バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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超次元MTG対戦TYPE/Zeroかじゅある第三話「青の反撃!嵐を呼ぶ呪文」

超次元MTG対戦TYPE/Zeroかじゅある

第三話「青の反撃!嵐を呼ぶ呪文」

 

第一話

 

omamesensei2.hatenadiary.jp

第二話


omamesensei2.hatenadiary.jp

 

 

 

 

 「ダンジョンを攻略したのは私!」

「クエストクリアの報酬として、私はデッキから2枚のカードを探して手札に加える…」
「これって加えるカードは公開する必要ある?」

 

「《燃え立つ願い》はソーサリーって指定があるから、ちゃんと加えたのがソーサリーだとわかるように公開するけど」
「《ダンジョン突入》の場合はカードタイプの指定がないから、公開せずに好きに2枚を選べるよ」

 

(…さて、追加の《モックス》や《ブラック・ロータス》をまだ握っていなければ、ここでレイちゃんのターンは終わり…)


(でもきっとまだ次の攻め手が残っているはず…)
(ならこの状況で持ってくる2枚は『マナなしで使えるカウンター』と『勝ち手段』)

 

「決めたよ、私はこの2枚を手札に加える」

 

「それじゃあ私は2枚目の《ブラック・ロータス》を唱えてマナを…」

 

「『人生は迷路だ』」

 

「そのフレーバーテキスト詠唱は…!」

 

「『行き止まりのひとつがこれだ』!」

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「《精神壊しの罠》!!」

 

「あれは罠のインスタント…!」

 

「知っているのか、ミンメイ!」

 

「罠は呪文が持つサブタイプ、それぞれの罠は『条件』を持っているアル」
「もし対戦相手が『条件』を満たした場合、罠にかかり…」
「罠呪文のコストは格段に安くなる…!」

 

「私がこのターンに唱えた呪文は《シェヘラザード》《燃え立つ願い》《ダンジョン突入》《モックス・ジェット》2つと《ブラック・ロータス》」

 

「1ターンにカードを連打しすぎたね!」

「それは《精神壊しの罠》の『条件』である『1ターンに3度の呪文を唱える』にひっかかる!」


「対戦相手が《精神壊しの罠》にかかった場合の代替コストは0マナ!」
「後攻である私でも唱えることができる!」
「その《ブラック・ロータス》をゲームから追放する…!」

 

「…!これでもう私にはこのターン、マナを出せるカードがない…!」
「ターンエンドするしかないね…」

 

「《権力行使》複数枚による先攻サブゲーム連打が途切れた…」

 

「ここからはアオイのターンだ…!」

 

「ここからは私のターンだよ!」
「まず1枚目!《モックス・サファイア》」

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「あれはレイちゃんの《モックス・ジェット》と同じ…!」
 
「彼女は青マナを出せる《サファイア》の方を出したか…」
 
「2枚目!《アンリコ》!」
 
 
「あれはブーンズにしてパワー9、《Ancestral Recall》!」
 
「ブーンズ? 知っているのか、ミンメイ?」
 
「ブーンズはMTG初期に作られた5枚のカード」
「マジックの5色の特徴を捉えた1マナで『3つのなにか』を行うカード」
「マジックのサイクル(一連のテーマで作られたシリーズカード)の中でもパワーバランスのばらつきが激しいサイクル」
 
「たとえばどんなカードがブーンズなんだ?」
 
「4枚は有名だからよく知られているネ」

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「赤は3点ダメージの《稲妻》。現代マジックではやや強すぎるけどモダン(近代マジック)では基本的な火力呪文。」
 
「最近は条件を満たしたボーナスとして《稲妻》相当の火力になるカードが多くアルね」

 

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「緑はクリーチャーを3点強化する《巨大化》。これは一番バランスが取れているアル。」
 
少し重たくなる代わりに追加効果のある巨大化のバリエーションは毎セット収録されているといっても過言ではないネ」
 

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「黒はそのターンのみ3マナを得る《暗黒の儀式》。ややオーバースペック気味ではあるものの人気が高いカード ネ」
 
「最近では直系のリメイクこそ出ていないけれど、《暗黒の儀式》を連想されるカードは少なくない…」
 
「そして青があの《Ancestral Recall》ネ」
 
「白は?」
 

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「白は…3点回復の《治癒の軟膏》。最近ほぼ上位互換が出たあたり、他のブーンズに比べるとかなり劣るカードネ」
「でも類似カードとの差別点が多く、明確な上位互換はほぼ存在しないバランスのいいカードね」
 
 
 
