バーチャルVtuver豆猫さんの与太話

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ウィザーズの作らないカードを作ろう

オリカ…それはカードゲーマーなら誰もが一度はやるだろう遊び…

 

それは私もまた例外ではない。

そして時に傲慢にも人は「どうしてこんな簡単な発想のカードを公式は作らないのだろう?」と考える。

 

冷静に考えて素人である我々が思いつくような発想はきっと本職の人たちが作り、そしてボツにされているから世に出ないのだろう。

ウィザーズが「なぜか」作らないカードを作ってみて…

 

なぜ作られないのか考えてみる記事だ。

 

さて、ではまずは僕が自信を持って作ったデザインからだ。

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《黒なし》 (3)(白)(青)(赤)(緑)
 
クリーチャー-エレメンタル
 
[カード名]が戦場に出た時、対戦相手1人を対象とする。
[カード名]は そのプレイヤーに2点のダメージを与え、あなたは2点のライフを得る。
 
(1)(青):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まで飛行を得る。
(4)(緑):飛行クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
 
4/7
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これは明らかにメカニズム先行のカードだった。
ウィザーズ公式記事で「4色のデザインは難しい」という話をしていた。
 
4色である理由が必要で5色でない理由があるわけだ。それが難しいのだと。
 
こういうことを言われると素人である我々はすぐに「そんなの簡単だ。なぜウィザーズにはできないのだろう?」と考える。
 
というわけで僕は「4色のカード」をデザインしようとした。
カニズムとしては「黒のやること」を「他の色でやろう」と考えたのだ。
後付けのフレーバーとしてはこいつは「4色で世界が完成すると考える怪物」で
「この世界に黒はいらない」と考えている。
なぜなら黒なしでも世界は完結しているのだと。
黒にできることは(少し手間はかかるが)黒なしでやれるのだ。
 
例えばこんな黒のクリーチャーは作れるだろう。
 
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《黒きデーモン》 (5)(黒)(黒)(黒)
 
クリーチャー - デーモン
 
[カード名]が戦場に出た時、対戦相手1人を対象とする。
そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
 
(4)(黒)(黒)(黒):クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
 
4/7
______________________________________
 
もちろんパワーレベルとかいくつかの修整点はある。
デーモンなら飛行が必要とか起動型能力が強すぎるのでコストに「手札を1枚捨てる」を書き足すとか。
 
だが本質的な話をすれば《黒きデーモン》は真に黒単色のクリーチャーだ。
 
《黒なし》はこれと本質的には同じことをするカードだ。
だが黒じゃない。《黒なし》にとって黒がなくとも同じことができるのだから「黒はいらない」のだ。
 
 
個々の能力は4色のクリーチャーに可能なことだ。
赤のドレイン? ありえない!
ライフを吸収するのは基本的に黒だ。

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だが赤のダメージと白の回復なら?
赤白のカードとしてありえるデザインだ。

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飛行していないクリーチャーを破壊する緑のカード?
それもなしだ。
 
基本的に緑が破壊できるクリーチャーは飛行しているものだけだ。

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だが飛行なら殺せるし、青は他のクリーチャーを飛行させることができる。

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飛行を付加するのは青の能力で飛行を撃ち落とすのは緑の能力だ。
 
ならばこの能力は緑青が持てるデザインだ。
 
 
結論から言おう。
恐らく緑青はこの能力を「持てない」だろう。
なぜならそれは「黒のすること」だからだ。
 
実際「飛行を与える」と「飛行を破壊する」を1枚に詰めたデザインと言うものはない。
(プレイングとして2枚コンボをすることはできるだろう)
 
そういったカードをウィザーズがデザインしないのは、
恐らく「思いつかない」のではなく「ふさわしくない」「おもしろくない」からだ。
マジックは5色のゲームなので1色なしで成立するというのはアイデアとして面白くても
ゲームとしては楽しくないだろう。
 
何より単体のデザインならともかくセットとしてみると、大変なことになる。
このカードが仮にサイクル(一連のカードの集まり)だとして、《白なし》《赤なし》などもいるとして…
 
それらを正当化する世界観はそう言った組み合わせの能力を持つコモンを作りカラーパイはめちゃくちゃになるだろう。
 
どれかの色がなくともその色のことができるならゲームから色同士の相性が消え去り純粋なパワーカードを積んだデッキが非常に強力になるだろう。
 
色ごとにデッキを組むことが減りプレイヤーの需要は強力な《青なし》に集まったりして、価格は高騰するだろう。
札束の殴り合いが非常に顕著になり可視化される。
 
多分、《色なし》陣営のセットは最悪なものになるだろう。
 
だから、ウィザーズは恐らく「飛行を与えて飛行を除去する青緑のカード」を作らないのだ。
 
というわけでこのシリーズではそういう「ウィザーズの作らないカード」をデザインしてみて、
なぜそれが実際に刷られてこなかったか考えてみよう。
 
シリーズと言いつつ予定は未定。