バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

バーチャルVtuver(存在しないVtuberを装う遊びをする人) ※当ブログはファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC. ウィザーズ・オブ・ザ・コーストのファンコンテンツ・ポリシー|WIZARDS OF THE COAST GAMES 連絡用Gmail:beencatsun@gmail.com

【#KBPTL】神河ブロックパウパータイニーリーダーズ・綺羅デッキ【#MTG】

大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner

 

やあ、KBPTL(Kamigawa Block Pauper Tiny Leaders)記事へ ようこそ。
歓迎するよ。

 

この記事では最近、私のTLでちらほら見かける謎のフォーマット(遊び方)
「神河ブロックパウパータイニーリーダーズについて扱うよ。

 

「神河ブロックパウパータイニーリーダーズ」が何かわからない人は先にこちらの記事を読んだほうがいいかもしれない。

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 


さて、前回は白の狐デッキを組んだ。

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 


今回は別の色のデッキを組んでみよう。

僕は青白が大好きなので次の色は青にしよう。


青と言えば「打消し」のイメージがあると思う。
今回紹介するデッキにもその要素はバッチリ入ってくるよ。


今回、統率者に選ぶ1枚はこちら。

《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅(おおいなるはりつむぎ、きら)/Kira, Great Glass-Spinner

 f:id:omamesensei:20191101133852p:plain

 すべての呪文はもつれたつづれ織りであり、綺羅はそれをほぐす偉大なるものである。

 

綺羅とは自分の身を着飾るという意味の名前だ。
日常で聞く日本語の範囲では「綺羅星のごとく」というのが一般的だろうか?
英語サイトなどではKiraはDressだと説明している。

 

前回は神と戦う狐のデッキだったので今回は神を統率者に採用してみた。

しかし前回の「狐だから採用!」のような甘い裁定はせず、冷静な青のデッキらしくふるまおうじゃないか。

「神だから優先して採用!」のような基準は持たず、クールに性能評価していこう。
《さまようもの》? 

f:id:omamesensei:20191102143153j:plain

あの神は置いてきた。
この戦いについてこれそうもない。

 


大いなる玻璃紡ぎ、綺羅という伝説の神はどのような性能か見ていこう。
青らしい「ドロー・打消し・飛行」の三要素の内、2つを兼ね備えている。

 

1つ目は飛行。
前回紹介したような地上の守りを固める難攻不落な狐の守りも上空を飛ぶ神の攻撃は止められまい。

2つ目の能力は打消し。
綺羅(きら)…着飾る/Dressの意味の通り、味方に魔力の衣を纏わせ強化する。
効果は自軍全体に「単体除去をフルオートで迎撃する打消し能力」を付与するもので、
綺羅がいる場合、対戦相手はこちらのクリーチャーを除去するために呪文を2枚つかう必要が出てくる。

 

敵の防御に関係なく航空戦力で相手を狙い、撃ち落とそうとする除去呪文から身を守る。これが綺羅のデッキの戦略となるだろう。

 

さあ、デッキ構築を始めよう!

 

まずは土地から。

 

デッキ構築記事は今までも何度か扱ってきたね。
当サイトでは土地をデッキの中で重要視している。

もしこれがタイニーリーダーズなら世界観を無視して西洋風の《ヴァントレス城》を建てたくなるね。

 f:id:omamesensei:20191101133911p:plain

相手ターンの終わりに打消しを構えて使わなかったらヴァントレス城の賢者たちに未来を占ってもらうという動きは強力だ。


パウパーならば土地を引きすぎた場合にドローに変換できる《灰のやせ地》だろうか。

f:id:omamesensei:20191101133932j:plain

 

ようこそ神河ブロックパウパータイニーリーダーズへ。

 

これらは神河には存在しない地形である。
よってデッキには入れられない。

KBPTLで青マナを出せる特殊地形は残念ながら存在しないんだ。
つまり島を何枚入れるか? という問題になる。

 

青のデッキはコントロールデッキとしての性質があることから、土地は多めにとりたいというのが通説である。
とはいえこれは神河ブロックパウパータイニーリーダーズ


コントロールが土地を伸ばすのは重いカードのためであるが、この環境でのコストは3種類しかない。
1マナが軽量で2マナが中型、3マナはもう切り札ということになる。
なんだこの環境…。

土地を大量に増やす必要はあまりなさそうだ。19枚でいいだろう。

 

綺羅と19枚の島でデッキの20枚が埋まった。


残り30枚を考えよう。

同名カードは1枚までなので、30種類のカードを選ぶことになる。

採用のポイントは飛行やブロックされないカードを優先するようにしたい。

 

この時に意識したいのが「添加的散漫/Additive distraction」である。


添加的散漫/Additive distraction」というのは何か?
Mark Rosewater氏(マローの愛称で知られるMTG開発部主席デザイナー)が「ゲートウォッチの誓い」という拡張パックのデザインを補佐していた時に見つけた現象である。

