エンチャント・飛行クリーチャー」がどれも入っていなかったら…?
このカードは死に札になってしまいます。
もしそうなれば、1ゲーム戦った後に《壊れた翼》をデッキから抜いて使わなかったクリーチャーを代わりに入れることができます。
逆に破壊できるカードを対戦相手が多く使ってきたなら、2枚目の《壊れた翼》を足してみてもいいですね。
構築日記
説明だけではぴんと来ないと思うので私が実際にデッキを組んだときの記憶を基に私がプレリリースデッキを組んだ時に考えていたことを紹介していきましょう。
構築準備
まず、オマケでついてくるレアカードの確認。
今回、入っていたのは《兵員の結集》。
白い部族デッキを組む場合、非常に強力な後押しになるカードですね。
次にパックを開けながらレアカードを確認していく。
まず最初に開けて見えたのは《種族の神、コルヴォーリ》。
うーん。
構築戦なら好きなだけ伝説のクリーチャーを入れられるんですけど、
パックから出てきたランダムなクリーチャーで遊ぶシールド戦で伝説クリーチャーを揃えるのは強運が必要な気がしますね。
残念だけど出番はなさそうです。
残るパックも開封していく。
赤い除去呪文や青の神話レアクリーチャーなどを交えながら、レアカードを確認していきます。
そして現れた仲間たちがこちら!
で、伝説のクリーチャーだ~!!!
本来なら次にするべきは手に入ったレアカード7枚を主軸に、他のアンコモンやコモンのカードを眺めながらデッキの色を決めてく作業になるんだけど…
もう私にとって選択肢は1つしか見えていない。
組むだろ…伝説のクリーチャーデッキを…!!!
というわけで、これらの伝説のクリーチャーが集中している黒緑のデッキを組むことが決まりました。
まずは土地から
土地を制するものがマジックを制する!
デッキの土地と他のカードの枚数比率は重要なポイントとなります。
プレリリースキットには40枚デッキ構築の助けとなる「どんなカードを何枚入れたらいいか?」のアドバイスシートが入っているので参考にしていきましょう。
土地枚数はそれによると「17枚」が公式のオススメ枚数のようですね。
しかし、私は敢えて公式に異議を唱えましょう。
カルドハイムでのオススメの土地枚数はもう1枚足した18枚だと!
これは単に公式に逆張りしたいというわけではなく以下の3つの理由がある。
理由1 誇示能力に代表される起動型能力
カルドハイムで登場する新メカニズム「誇示」
これは誇示を持つクリーチャーが攻撃したターン、マナを支払うことで固有の効果を発揮できるという能力語です。
もし使える土地が少なければ誇示能力を使うか、手札のカードを使うかの選択を迫られることになりますが、
十分な量の土地が場にあるのなら、誇示能力を使いつつクリーチャーを戦場に追加することもできるわけです。
これらは誇示に限ったことではありません。
カルドハイムのパックからは《残忍なドローガー》のように氷雪マナをつぎこむことで強化される起動型能力を持つクリーチャーが複数あります。
こう言ったカードを使うなら、「手札にカードがあるが使うためのマナがない」よりは「手札はつきたが盤面に土地とクリーチャーがしつまかり並んでいる」方が、起動型能力にマナを注ぎ込んで動けるわけです。
カルドハイムでは、やや土地を待て余すくらいでちょうど良いのです。
理由2 予顕マナの確保
予顕はカルドハイムで新登場するキーワード能力。
2マナ支払い手札からカードを「伏せる」ことで、正体不明の罠をしかけることができます。
予顕カードを「伏せる」には2マナの支払いが必要になります。
予顕カードを伏せながら、戦線を広げるには、誇示同様にマナが必要になるわけですね、そうマナです。
とにかくマナが足りないのです、カルドハイムでは。
理由3 大ぶりなカードが欲しい
シールドでは1対1でのカード交換を続けて疲弊したところに重たい強力なカードをぶつけて状況をひっくり返したり、