「そして青の《Ancestral Recall》は…1マナで…カードを3枚引く…!」

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「1マナでカードを3枚!?」
 
「大会で使われるような《ジェイスの創意》でさえ5マナで3ドローなのに!?」
 
「あれこそブーンズであると同時にパワー9であるカード、《Ancestral Recall》!!」
 
「私は3枚ドローして…3枚目《ブラック・ロータス》!」
「起動して青マナを3つ得る!」

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「4枚目、《Ancestral Recall》!再び3枚ドロー」
「5枚目、《モックス・サファイア》」
「6枚目、《モックス・ジェット》」
「7枚目、《モックス・ジェット》」
「8枚目、サファイアからマナ出して《魔力の櫃》」
「9枚目、サファイアからマナ出して《魔力の櫃》」
「10枚目、ジェットからマナ出して《魔力の櫃》」
 
「凄いカードの連打だ…!」
 
「11枚目…これが私の切り札、《カラスの嵐雲》!」
「これは《嵐雲のカラス》トークンを1匹作るだけのカード」
「ただしこのカードは…ストーム能力を持っている!」

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「あれは…!」
「ストーム値10…! 存在しないはずのカード!」
 
「ストーム能力だと…!」
 
「ストームは『このターンに唱えられたカード』の数だけ自身のコピーを作るカード」
「呪文自体がどれだけ弱くても…複数の呪文を唱えたならそれだけ強くなる…!」
 
「そうか…《Mox》や《ブラック・ロータスはそのまま場に出るから忘れがちだが」
「あれらも立派な『0マナの呪文』…つまりストームカウントが伸びる…!」
 
「直前に唱えた10枚の呪文から…!自身をコピーして増え…
「《嵐雲のカラス》と言う名前のトークンを11体生成する!」

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「さらにもう一枚!《カラスの嵐雲》!」
 
「1枚目の《カラスの嵐雲》の分だけ増えて合計で23羽の《嵐雲のカラス》トークンを呼び出す…!」
 
「そのトークン、雷に撃たれてるんだけど…」
 
「かわいいよね?」
 
「《嵐雲のカラス》23羽で攻撃して私の勝ちだよ」
 
「ああ、アオイさんのバカ!とんだプレイミスですわ」
 
「アオイ…マジックの基本ルールも忘れちゃったのか…?」
 
「《嵐雲のカラス》は速攻を持たないんだよ?」
「速攻がないクリーチャーは召喚酔いって言って、呪文で呼び出されたばかりだと攻撃できないんだよ?」
 
「あっ…これは…」
 
「サブゲームのやりすぎでプレイミスが目立ちましたわね…」
「これはライフ5点のサブゲームなんだから《嵐雲のカラス》5羽で攻撃すれば終わりでしたのよ?」
「ダンジョンから《カラスの嵐雲》なんかじゃなくて《Timewalk》を探せば勝ちでしたのに…」
 
「ごにょごにょ」
 
「まさか…あなた…」
 
「入れてません…《Timewalk》」
 
 
 
アオイ長田のデッキ制作回想~
 
「あら、アオイさん。このデッキレシピには抜けがありますわ」
 
「え?何か入れ忘れたかな…?」
 
「ほら、ここのパワー9のあたり…《Timewalk》がありませんわ」

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「あー。うん。あのさあ長田さん」
「私、《Timewalk》って弱いと思うの」
 
「あなたは何を言っていやがるんですの?」
 
いや、待って!聞いて聞いて!」
 
「まず《Timewalk》は『使っても何も起きない』のが弱いよね」
「追加ターンを得るっていうのは言ってみれば『今はまだ何もしなくて終了ステップまで効果が待機する』わけだよ」
 
「これはもう致命的だよ。タイプ0環境では遅い。遅すぎる。」
「相手の対応がどうこうっていう問題ですらなくてさ」
「自分のターンを1ターンやって相手を倒せないデッキ、その時点でもう弱いよね」
 
「だから《Timewalk》はいらないんだよ」
 
「マジで言ってるんですの?」
 
「半分は冗談かな。」
「でもこのデッキだと致命的なデメリットがあってさ」
 
「致命的なデメリット…?」
 
「ストームカウントが途切れるんだよね」
 
「ストームって『そのターンに唱えた呪文』の回数見るでしょ?」
「追加ターンってターンが切り替わるからさあ」
「ストームの回数がリセットされちゃうの」
「それにマナを出しなおすなら《撤収》で足りるじゃん?ストームとも相性いいし」

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「確かにタップした《Mox》を手札に戻せば大量の呪文回数が稼げてマナも増えますわね…」
「それでも《Timewalk》は1枚は挿しておいて、サーチカードを使った時に持ってこれるようにしておいた方が良いと思いますわ」
 
「ええ~そうかなあ? 私ならその枠に《ヨーグモスの意思》入れるけどなあ」

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「黒い方のウィルですか…」
「確かにヴィンテージ制限カードである《ヨーグモスの意思》でもTYPE/Zeroなら好きなだけ入れられますけど…」
「それこそ手札に2枚来た時に効果がダブって腐る《ヨーグモスの意思》よりも《Timewalk》にしておくべきですわ」
 
