バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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【#MTG】『1tixモダン』プレイレポート【虚無フォーマット】

やあ!

虚無フォーマットの伝道者、豆猫さんだよ。

今回の記事では前回紹介した虚無フォーマットである『1tixモダン 』を実際に遊んだプレイレポートになる。

 

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1tixモダンの構築ルール概要は以下の通りだ。

・Magic Onlineでデッキ総額が1ドルに収まるように組む。

・いわゆる基本土地は0ドルとして扱うが氷雪基本土地や《荒地》などの特殊な基本土地についてはデッキ総額に含める必要がある。

 

この環境でそれぞれのプレイヤーが「したいこと」を持ち寄ってデッキをぶつけ合った。

通常のモダンでは通らなそうなロマンコンボや第一線で活躍できないマイナー部族デッキ。

それらは「強くない」が故に流通価格が安く、安いからこそ「そのデッキの主要なパーツ」をオールインしやすい。その分、汎用的に強いカードは入れづらいがそれは相手も同じ。

 

さあ、1ドルの電子の紙束をぶつけ合う交流会の様子を見ていこう。

 

まず最初に紹介するのはこのデッキ!

【5色ドラゴン】

このフォーマットに初挑戦する新人が組んだデッキが5色ドラゴンだ。

スタン落ちしたことで値下がった強力なレアや神話レアのドラゴンを《ドラゴンの接近》から叩きつけるデッキだ。

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(参考価格0.001tix)

 

このデッキが興味深いのはデッキの大半を激安かつ何枚入れてもいいという特殊効果を持つ《ドラゴンの接近》で埋めることで1ドルのリソースを土地に割いている点だろう。

基本土地無料のルールであえて基本土地の採用枚数を抑えて5色地形を大量にデッキに入れたチャレンジャブルな構成は初心者ながらよく頑張ったとおもう。

 

だが、初戦の相手が悪く彼の5色デッキはボコボコにされることになる。

 

その相手のデッキとは…

 

【熱病ランドコントロール

《熱病の幻視》をフィニッシャーとする土地妨害デッキだ。

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(参考価格:0.005tix)

 

互いにカードを引き、手札を多く抱える相手に罰を与えるエンチャントをデッキのメインとし、相手がドローしたカードを使えないように執拗に土地への妨害を繰り返す。

特に強力なのは《粉骨+砕身》

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(参考価格 0.002tix)

 

土地の詰まってる相手に対して事実上の2ターンスキップとして拘束し、熱病によるダメージを進める。

フィニッシャーを務めるのは《労苦+苦難》

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(参考価格 0.002tix)

 

融合能力によって両側を同時に唱えられるカードだ。

両側の対象を対戦相手にすることで「対戦相手は2点のライフを失い」「2枚引いた後、手札の枚数に等しいダメージを受ける」ことになる。

土地を妨害されて手札にカードを抱えた相手のライフを一気に持っていくことになるだろう。

 

だが、この土地妨害デッキに対して有利を取れるデッキも存在する。

 

 

【黒単信心吸血鬼】

黒単信心のファンが作ったこのデッキは《アスフォデルの灰色商人》を添えた吸血鬼ビートダウンだ。

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(参考価格0.001tix)

 

神話レアにちなみ『神話コモン』と称された《アスフォデルの灰色商人》はレアリティが最も低いコモンのカードながらも黒マナシンボルの濃いデッキでは強烈な切り札となる1枚だ。

 

吸血鬼には単体でも強力な黒のダブルシンボルカードが少なくない。

特に夜鷲シリーズは3つのキーワード能力を持ったパワフルなクリーチャーだ。

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(参考価格0.002tix)

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(参考価格0.14tix)

 

これらを戦場に並べ黒信心と吸血鬼のサポートカードでバックアップして戦うことになる。

吸血鬼らしく絆魂によるライフ回復があり《熱病の幻視》のようなバーンカードに強く、単色デッキであるため土地妨害にも強くでられる。

 

土地が沼だけであることは土地破壊対策だけでなく、デッキの4割近くが0ドルなので『高い』カードをデッキに入れられる利点でもある。

 

では【黒単信心吸血鬼】に勝てるデッキはどんなものがあるだろう?