 

プレイテストする人数が増えるにつれて、「添加的散漫」とでも言うべき問題が明らかになったのだ。

説明のために、こんなバニラ・クリーチャーを見てみよう(デザインなので、クリエイティブはまだ見ていない)

ステロイドの熊〉
{1}{G}
クリーチャー ― 熊
3/4

 これを周りに見せたら、多分かなりの高評価を得るだろう。このコストでこのパワー/タフネスを持つカードは過去に1枚しか存在せず(『ポータル』の《植物の精霊》だ)、しかも森を生け贄に捧げる必要があった。さて、このカードをこう調整してみよう。

ステロイド変熊
{1}{G}
クリーチャー ― 熊
あなたがアーティファクトを10個以上コントロールしているなら、[カード名]はトランプルを得る。
3/4

 これを周りに見せたら、おそらく高評価はぐっと少なくなるに違いない。アーティファクト10個という条件に目を取られて、最終的にこれを入れられるようなデッキは存在しないという結論に到るだろう。

 しかし、ここで考えてほしいのは、その追加の行がないカードには興奮したということだ。〈ステロイド変熊〉は、カードパワーの面から見て〈ステロイドの熊〉の「完全上位互換」なのだ。条件付きでさらに強化される。最低でももとのカードと同じ強さで、非常に稀な場合に、さらに強化されるだけなのだ。

 ここで重要なのは、プレイヤーはカードを見たときに感じたことでカードを評価するということだ。

 
引用:こぼれ話:『ゲートウォッチの誓い』 その1|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト


つまり一見して弱い能力が「追加」されると、それは純粋な強化にも関わらず、プレイヤーはそのカードを軽んじてしまうという傾向があるということである。

 

10段階評価で6点のカードに「0.1点だけ強くなる微々たる追加効果」を付けると、
実際は6.1点のカードに強化されているのだが、プレイヤーはそのカードを見て「4点のカードだな、いまいち」とむしろ初見での評価を下げてしまうというのだ。

 

ではこれを踏まえて実際にカードを見てみよう。
ここに《月弓の幻術師》というクリーチャーがいる。

神河上空にある雲の宮殿に住む「空民(そらたみ)/ルール上の分類はムーンフォーク」という種族のクリーチャーだ。

f:id:omamesensei:20191101134039j:plain 

 

これは強い方かな?弱い方かな?

えっと、2マナ払って土地を1つ手札に戻すことをコストにして、土地の出せる色マナを変更する効果だ。


例えば自分の島を山に変えて赤マナを出したり、相手の黒緑の多色土地を島に変えて色事故を起こさせることができる!

あのさぁ…。
KBPTLは単色デッキ環境だ。島を赤マナソースに変換してもそもそも赤いカードはデッキにない。
黒緑の多色土地など最初から環境に存在しない。

こんなクソ能力は一回も使うこと等あるはずがない!

 

…「添加的散漫/Additive distraction」を思い出そう。
その部分の能力を隠して読んでみる。

 

《月弓の幻術師》 (2)(青)
クリーチャー — ムーンフォーク・ ウィザード
飛行
2/1

 

3マナでパワー2の飛行クリーチャーだ。
統率者に選んだ綺羅も3マナパワー2の飛行クリーチャーだ。
おっとなんだか雲行きが変わってきたぞ。


綺羅のような統率者の枠を除いて、ライブラリーに入れられる飛行クリーチャーのうち基本のパワーが2のクリーチャーがKBPTL環境に何枚あるか知っているかな?


正解はたったの3枚だ。


付け加えるならそれより強いパワー3以上の飛行クリーチャーというのは存在しない

 

実は《月弓の幻術師》はこのセットで最高クラスの攻撃性能を持った飛行クリーチャーだったんだよ!

 

ちなみに他の2枚のうち1枚は白で、もう1枚は青だ。
なんと航空攻撃力トップ3の2枠は青なのだ。
青が飛行の色であるということが如実に表れている。
もう一方もデッキに加えよう。《空民の雨刻み》がそれだ。


こちらのカードの強さも見てみよう。
…なんて言っても引っかかるはずもなし。
どんなに弱いことが書いてあっても、もう騙されないぞ!

 

なになに?

f:id:omamesensei:20191101134204j:plain 

(3),あなたがコントロールする土地を1つ、オーナーの手札に戻す:あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時までそれは呪文や能力の対象にならない。

 

強すぎてビビり散らかす。

ただでさえ、綺羅の纏わせた呪力の衣で、対戦相手は単体除去を2回使わないといけないのに、さらにそれすらカウンターする…。
これらが並んだ時点で、相手は「カードを複数枚枚使って無理やりクリーチャーを潰す」ということすらしようと思えなくなるだろう。

 

こういう時、MTGでは全体除去などの対象を取らない除去が有効で、
まさしく《神の怒り》などがそうだ。

 

ようこそ神河ブロックパウパータイニーリーダーズへ!