「それは確かにそうだね…」
 
「くれぐれも《Timewalk》を抜くなんて馬鹿な真似はやめておきなさいな」
「確かに《Timewalk》は『遅い』ものですが、あなたのデッキも十分『遅いデッキ』なんですからね」
 
~回想終わり~
 
 
「アーオーイーさーん?」
 
「ごめんなさーい!」
 
「えっと…ターンもらっていいのかな?」
 
「いいよ…」
 
「えっと…じゃあ私のターン…」
 
「まあでもこのターンをしのげば勝てるから…!」
 
「ターン終了まで迎えられないから《Timewalk》は弱い…(ボソッ)」
 
「うう…」
 
 
(でも、私の手札にはマナなしで使える妨害カードが3種類あるもの…)
 

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(まずは《意思の力》、これはライフ1点と手札1枚をコストに大抵の『呪文』を止められる)
(ライフは2点あるから1枚までなら使える)
 

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(次に《誤った指図》、『打ち消されない呪文』の場合でもこれは『呪文の対象』を移し替える)
(『対象を選ぶ火力呪文』を撃たれたならダメージを受けるのはレイちゃんの方になる)
 

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(最後に《精神壊しの罠》、先の2つが止められない『大量の呪文』をコピーする場合はこれで打消せる)
(《嵐雲のカラス》みたいなストーム呪文ならストームを稼ぐ段階で引っかかる!)
 
(この布陣を超えられることはそうそうないはず…!)
 
「アンタップフェイズに《モックス・ジェット》を2枚アンタップ」
「アップキープ…ドロー…よし!」

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「《ダンジョン突入》を唱えたいな」
「カウンターある?」
 
「ちょ、ちょっと待って!考える!」
 
(今、《ダンジョン突入》を打ち消せるのは《意思の力》だけ)
(《意思の力》を使った場合、残りライフは1点。2枚目の《意思の力》はもう使えない)
 
(今の手札にカウンターが溜まり過ぎている。手札は持ち込めないから…恐らくこのダンジョンでは勝てない)
(ダンジョンの中で負けた場合、レイちゃんはカードを2枚探す…
 
(1枚目は《ブラック・ロータス》とかのマナ・ソースだとして…2枚目は多分流石に火力呪文…)
(ああ…追加の《ダンジョン突入》の可能性ない?)
(あるでしょ…絶対ある…)
その場合は1マナ残して次の次のダンジョンへ入ることになるよね?)
 
(そこで《ブラック・ロータス》と火力…うーん)
(流石にここは止めないと厳しいかな)
 
「お待たせ、打ち消すよ」
「手札から《意思の力》を唱えるよ」
「この呪文は5マナだけどライフを1点支払って、手札の青い呪文1つをコストに0マナで唱えられる」
「残りライフを1点にして手札から青い呪文である《商人の巻物》を追放」
 
「じゃあ《ダンジョン突入》は打ち消されるね」
「それじゃあ仕方ないや」
「まあ《意思の力》を引き出せれば十分かな?」
「ターンエンド」
 
「良かった…ターンが返ってきた…」
「私のアンタップフェイズ、《魔力の櫃》を…ん?」
 
 
~一人でデッキを考えるアオイの回想~
 
「せっかくなら策略カードでいろいろやりたいよねえ…」

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「《ブレイゴの好意》かあ。コスト軽減はすごいけど不特定マナ限定…色マナは払う必要があるんだね」
「ん? 待てよ。これ無色の1マナならタダで唱えられえるんじゃない?」

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「《太陽の指輪》、これだ!色マナは出せないけど2マナ出る《Mox》になる!」
「いや、もっとすごい!《魔力の櫃》は3マナだせる!」

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「あっ、でもこれデメリットがキツイな…」
「《Timewalk》と相性悪いから一長一短だね…」
 
「《Timewalk》…やっぱり弱いんじゃない…?」
 
「よし、デメリットがキツイけど1ターンで終われば問題ないね」
「これをたくさん入れておこう!」
 
~回想終了~
 
「あっ…あっ…」
 
「アンタップフェイズ、《魔力の櫃》はデメリットがあるのでアンタップしない」
「アップキープ、ドローフェイズ開始時に《魔力の櫃》がタップされてるなら1点のダメージを受ける…」
 
「アンタップするには4マナ必要でそれが出せるのは未使用の《魔力の櫃》だけだから本末転倒…」
「うん、ダメだねコレは…」
「グッドゲーム」
 
サブゲーム終了。
勝者 レイ
 
試合はメインゲームへと戻る。
 
次回、超次元MTG対戦TYPE/Zeroかじゅある
第四話「机上の戦い!先攻第1ターン!」