 

実際に【黒単信心吸血鬼】に勝利したデッキのひとつ【青白ブリンク】を紹介しよう。

 

【青白ブリンク】

このデッキは「戦場に出た時〜」の誘発能力を持った青いクリーチャーを白のブリンク(=一瞬だけ追放しすぐに戦場に戻す)によって何度も使い倒してアドバンテージ差をつけて小粒なクリーチャーで戦っていく。

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(参考価格 0.07tix)

 

吸血鬼相手に活躍したのは《マーフォークのペテン師》のカード。

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(参考価格0.002tix)

 

吸血鬼の攻撃指定後に瞬速で出して3つのキーワード能力を消すことで小粒のクリーチャーと合わせた2体ブロックで処理することができるようにする。

 

青白ブリンクは2つの決め技を持つデッキだ。

1つ目は莫大なアドバンテージを得られる《熟考漂い》と《儚い存在》のコンボ。

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(参考価格 0.02tix)

 

《熟考漂い》は安いコストで唱えて使い捨てるか、重たく唱えてドローと飛行クリーチャーを得るかを選ぶカードだ。

これを想起コストで安く唱える。そして生贄に捧げる直前に《儚い存在》でブリンクさせる。

すると生贄に捧げることなく場に飛行クリーチャーが残るだけでなく、

戦場に出た時の2枚ドローが2回誘発して4枚ドローができる!

さらに《儚い存在》は次のターンにも反復で帰ってくるので更なる2ドロー!

2枚の手札から6ドロー、差し引き+4枚の手札が得られる。

 

もうひとつの決め技は《霧縛りの徒党》を使ったロックだ。

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(参考価格 0.03tix)

 

このフェアリーを相手のターンの初めに出すことで土地を全て寝かせて1ターン動きを封じられる。さらにこれをブリンクすれば追加のロックが行える。覇権の種として必要なフェアリーにも戦場に出た時に働く能力を持ったクリーチャーが多く、デッキの形を崩すことなく十分な数のフェアリーが取れるのだ。

 

このデッキが苦手とするのは戦場の小型クリーチャーを一掃する手段を持つ重めのコントロールか、コンボ始動までの隙を素早く叩くアグレッシブなデッキだ。

 

ではフェアリーの群れを押し流すことができるような大ぶりな全体除去を内蔵したカードをお見せしよう。

 

《精霊龍、ウギン》だ!

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(参考価格 1.42tix)

 

いや、1ドル超えてるやないかーい!

《精霊龍、ウギン》は非常に強力な神話レアカードであり当たり前のように1枚の価格が1ドルを超えている。

デッキ総額1ドルモダンでは使え無さそうだが…

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これはプロモ版の《精霊龍、ウギン》

参考価格は驚きの0.04tix。

実は《精霊龍、ウギン》は再録カードで以前の登場時にプロモ版が存在する。このプロモ版は流通量が多く価格が最新のウギンに比べて大幅に安い。

 

しかしウギンを出すためには8マナもかかる。その莫大なマナはどこから捻出するか…

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ウルザトロンがその助けとなる!

《ウルザの塔》《ウルザの魔力炉》《ウルザの鉱山》を揃えることで爆発的なマナを生み出すデッキはモダンやパウパーで見られる強力なアーキタイプだ。

1tixモダンでも構築可能だろうか?

 

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(参考価格0.002tix)

 

こちらも流通量が多く安い価格で取引されるバージョンが存在しています。

結果的にウルザトロンは強力なデッキタイプでありながら1tixモダンでもデッキコストを圧迫せずにモダン通りの動きを行うことが容易となっているのが実情であり、このことは環境を捻じ曲げ多くのデッキを駆逐する結果となりました。

よって、《精霊龍、ウギン》と《ウルザの塔》は禁止となります。

(この決定は我々の小さなコミュニティで行われたものであり、あなたたちが遊ぶ場合に禁止を押し付けるものではない。押し付けるものではないが個人的には禁止をオススメする。)

 

さて、となると今度はアグロデッキが知りたいところ。

前のめりなアグロデッキはどのようなものが楽しめるだろう?

