『テーロス還魂記』の新カードについての記事。
今回は緑のアンコモンの英雄譚だ。
さあ、見てみよう!
今回はこのカードの強さの話ではなくて、カラーパイの話から始めよう。
このカードについて『カラーパイ的な問題』は2点考えられる。
『1章で相手のライブラリーを削っている』
『2章で相手の墓地から追放している』
これらが緑の単色カードの挙動として可能なのだろうか?
メカニズム的カラーパイは時と共に変化する…と言う話は前回したね。
『2章で相手の墓地を追放する』
これは2017年時点のメカニズム的カラーパイでは緑単色では扱いづらい領域だった。しかし今では緑のメカニズム的カラーパイとして認められ、緑は墓地追放の2種色となった。
問題なし!
では1章はどうだろう?
1章では「お互いのプレイヤーのライブラリーからカードを3枚墓地へ送る」
問題は「相手のライブラリーを墓地へ送る」ことだろう。
緑のカードで相手のライブラリーを墓地へ送るカードはほとんど存在しない。
辛うじて山札を1枚墓地へ送るカードが見つかる程度だ。
相手のライブラリーから墓地へカードを送るのは青、次いで黒である。
これに関してマローは「カラーパイの曲げ」である、と説明している。
Self milling is in green’s color pie. Having it effect everyone is a bend.
引用:https://markrosewater.tumblr.com/post/189893043048/wow-all-three-chapters-in-the-binding-of-the
ここで言う「Bend/曲げ」はカード単体の物語を表すために、メカニズム的カラーパイから逸脱したものを指す。
染み出しの8分類では「第6分類-曲げているカード」に該当する。
この分類には「メカニズム的カラーパイの規格を外れているが、その色の弱点を埋めていないカード」が入る。《ドラゴン変化》のようにそのカードの物語を表現するのにふさわしいなら許容されるレベルの逸脱がこの区分になるんだ。
《タイタンたちの軛》は英雄譚として3章立ての物語を表現している。
カラーパイを曲げてでも語りたかった物語を一緒に見ていこう!
1章は恐らく神々とタイタンの戦いを描く章だ。
互いの陣営から死者が出る。
緑のエンチャントで(飛行していない)クリーチャーを除去したり手札から墓地に送るのは第6分類でも許容できない。(第7分類のBreak/折れになる)
それらと違い弱点を埋めない範囲で「タイタン(クリーチャー)を墓地に送る1章」を作るために全プレイヤーのデッキ破壊という曲げになったのだろう。
2章では《運命の神、クローティス》が墓地からタイタンが蘇らないように追放する。
そして3章。
これはなんだろう?
最初、自分は「戦争は終わり、神々は再び信心を集めて蘇り、戦争で荒廃した土地には新たな芽吹きが訪れる…」的な最終章だと解釈していた。
いやまあ、順当に読めばそうなんだけど…
改めてストーリー部分を読んでみると…
フラグか?
こんなのどう考えてもタイタンが復活するフリじゃん!!
3章は「クローティスが封じきれなかったタイタンが解き放たれる」ことを表した章なのではないだろうか?
エルズペスのカードが持つ脱出能力は彼女固有のメカニズムでなく、『テーロス還魂記』のカードに何枚も存在するようだ。
どうも死の国を脱出するのは1人のプレインズウォーカ―だけでなく、大量に存在するらしい。
旧支配者たるタイタンたちが地の底から蘇り、それに便乗する形で死の国の存在が地上にあふれ出す…そんな展開がこの先のプレビューで待っているかもしれない!
深読みしすぎでは
今後のプレビューにも期待しよう!
*1月7日追記*
Uro, Titan of Nature's Wrath
Uro, the most solitary of titans, feels most at home on the ocean floor.
If he were to rise from beneath the waves, all ships on the sea would capsize.
Thankfully,he has been seald in the Underworld eons.
《意訳》
最も孤独なタイタンであるウーロは海底にいるときが一番安らぎます。
もし今、波の下よりウーロが姿を現したのなら、海にあるすべての船が転覆してしまうことでしょう。
幸いなことに彼は常しえに地の底へと封印されました。
常しえに地の底へと封印されているなら安心ですね!
……Escape(脱出)を持っていることを除いたらな!!!!
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