バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【懐かしラノベ紹介記事】キノの旅、ラノベと言うより大きな子向けの絵本。

 

明けましておめでとうございます。

バーチャルVtuverの豆猫さんです。

本年も面白い本・映画の紹介だったり、カードゲームの話をしたり雑多に語っていこうと思います。

 

新年、1本目の記事は『懐かしのライトノベル紹介』シリーズ。

今回あつかうライトノベルは、こちら!

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キノの旅 the Beautiful World (電撃文庫)

 

 

キノの旅シリーズです。

こちらのライトノベルに対する反応は多分大きく分けて2パターンあって、

「今さらキノの旅の布教?」っていう反応が1つ。

もう1つは「タイトルは知っているけど読んだことない」あたりだと思います。

 

第三のパターンとして「え、全然知らない」という反応もありそうなのが怖いところ。

今回、記事を書くにあたって下調べをした私も驚いたのですが、

キノの旅の発売は2000年

驚くことに20年以上も昔の本なんです。

 

なので20代の若者にとってキノの旅は「図書館に合った絵柄のかわいいシリーズ小説」として馴染み深いものだと思われます。

あるいは、ラノベに対する偏見も少なくない時代のことですから、

「面白いとは聞いてるけどライトノベルだったから読んでないんだよね」みたいな立ち位置の本ということもあるかもしれません。

 

ですが、それより若い層にとってはもしかしたら『知らない本』なのかもしれません。

どうなんでしょう?

 

ただ、作者の時雨沢恵一(しぐさわ けいいち)先生は、未だにキノの旅シリーズを書き続けていらっしゃるので、未だに学校図書館にはたくさんのキノの旅がおいてあって、毎年のように読者を得ているなんてこともあるでしょう。

 

 

…じゃあ、このブログで紹介する必要ないのでは?

 

そう言われるとその通りで。

あえて僕がブログに紹介しなくても、多分既に多くのファンがいて、新規のファンも生まれ続けているんですよね、『キノの旅は。

 

じゃあ、このブログではどんな層にアピールすべきか…そう考えて思いついたのが

「『キノの旅』のタイトルは聞いたことがあるけど読んだことがない人」に向けた布教、

あるいは「『キノの旅』を読んでいたこともあったけど最近の話は追えてないし、昔読んだ内容もうろ覚え」な「かつてのキノ読者」に回顧してもらうための記事にしようと思うのです。

 

・どんなスタイルの本?

短編集の形をとっています。

どの本も短編の集まりなので休憩時間にも読みやすいです。


少し変わったところとして

各巻の最初には「ある短編の後編」をプロローグとして始め、

「その短編の前編」をエピローグとして巻末に載せる前後逆した独特なスタイルになっていることは覚えておくといいでしょう。

 

物語は時系列通りには進まずに、新しめの巻に過去のエピソードが入ることもあるので「どこからでも読める」と言えなくもないのですが、

やはり刊行順に読むべきだと思います。

 

主人公以外のサブキャラが再登場し、エピソードの主役になることもあるので刊行順に読まないと突然知らない人が主人公のエピソードが始まりますからね。

(それはそれで読めないことはないと思いますが多分混乱します)

 

・どういう話?

 

主人公のキノと相棒の「喋るバイク」の2人旅を描いた物語が中心となります。

旅人のキノはひとところに長くはとどまらず、いろいろな国を渡っていきます。

 

この『国』という概念が独特で、我々がそのままイメージするような国とはちょっと違います。

 

まず『国』の多くは隣の国と隣接していません。

広い広い自然の中にぽつぽつと町があり、その町ごとに別の国になっている…というほうが実情に近いかもしれません。

また国ごとにかなり独自色が強く、まったく異なる文化的な背景や技術レベルを持っていて国が違うエピソードでは同じ世界観だとは思えないほど振れ幅の大きい差異が見受けられます。

 

イメージで言えば宇宙に広がる星のそれぞれに宇宙人がいるようものと置き換えてもそう読み味の変わらないエピソード群もあるくらいにはズレています。

 

一方で多くの『国』では問題なく言語が通じるなど、実際の国家以上にそれぞれが似通っている点もあります。

 

こうした「言葉は通じるけど話が通じるとも限らない不思議な世界」をいくつも旅する主人公の人間と人ならざる相棒の2人旅がキノの旅の大半を占めています。

(時折、二人以外の人物にスポットを当てた話もあります…)

 

 

・どういう小説?

 

僕はキノの旅は非常に「絵本」的な小説だと思います。

 

分類上は『キノの旅』はライトノベルですし、文章と絵の分量の割合も絵本とは到底言えないでしょう。

でも物語の底を流れている空気感は凄く絵本っぽさを思わせるのです。

少し大きくなった子供に向けた絵本と言った趣の小説と言えるでしょう。

「表現」や「話の込み入り方」「銃器についてやたら饒舌になるところ」などは絵本ではなく小説っぽいところがありますし、そもそもの文章量が絵本ではなく小説のそれなのは言ううまでもありません。

 

しかし、優しい物語や少しばかりの過酷さがある物語、時に残酷で、時に狂おしくなるような物語の数々は子供のころ、絵本を読んだときと同じような感情を喚起します。

 

読書の原体験を呼び覚ますような『キノの旅』の物語は絵本的な魅力にあふれているのです。

 

 

買おうとしたんだけど巻数多くない?

 

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キノの旅XXIII the Beautiful World (電撃文庫)

 

ローマ数字なので読み取りづらいですが、執筆時点での最新刊は23巻

結構、歴史の積もった巻数になっています。

 

そう、そうなのです!

キノの旅オタク一般教養ラノベ読み一般教養のように扱う人もいる中で、

実態として、「名前は聞いたことがある」といった人が手を出すにはちょっと巻数が増えすぎているのが実情です。

 

良いところに気づきましたね。

 

もちろん、私はオススメする『キノの旅』があり、

そのために今日布教記事を書いています。

 

 

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キノの旅 the Beautiful World Best Selection I

 

こちら!

キノの旅 Best Selection』です!

読んで字のごとく、キノの旅シリーズのベストセレクションであり

人気エピソードを選りすぐった単行本となっています。

 

多くのライトノベル同様に文庫本で出ているメインシリーズと違って、

大きめの単行本としてしっかりと重いハードカバーの装丁に、

「基本的なエピソード」とも言えるような話が詰まっている。

 

これを読めばタイトルだけしか知らなかった人でも『キノの旅』の作風を抑えることができるだろう。

また、長く『キノの旅』から離れていた読者の「復習」としても良いセレクションだと思う。

 

もしこの単行本を読んで気に入った場合、進むべきルートは2つある。

1つはAmazonなどで売ってる「全23巻セット」へ進むルート。

 ↓

 

 

もうひとつは単行本の2巻に進むルートだ。

 

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キノの旅 the Beautiful World Best Selection II

 

実は単行本ベストセレクションは現在3冊が刊行されている。

つまり「いいとこどり」の単行本だけでも十分な量のエピソードが楽しめるようになっているんだ。

 

かつてのキノ読者、あるいはタイトルだけは知っていて読んだことがない人。

ぜひ、この単行本ベストセレクションから『キノの旅』の世界に触れてみてほしい!

 

 

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