この環境に《神の怒り》系のカードは存在しない。
背景設定としては大口縄(おおかがち)という龍神が怒り狂っているが、それを表現したカードのコストは3マナよりもはるかに大きい。

f:id:omamesensei:20191101134324p:plain


KBPTLのデッキにはルール上入れられない。

そうなればクリーチャーの肉弾戦で止めるしかないのだが、あいにくこちらは飛行している。
地を這う侍にブロックされることはない。空中戦で一方的に蹂躙するのみだ。

 

神河ブロックには「土地を手札に戻して起動する効果」を持つムーンフォークがたくさんいて、それらはとても弱く見える。


しかし冷静な判断力でこれらを見定め飛行戦力としてデッキに加え、「うわ…ゴミみたいな効果じゃん」と油断した相手に「あれ? あんな雑魚が毎ターンこちらの防御をすり抜けてくる…」と思い知らせてやろう。


こう言った「添加的散漫/Additive distraction」で過剰に弱く見えるムーンフォークたちをデッキに加えよう。

《空民の微風呼び》《空民の雲乗り》《大水招き》

f:id:omamesensei:20191101134418j:plainf:id:omamesensei:20191101134426j:plainf:id:omamesensei:20191101134433j:plain

 

添加的散漫/Additive distraction」とかでなくマジで弱い奴もいるが、最終的にそれもデッキに入ったのには笑う。
というのもこのデッキには相性の問題でいれられないカードがあるんだ。

《幻影の翼》《現実の場》《雲の上昇》などの回避能力付与呪文だ。

 

綺羅による対象耐性は自分が使う強化オーラなども打消してしまう。
これらを入れても滅多につけられないだろう。
綺羅がいない時につけたとしても…
→ここぞとばかりに相手が持ってる単体除去を切ってくる。
→結果的に相手の消費1枚でこちらは強化対象と強化呪文で2枚を失い損することになる。

 

これらのカードを無理やりつかって自軍を飛行させるくらいなら、どんなに弱くても最初から飛んでいるクリーチャーを使う方が良い。

 

他に注意するカードとして《彼方からの呟き》を入れないようにする。

f:id:omamesensei:20191101134737j:plain

パッと見、強カードと名高い《嘘か真か》に似た空気を感じるが、あちらと違い最終的に手札に加えるものを選ぶのは相手だ。

 

相手は使われたら嫌なカードは絶対に加えさせてくれない。
仮にしぶしぶ加えるなら嫌なカードが3枚中2枚だった場合だけだし、
相手が使われたくないカードが2枚もトップにあるなら、まずその試合は超有利だ。
《彼方からの呟き》について青の冷静な分析が与える判断は「残念ながら不採用と言わざるを得ない」だろう。

 

そうして完成した月の天上人ムーンフォークと綺羅のデッキがこれだ!

 

戦い方

 

飛行クリーチャーで戦闘を有利に進め、除去は綺羅で止める。
クロックパーミッションと呼ばれるデッキが、クリーチャーを並べて相手の除去から飛行クリーチャーを守るのに対し、
このデッキでは除去の打消しは呪文でなく綺羅の仕事となる。

打消しカードは相手のクリーチャーを対処するのに使おう。
地上で止めきれない強力な戦闘力のあるクリーチャーや、相手の飛行戦力を潰すのに使う動きが恐らく正解となる。

「お互いのプレイヤーが土地を引くだけの膠着」という悲しい事態の間に空民が相手のライフを削り追い込もう。

コントロールデッキというよりは「除去に強い飛行アグロ」だと思おう。
攻撃の手を緩めるな!


______________________________

【綺羅月のごとく】

統率者:《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅/Kira, Great Glass-Spinner》

土地19枚
《島》×19

クリーチャー 14枚

《空民の雨刻み》
《月弓の幻術師》
《大水招き》
《空民の雲乗り》
《朧宮の微風呼び》
《無神経な詐欺師》

《密の守護兵》
《水面院の巻物守り》
《ねじれた鏡映の神》
《川の水神》
《夢捉え》
《浮き夢のずべら》
《霧刃の忍び》
《涙の神》

インスタント 12枚

《思考縛り》
《密の反抗》
《抑圧的意志》
《地の縛めの切断》
《消耗の渦》
《日夜の苦役》
《秘密の帳》
《深淵の覗き見》
《精神のくぐつ》
《霧中の到達》
《砂のふるい分け》
《思考の鈍化》

ソーサリー 3枚
《空民の助言》
《未達の目》
《留まらぬ発想》

エンチャント 1枚
《現実からの遊離》

 

______________________________

 

 

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

 

omamesensei2.hatenadiary.jp