 

紹介したいデッキはこちら!

 

ナヤ・スリヴァー

ナヤは赤緑白の3色を表す。

スリヴァー種族全体に能力や強化を共有するスリヴァー・クリーチャーたちを使った前のめりなアーキタイプだ。

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(参考価格0.001tix)

 

《悪性スリヴァーなどの1マナのスリヴァーに《斬雲スリヴァー》で速攻と飛行を付与する。

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(参考価格0.05tix)

 

さらにパワーを上昇させる《筋力スリヴァー》などで打点を挙げて素早く敵を打ち倒す。

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(参考価格 0.001tix)

 

さて、主要なアーキタイプはいくつか出揃った気がする。

そうなるとフォーマット独自のアーキタイプも見て行きたくなる。

このフォーマットで見られるコンボを2つ紹介して記事を締めくくろう。

 

コンボその1をご覧あれ!

ダスクマントルクランク

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(参考価格 0.002tix)

 

《ダスクマントルのギルド魔導士》のひとつめの能力と《精神クランク》を組み合わせたデッキ破壊(?)コンボだ。

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(参考価格 0.03tix)

 

相互に条件を満たす2つの効果を組み合わせることで一瞬で相手を打ち倒すコンボデッキだ。

一度揃えばあっという間にゲームが終わる上に、どちらも2マナのカード。

手札に揃えば3ターン目には両方が場に揃うことも稀ではなく、

コストが同じなのでどちらも《交錯の混乱》の変性でサーチできる。

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(参考価格0.04tix)

 

このデッキへの対策として最初の方で紹介した【熱病ランドコントロール】では4円もする《削剥》をサイドボードには取っているほどだ。

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(参考価格 0.04tix)

 

【ダスクマントルクランク】が私たちのプレイ環境ではメタゲームの中で大きな地位を占めているのは間違いない。

(これは余談だが禁止されたウギントロンのデッキビルダーとダスクマントルクランクのビルダーは同じである。プレイグループの中ではプレイヤーを禁止しろという声も冗談混じりに上がっている)

 

もうひとつコンボデッキを紹介して記事を締めくくろう。

 

波及ネズミ

このコンボは最初に紹介した5色ドラゴンのように同名カードを複数入れられるカードである《ネズミの群棲》に大量の枠を割いてデッキコストを下げている。

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(参考価格 0.001tix)

 

このカードとコンボするのはこちら。

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(参考価格0.09tix)

 

波及4を与えるこのカードでデッキ内部のネズミたちを全て展開して圧倒的なパワーを得る面白コンボデッキだ。

興味深いことに実戦でこのデッキは前述の【ダスクマントルクランク】に勝った【熱病ランドコントロール】からマッチをもぎ取っている。

 

デッキに多めに入れられたマナを出すアーティファクトが土地妨害を受けずに動けることが勝因となった。

コンボとしての完成度で【ダスクマントルクランク】に劣りつつもデッキ構成とプレイヤーの手腕によって見事ライフをマイナス322点にした大量のネズミたちを褒め称えたい。

 

こうして虚無フォーマット1tixモダンは「無」から「有」よりのフォーマットになった気がする。

たが、我々はまだこのフォーマットを止める気はない。

近々、新パックであるモダンホライゾン 2の登場はこの環境に大きく影響するだろう。

相互互換カードの登場で価格が下がり1tixモダン入りする強力なカードが出てくる可能性、新カードで強化される可能性、あるいはその新カードが通常のモダンで人気になり価格的に組み込めない可能性。

 

多くの可能性がこの先に待ち受けている。モダンホライゾン2発売後、しばらくして価格が落ち着いたらまたこのフォーマットで遊びたい。

その時はまた記事にすると思うのでよろしく!

モダンホライゾン 2を楽しみに待とう。

 

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