どうも、バーチャルVtuverの豆猫さんです。
今回は映画布教記事と言うことで現在公開中の映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』について書いていこうと思います。
さて、自分が この映画を知ったきっかけは「人を選ぶけど好きな人はめっちゃ好きな映画だった」と評しているツイートがTLに流れてきたからでした。
自分が好きな映画なのか気になったのであらすじをネットで検索することに。
そして見つけたのが以下のようなあらすじ冒頭である。
エヴリンは疲れ果てていた。経営するコインランドリーの決算に、国税局からイチャモンをつけられて、税金の申告をやり直さなければならない。父親はボケてきたのに相変わらず頑固で介護も大変。娘のジョイは元々反抗的な上に、恋人のベッキーの存在を理解しない母親に不満を抱いている。夫のウェイモンドは優しいが、優柔不断で頼りにならない。
……あーね。
この映画、アレか。
もしかして説教くさい映画なのか。
ちょっと自分には合わないかもしれない。
そう思いつつ続くあらすじを読むとなんだか変だ。
国税局で役人に絞られていると、突然夫が豹変。別の宇宙のウェイモンドだと名乗る彼はエヴリンに、「全宇宙にカオスをもたらす強大な悪を倒せるのは君だ」と宣告!まさかと驚くエヴリンだが、悪の手先に襲われマルチバースにジャンプ!全宇宙を舞台にした闘いが幕を開ける!
……???
説教くさい映画だと思ったがなんだかハチャメチャが押し寄せてきた。
説教くさい映画なら見なかったけど、
ハチャメチャ部分が気になって映画館へ足を運ぶことを決めた。
序盤はやっぱり「これから説教くさい映画が始まりますよ〜」って感じであらすじ冒頭部に書かれるような重たい社会が描かれる。
中国系アメリカ人60歳女性を主人公に介護が必要な父や、大学中退した子どもなどの「人生」が重くのしかかるなかで、国税庁に税金の手続きをしかなければならない。
なんかもうこの辺で感動とかでなく自分の家族にオーバーラップして辛さで泣きそうになった。
確定申告のために仕事終わった後にパソコンに向き合ってる母の姿と、
日に日に歩き方が弱っていく祖父と、
大学を中退した自分と……。
観てて苦しい。
これが国税庁のエレベーター内で夫ウェイモンドの精神が並行世界のひとつであるアルファバースを生きるウェイモンドに乗っ取られたところからハチャメチャになっていく。
マルチバースすべてを混乱に陥れようとする巨大な悪、「ジョブ・トゥパキ」との戦いが始まりを告げる。
他の並行世界を生きる自分からスキルを引き出して、60歳中国系アメリカ人女性が派手に戦うアクション映画の火蓋が切って落とされるのだ!
アクションもすごいがBGMもすごい。
アクションシーンの打撃音や衝突音を取り込むように音楽が流れて、展開に置いていかれそうな観客を惹きつける。
説教くさい映画という最初の印象を打ち払うようにドンドン戦闘が盛り上がっていくのだが……
この映画は終始、説教を忘れない。
説教くさいというかテーマが露骨というか、とにかくアクションの合間には常に強いメッセージを発してくるのだが、それがなんだか不快でなく心地よいのだ。
「優しさ、話し合い、理解することの大切さ」
「理解にも限界があり、それでも相手を受け入れた上で、違う道を歩むこと」
「理解できなくとも、ただ一緒にいたいという気持ち、つまり愛」
普遍性の高いメッセージが観客の心を打つ。
この「説教」が響くかどうかも、エブエブが賛否両論を生む理由なんだと思う。
少なくとも自分には「説教」が響いた。強いメッセージを肯定的に受け取れた。
エブエブは説教くさい映画だ。
だからこそ皆んなに見てほしい。
ネットでは「自分は楽しかったけど万人にはオススメできない」という意見が主流だが、ここは敢えて勇気を持って万人にオススメしよう。
もちろん、あなたがエブエブを観て「面白くない」と感じるかもしれない。
でも説教ってそう言うものじゃん?
とにかく全人類まずは説教を受けてこい。
関連記事