今回の記事では緑の新規の銀枠カードをチェックしていこう!
注・銀枠のカードと言うこともあり、テキストはテンプレート訳でなく意訳だということに注意してほしい。一部のカードは厳密な挙動と異なる。
銀枠の緑の新規カードは
Pippa, Duchess of Dice
Spirit of the Season
Surgeon Commander
この3枚だ。
そうそう、土地にも新規があるんだった。
最終回なのでここで一緒に土地にも触れておこう。
Underdome
新規の土地はこの1枚となる。
《Pippa, Duchess of Dice》
(2)(緑),(T):ダイスを1つふる。それは緑の サイコロ・クリーチャー・トークンになる。それのパワーとタフネスはその出目に等しい。
(2)(青),(T):ダイスを振りなおす。(この能力はそれが意味をなす時にのみ起動できる)
1つ目の能力はシンプルだ。
ダイスを振ってそれがクリーチャーになる。
サイズがランダムなので一見弱そうに見えるけれど案外強いんじゃないだろうか?
しかし《アーデンベイル城》や《都市の樹、ヴィトゥ=ガジー》などを思えば
ダイスの出目が1でも「3マナで1/1を生成」となり、それほど悪くない。
大きな目が出れば十分な脅威が作れる。
2つ目の能力はダイスの振り直し。
本来、ダイスの振り直しを起動効果に付けても「ダイスの出目が悪かった時」には能力を起動できない。
能力の解決の途中では起動型能力を使うことは出来ない。
ダイスを振る効果に割り込むことはできないのだが…
銀枠では「言いたいこと、わかるだろ?」といった感じで上手いこと機能するという扱いになっている。
ところで1つ目の能力で作ったダイス・トークンが戦闘を行う時に、
2つ目の能力でそのダイスを振りなおしてサイズを変えたりはできるんだろうか?
銀枠ルールマネージャーのリリースノートを待ちたい。
《Spirit of the Season》
Spirit of the Seasonが戦場に出た時、夏であれば速攻を得る。
秋であれば+1/+1カウンターを1つのせる。
冬であれば5点のライフを得て、春であればライブラリーから基本土地を1枚探して手札に加える。
季節によって能力が変わるクリーチャー。
時間によって性能が変わるデザインは(銀枠では)ある意味で定番とも言える。
このカードの特徴として、時間を見るカードの中でも「同じ性能が続く時間」が比較的長いことが挙げられる。
忘れたころに能力が変わって使い心地が変わるカードなので一発パーッと遊ぶ感じなる銀枠パックよりも、同じセットを「ボードゲーム」のように使い続ける銀枠構築済み向けのカードだと言えるだろう。
長く楽しみたいね。
《Surgeon General Commander》
あなたがコントロールするクリーチャーを拡張するかエンチャントするかmutateするたびに、カードを1枚引く。
(T):(白)か(青)か(黒)か(赤)か(緑)を加える。
緑のトリを務めるのはUnsanctionedの中で僕が一番気になるカード。
カード目に修整が入っているね。
Surgeon Generalは軍医総監という軍の役職を表す言葉だ。
surgeon generalの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
統率者戦ではかつてデッキのキーとなるカードを「General」と呼んでいた。
しかし現在では「Commander」にルール上の呼称が変わっている。
このカードもそれを反映してGeneral Commanderという表記になっているんだろう。
名前の通り(銀枠環境での)統率者戦でデッキを組むモチベーションを凄く高めてくれる。
統率者戦では「そのカードの固有色に含まれる色のみを固有色に持つカード」しか使えない。
基本的には白のクリーチャーを統率者にしたら赤のクリーチャーは使えないのだ。
しかし、固有色は通常の色とは違って「テキストボックスに色マナシンボルが含まれる」場合には、その色もカードの固有色に含まれる。
これは白のクリーチャーだけど効果の起動コストに赤があるカードが十全に使えるようにするためのルールだ。
彼を統率者に指定した場合、色マナを生む能力に5色の色マナシンボルが含まれるため、どんな色のカードでも入れられる5色デッキを組める。
もちろんただ5色を組むだけなら他にも使えるカードはあるだろう。
なのでこのカードはどちらかと言うと「拡張デッキ」を遊ぶプレイヤーにとってのプレゼントになるだろう。
拡張能力は5色のカード全てに存在するが、拡張をテーマにする伝説のクリーチャーは緑白の2色カード、《ジュリアス・マゼモルフ博士》だけだった。
《Surgeon General Commander》の登場で赤や青、黒の拡張クリーチャーを使う拡張デッキも出てくるだろう。
mutateはまだカードが存在しないメカニズムで「からくり」を思わせる。
当初、カードを増やすつもりのなかった「からくり」と違うのはmutateは今後きちんと登場するという言質がとられている点だ。
拡張とオーラの共通点はクリーチャーにカードを重ねて表す点にある。
となればmutateもきっとクリーチャーにカードを重ねるメカニズムになるだろう。
楽しみに待とう。
【追記】
僕はmutateは次の銀枠パックで出てくると思っていたんだけど、そうではなかったみたいだ。
黒枠の新パック『イコリア:巨獣の棲処』でmutateはマジックの世界にやってきた!
日本語での能力名は「変容」。
そして、変容はまさに「クリーチャー・カードを重ねるメカニズム」だった!
変容メカニズムに関する記事をこのブログでも扱ったのでよかったら読んでいってほしい。
《Underdome》
(T):無色のマナ1点を加える。
(T):好きな色のマナ1点を加える。これは銀枠のコストを支払うためにのみ使える。
まさかの銀枠専用5色土地。
銀枠の色マナ支援は《秘密基地》のようにピーキーなものが多かった。
(T):無色のマナ1点を加える。
(T):好きな色のマナ1点を加える。それはこのカードと同じシンボルのすかしがテキスト欄に入ったカードを唱えるためにのみ使える。
しかしこのカードは非常に幅広い色のマナが出せる。
前述のSurgeon General Commanderの5色デッキに1枚入れたり、
その他の銀枠系デッキを許容する環境ではマナ基盤の安定によく貢献するだろう。
「無色マナを出す能力を取り除いて、黒枠には1マナも支払えないようにしたほうがバランスいいのでは?」とも感じたけど
ウィザーズの方針としてカジュアル性の高いカードプールになるほど、土地事故の危険性を低くしたい…みたいな考えがあるのかもしれない。
銀枠環境で今後もじゃんじゃん再録してほしい土地って感じだけど、名前が汎用性に若干欠けるのでそうはならないかなあ…。
いや、むしろ名前違いでの同型再販をしていってほしいカードかもしれない。
(銀枠壊れる)
(銀枠はもう壊れているだろ!)
これでUnsanctionedの新規カードの雑語りは終わり。
他のカードは再録なので銀枠好きはもう知ってるカードばかりだろうけど、
銀枠に詳しくない人の目には再録カードも真新しく映るだろう。
Unsanctionedの他のカードもぜひ、君の目でチェックしてほしい!