1枚で複数のカードを破壊できる強力な除去呪文で盤面をめくることで勝利がぐっと近づくものです。
そう言った「切り札」的なカードを握ったまま、使うためのマナが足りずにゲームが終わるほど悲しいことはありません。
土地を増やしておくことはマリガンでのキープ基準を緩和する助けにもなり結果的に、土地を1枚減らすよりも手数が増える結果になることも少なくないでしょう。
カルドハイムでは呪文のような特殊な効果を持った土地が各2色の組み合わせに存在しています。
デッキと色が合うようなら、積極的に「18枚目の土地」としてデッキに入れてみるのがいいでしょう。
マナ・カーブを描く
40枚デッキのうち、18枚を土地で埋めたので残る22枚を決めていきます。
土地を多くする理由その3で書いたように、カルドハイムでは重めのカードをいつもより若干多めに取りたいのでマナカーブ(デッキ内のマナコストの重さ分布)を重ためのコストに寄せます。
通常の環境ではあまり重ために寄せすぎると、足の早いデッキに攻め立てられて負けたら重たいカードを出さずに負けるパターンが少なくないのですが、
カルドハイムでは4マナ域の《サルーフの群友》のような予顕を持ったカードを使えば重めのマナコストに寄せても案外デッキは回ります。
「2ターン目に予顕して3ターンに唱える」という動きで速攻系デッキ相手でも攻め手を止められる3/3サイズのクリーチャーを出せれば十分戦えます。
逆に足速なデッキを作るなら3/2など、3/3と相打ちを取れるサイズ感のあるクリーチャーは意識採用しておきたいところ。
というわけで、重ために4マナ域カードを普段より多めに取った黒緑伝説の完成!
果たして、対戦成績の方は…
vs トリコロール巨人
0-2
1ゲーム目土地がなくマリガン
2ゲーム目土地がなくダブルマリガン
土地を多めに18枚とは…
ただ、試合終了後泣きついて遊んでいただいたところやっぱり負けました。
青赤巨人シナジーがきっちりハマったデッキで、更にタッチカラー採用の白から飛んできた神話レア《シュタルンハイムの解放》でのダメ押し。
なんでこれ、予顕すると白マナの数が減るんでしょうね…
そのおかげで青赤巨人から突然天使の軍勢が出てきて惨敗しました。
vs赤黒誇示
こちらのデッキにも採用されている伝説のクリーチャー、ヴェラゴスを相手も使用。
ここから引っ張ってこられたティボルトが強い強い。
デッキの中核であるコルヴォーリを奪い取られてしまいます。
さらに、伝説のクリーチャーであるイーガンを奪われ、気づけばなんと対戦相手の側がコルヴォーリの「伝説が3体」を達成してしまいます。
このままでは悔しいので、なんとか一矢報いたいところ。
2ゲーム目でこのデッキの隠しギミックで勝利が決まります。
実はランダムにキラ加工されたカードが出てくるパックのファイル枠から出た伝説のクリーチャーが、最初に紹介したレア以外にも入っているんです。
接死を持つクリーチャーがダメージを与えると毒カウンターを相手に溜めていく特殊勝利(敗北)効果を持った伝説のクリーチャーです!
このデッキで既に採用していた伝説のクリーチャーであるヴェラゴスもイーガンも実はさりげなく接死持ち。
このデッキの裏ギミック『毒殺』が見事決まります。
そして運命の3戦目。
相手のヴェラゴスが安定して土地を手札に加え続けマナがグングンのび、淀みなく出てきたティボルトに制圧され敗北…!
1-2で終わりました。
負け越しだったけれど、
非常に楽しんで遊ぶことができたカルドハイムドラフト。
充実した時間を過ごせました。
次回以降のプレリリースもこういう日記を書いてみようかな。
プレリリースが終わり1週間。
ついに正式発売したパックを買って、あなたもシールド戦を楽しんでみるのはいかがでしょう?
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